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矢沢永吉

ロックレジェンド矢沢の歴史を体現する
ベストアルバムの2作目が完成

矢沢永吉が2013年5月にリリースした『ALL TIME BEST ALBUM』の大ヒットと多くのファンからの熱いラブコールを受けて、『ALL TIME BEST ALBUM II』をリリースする。3枚組、全41曲に凝縮された“生きる伝説”矢沢永吉のロックンロールイズムを堪能してほしい。

INTERVIEW

『矢沢、すげえ曲ばかり書いてるな!』って思う人も多いんじゃないですか?

—— まずは『ALL TIME BEST ALBUM II』を制作することになった経緯から聞かせてください。

「2013年5月にリリースした『ALL TIME BEST ALBUM』が爆発的に売れまして。それで、ファンからリクエストがいっぱい来たんです。『ぜひ“II”を作ってください』と。でも、僕自身はそんなに甘いもんじゃないと思っていたんです。ただ、ファンの声には応えたいから、“II”に入れるべき曲があるか調べたんです。そうしたら、やっぱりまだまだ入れるべき曲があったんですよね」

—— DISC1の1曲目に「セクシー・キャット」を持ってきた理由は?

「曲順はものすごく大事だから、やっぱり1曲目は1stアルバム『I LOVE YOU,OK』の収録曲がいいなと思ったんです。それで1曲目に『セクシー・キャット』のリメイクバージョン(音源は1998年にリリースしたセルフカヴァーアルバム『SUBWAY EXPRESS』に収録されたもの)を置いたらバシッとハマりまして」

—— 2曲目の「ライフ・イズ・ヴェイン」も『I LOVE YOU,OK』の収録曲であり『SUBWAY EXPRESS』のバージョンですね。

「そう。1曲目と2曲目は矢沢がソロになって最初期に作った曲なんだけど、『SUBWAY EXPRESS』でブラッシュアップした音源で、よりクールなサウンドになっている。だから、1曲目の『セクシー・キャット』と2曲目『ライフ・イズ・ヴェイン』が『ALL TIME BEST ALBUM II』の顔と言っても過言ではないですね。『セクシー・キャット』や『ライフ・イズ・ヴェイン』時代のエピソードを少し語りますと、あの頃の矢沢はゲームのようにメロディを書いてましたね」

—— ゲームのように?(笑)。つまり、それほど曲を書くのが楽しくてしょうがなかったということですか?

「そういうことですね。『曲なんてギターを持って、呼吸して、パーッと歌ったらできるよ』なんて生意気なことをよく言ってましたね。実は『セクシー・キャット』や『ライフ・イズ・ヴェイン』の原曲はキャロルでデビューする前に書いていたんですよ。キャバレーの楽屋裏で『クソ、早く売れてやる。売れたらこの貧乏生活から脱出できるんだ!』って『いつかチャンスをつかんでやる!』っていつも言っていた。『I LOVE YOU,OK』に収録されてる曲の原形は、ほとんどキャロルでデビューする前に書いてるんです」

—— あ、そうなんですね。

「つまり、3曲目の『恋の列車はリバプール発』や4曲目の『安物の時計』もそうですね」

—— あらためて思うのは、矢沢さんのメロディはかなり独特ですよね。

「そう、矢沢のメロディってクセがあるなって自分でも思うんです。だからこそ、矢沢が歌ってこそ絵になるんだよね。そういう意味ではDISC1の6曲目『苦い涙』なんかはその代表曲と言っていいと思いますね」

—— DISC1の8曲目「あ・い・つ」が収録されている『YOKOHAMA二十才(ハタチ)まえ』はその前後にリリースされた『E'』と『東京ナイト』も含めてアンドリュー・ゴールドとの共同プロデュース三部作ですね。

「アンドリュー・ゴールドからはたくさんの影響を受けましたね。『E'』ではアンドリューと組んで打ち込みのサウンドに取り組んで。『GET UP』なんかは打ち込みのサウンドで鳴らす矢沢のロックンロールの決定的な1曲です。矢沢と言えばアナログ志向のアーティストだと思ってる人も多いと思いますけど、早くから打ち込みを導入しましたから」

—— 実はそうなんですよね。

「うん。確かにもともとはアナログ志向の人間ではあるんだけど、そこにデジタルの衣を着せたからよかったと思うんですよ。デジタル一辺倒のサウンドはすぐに飽きてしまうと思うんですよ。でもあくまで人間力を大切にしたうえでデジタルと融合したから。肉体から発する力をないがしろにしたら絶対にいけないと思うな」

—— 最後に残るのは人間力であると。

「まさにそうです。人間力が絶対にポイントになってくる。それは、『ALL TIME BEST ALBUM』と『II』を聴いていただければよくわかると思います」

—— DISC1の10曲目「LOVE THAT WAS LOST」が収録されている『YAZAWA』は海外進出第一弾作品でした。

「そう、この曲を聴くとあの頃を思い出しますね。英語もロクにできないままアメリカに渡って、現地のすごいミュージシャンたちと出会って。素直に世界ってすげえなって思いました。『日本の矢沢永吉』って言っても、海外では『誰?』っていう存在でしかないんだと。世界にはすげえミュージシャンがゴロゴロいるんだって体感したことが刺激的だったし、大きな喜びでもありました」

—— 以降、矢沢さんのキャリアのなかで海外レコーディングをすることがあたりまえにもなった。

「そうですね。たとえばDISC2の3曲目『WITHOUT YOU』が収録されている『P.M.9』というアルバムも渡米してレコーディングしたんですけど。もう、当時の矢沢はイケイケでした。ロサンゼルスのミュージシャンたちとガッチリ手を握って制作した『P.M.9』を日本でリリースした時にみんなビックリしたと思いますよ。DISC1のラスト『ニューグランドホテル』、DISC2の8曲目「Let's Make Love Tonight」が収録されている『共犯者』はロンドンで制作しました。この時にジョージ・マクファーレンと出会いまして。あの時にロサンゼルスとロンドンで制作する音の違いを実感しましたね」

—— DISC2の11曲目「いつの日か」は矢沢さんが初のテレビドラマ主演を飾った『アリよさらば』のエンディングテーマですね。

「そう。ドラマのエンディングテーマでもあるけれど、この曲を若い世代のリスナーにも『すげえな!』って感じてもらえたのは、最初に出演した『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』(2006年)だと思います。バラードがこれほどの破壊力を持つんだって知らしめることができた。それが自分でも誇らしかったです。それ以来、夏フェスに出演する時の定番曲になりました」

—— そして、DISC3の10曲目「What Do You Want ?」は完全なる新曲です。

「うん、ピカピカの新曲ですね。この曲を引っさげたツアーでは今までなかなか行けなかった土地を回って。武道館やドームとかデカい会場でばかりライヴをやって、ローカルを忘れちゃいかんなと。つまり、この曲は65歳にして原点回帰するような想いで作りました。矢沢にもいろんな時期があったんです。近年で言うなら、『ONLY ONE』の頃は作曲家として入り込んでいた時代のロックンロールを鳴らしていた。でも、DISC3の5曲目『パンチドランカー』を今聴いてもやっぱりいい曲はずっといい曲だなって思う。だからこそ、アルバムを作り続けてよかったなって思うんです」

—— そして、『ROCK’N’ROLL』以降は、あらためて直球のロックンロールを重視するようになった。還暦を迎えてそういうモードになれたことはとても大きいですよね。

「そう!『ROCK’N’ROLL』というアルバムは『ロックンロールは理屈じゃねえんだ!直球なんだ!』って想いに立ち返って作った作品です。そういう矢沢のモードに作詞家たちも反応してくれたんだよね」

—— 『ALL TIME BEST ALBUM』と『II』の合わせて全82曲をあらためてご自身で触れてどのようなことを感じますか?

「これだけのメロディを書いてきたから、矢沢はここまで来ることができたんです。でも、幸か不幸か、矢沢のパブリックイメージは音楽家、作曲家としての面があまりフィーチャーされてこなかった。要は、『成りあがり』のイメージですよ。生意気で、一歩も引かないし、ずっとつっぱってる男という。『なんで誰も音楽のことに触れてくれないんだ!』って思ったこともありました。でも、今この2枚のベストアルバムを聴いてあらためて『矢沢、すげえ曲ばかり書いてるな!』って思う人も多いんじゃないですか?ぜひ矢沢のロックンロールを、矢沢のメロディを楽しんでください」

INTERVIEW&TEXT:SHOICHI MIYAKE(ONBU)

NEW RELEASE

ALL TIME BEST ALBUM II

  • NOW ON SALE
  • J-POP

GARURU RECORDS

GRRC-46~8 ¥3,519(税抜)

収録曲

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曲名 アーティスト名 再生時間 音楽配信
1. セクシー・キャット 矢沢永吉 00:03:16
2. ライフ・イズ・ヴェイン 矢沢永吉 00:03:35
3. 恋の列車はリバプール発 矢沢永吉 00:02:51
4. 安物の時計 矢沢永吉 00:03:07
5. DIAMOND MOON 矢沢永吉 00:04:15
6. 苦い涙 矢沢永吉 00:04:30
7. ディスコティック 矢沢永吉 00:03:15
8. あ・い・つ 矢沢永吉 00:04:14
9. 世話がやけるぜ 矢沢永吉 00:04:10
10. LOVE THAT WAS LOST 矢沢永吉 00:03:39
11. 夏のフォトグラフ 矢沢永吉 00:02:55
12. 灯台 矢沢永吉 00:05:01
13. GET UP 矢沢永吉 00:03:49
14. ニューグランドホテル 矢沢永吉 00:04:20

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LIVE INFO

EIKICHI YAZAWA ROCK IN DOME 2015

9月5日(土)東京ドーム

PROFILE

1949年、広島県出身。伝説的ロックバンド、キャロルのフロントマンとして一世を風靡したのちに1975年ソロデビュー。日本人アーティストとして初の武道館ライヴを成功させるなど、日本を代表するロックスターとしてのポジションを揺るぎないものにする。今もなお刺激的なロックンロールを響かせながら、第一線を疾走し続ける姿は“生きる伝説”として多くのリスペクトを集めている。

HP:http://www.eikichiyazawa.com/

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