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Flower

COLUMN

失恋や別れをテーマにしたバラード曲で切なく歌い、踊る
唯一無二のヴォーカル&ダンスグループがベスト盤を発表

今年の10月にCDデビュー5周年を迎えるFlowerが、初のベストアルバム『THIS IS Flower THIS IS BEST』をリリースする。これまでの取材メモを引っ張り出しながら、この5年間に及ぶ、葛藤と苦悩と喜びの道のりをたどってみたい。

最初にあえて、“CDデビュー”と書いたのは、Flowerにはその前があるからだ。もともとは、2010年4月にEXILEのスタジアムツアーのサポートメンバーとして参加した藤井萩花、中島美央、重留真波らが結成したダンスユニットが母体。その後、2011年5月に3万人が応募したオーディションを開催。ヴォーカルの鷲尾伶菜とパフォーマーの坂東希と佐藤晴美などが選ばれ、9人組のヴォーカル&ダンスグループとしてのスタートを切った。同年10月に、オーディションの課題曲でもあった「Still」でデビュー。平均年齢16歳で、中高生が中心だった当時のメンバーたちが「恋愛の経験がないので歌詞の意味が難しい」(坂東)とこぼすほど大人の失恋を描いたR&Bバラードとなっており、鷲尾はこう話してくれていた。

「この曲の女の子は失恋をして、未練や後悔を抱えているんだけれども、次へ進むために前向きになろうとしているんです。自分が楽曲の主人公になったつもりで歌ったので、気持ちの揺れ動きを感じてもらえたら嬉しいです」

当時最年少でまだ中学1年だった坂東を始め、パフォーマー陣はあまり感情を出さないように機械的に踊り始め、中盤で心の叫びを爆発させ、最終的には辛さを抱えながら前を向くという心情を表現。藤井は「アジアNo.1の女性エンターテインメントグループになりたい」という目標を掲げながらも、「これからもいろいろと変化し続けていくだろうけど」と、スタートラインにして激動の未来を予見させるような発言を残しているのも印象深い。それは、変わることを怖れないという気持ちの表れからくる言葉だったように思う。

デビュー曲がウィークリーチャート5位という好スタートを切った彼女たちは、同年の12月にE-girlsとしても本格始動。翌年2月にリリースした2ndシングル「SAKURAリグレット」は「失恋した過去を思い出して後悔する複雑な心境」(鷲尾)を歌い、“心にしみる失恋バラードで踊るグループ”というイメージを明確にし、明るく元気なガールズグループが乱立した時代に、クールでカッコいい女性像を追求。独自の道を切り拓き始めた彼女たちは、メンバーが8人になった2013年のクリスマスにリリースした6枚目のシングル「白雪姫」がウィークリーチャートで3位を獲得し、E-girlsの一員として紅白歌合戦にも初出場。中島は「あの曲で、Flowerはバラードで踊るというイメージがより多くの人に届いたと思う。でも、切ない失恋バラードを歌うグループだって確立できているのは、E-girlsで対照的なカラフルでポップな一面を見せることができるからだ」と相乗効果を確認。その勢いのままにリリースした1stアルバム『Flower』は15万枚のヒットを記録した。

2014年11月には5枚目のシングル「太陽と向日葵」の続編となる8枚目のシングル「秋風のアンサー」を発表。ベストアルバムに収録されたシングル曲のタイトルを見るだけでも、四季折々の情景を引き連れてくる楽曲ばかりであることも、Flowerらしさの1つであることがわかるだろう。さらに、この曲では、アジアンテイストの楽器を大胆にフィーチャーし、「バックトラックは打ち込みではなく、生楽器になってるんです。細かいところまで凝ったサウンドになっているし、生演奏を入れることで私たちの表現も変わっています」(重留)と、新たな表現にチャレンジし、“らしさ”の革新を続けた。さらに、2015年2月にリリースした9枚目のシングル「さよなら、アリス」は、初の男性目線による歌詞となっており、MVで藤井が見せた男装姿も大きな話題となった。同年3月には、「Flowerはもともと季節や時間をテーマにした歌詞が多くて。過去を振り返りながら、現在や未来を見てるっていう意味での、“Flowerの時間”=“花時計”」(坂東)という想いを込めた2ndアルバム『花時計』を完成させ、結成時からの念願であった単独での初の全国ツアーも実現。ミュージカルのような構成でFlowerならではの唯一無二の世界観を展開してみせたが、2015年冬には6人組としての再スタートを切ることになった。ガールズグループにとって、メンバーの卒業や脱退は避けては通れないものかもしれないが、ヴォーカル3人体制で始まったFlowerが、現在は鷲尾1人となっている。先のツアーでは見事なハーモニーを聴かせており、本音と建前を歌い分けながら1人の女性の心情をみせるシーンもあったが、これからは全て鷲尾だけにかかってくる。ベストアルバムには彼女が1人で歌い直した最新バージョンが収録されているが、負担は相当大きいはず。だが、彼女たちは新たなヴォーカルを入れることなく、6人で進んでいく決意を表明している。

「LDH系のアーティストは、2ヴォーカルのグループが多いので、ヴォーカル1人というのは、全然違う見え方をすると思うんですね。ヴォーカル自身はプレッシャーや不安を感じることもあると思うんですけど、この6人でFlowerとしてやっていきたいという気持ちは一緒なので、そこは自信を持って、6人で頑張っていきますっていう心意気です。これから6人でやっていくって決めたからには、Flowerとして、より一層、突き抜けていきたいと思ってます。今まで作り上げてきた“バラードでパフォーマンスするガールズグループ”というFlowerらしさをどんどん世間の人に色付けていきたいですね。」(藤井)

「今までも体制が変わっていくたびに戸惑いは感じていたんですけど、6人になったからには、6人で今までよりも輝けるようなパフォーマンスをもっとしていかないといけないという思いしかないです」(鷲尾)

そして、6人体制による12枚目のシングル「やさしさで溢れるように」はウィークリーチャートで3位を獲得し、配信サイトではなんと17冠を達成。リリース時に、佐藤が語っていた「これぞFlowerです!っていう、インパクトのあるものを残したい。『白雪姫』を超えて、さらに名刺代わりになるような作品を生み出したい」という言葉に続くのが、このベストアルバムなのだ。本作には、許されない恋をテーマにした「他の誰かより悲しい恋をしただけ」と、決して実ることのない想いを描いた「人魚姫」という2曲の新曲が収録されているが、ともに失恋バラードである。誰もがいつかの恋愛を思い起こして胸が痛くなるような楽曲群。歌はもちろん、パフォーマンスにも共感して涙が出てしまう。バラードで踊るヴォーカル&ダンスグループは、デビュー6年目に突入するFlower以外、今も他に見当たらない。

INTERVIEW&TEXT:ATSUO NAGAHORI

NEW RELEASE

THIS IS Flower THIS IS BEST

  • NOW ON SALE
  • J-POP

10.1 RENTAL
Sony Music Associated Records

初回仕様限定盤(2CD+2BD)
AICL-3160~3 5,370円(税抜)

初回仕様限定盤(2CD+2DVD)
AICL-3164~7 4,444円(税抜)

通常盤(2CD)
AICL-3168~9 3,056円(税抜)

収録曲

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曲名 アーティスト名 再生時間 音楽配信
1. Still (version2016) Flower 00:04:10
2. SAKURAリグレット (version2016) Flower 00:05:10
3. forget-me-not ~ワスレナグサ~ (version2016) Flower 00:04:51
4. 恋人がサンタクロース (version2016) Flower 00:04:51
5. 太陽と向日葵 (version2016) Flower 00:04:28
6. 白雪姫 (version2016) Flower 00:04:31
7. 熱帯魚の涙 (version2016) Flower 00:04:43
8. 秋風のアンサー (version2016) Flower 00:04:49
9. さよなら、アリス (version2016) Flower 00:04:48
10. TOMORROW ~しあわせの法則~ (version2016) Flower 00:04:03
11. Blue Sky Blue (version2016) Flower 00:04:08
12. 瞳の奥の銀河 Flower 00:04:48
13. やさしさで溢れるように Flower 00:04:53
14. 他の誰かより悲しい恋をしただけ Flower 00:04:41
15. 人魚姫 Flower 00:04:31

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TOUR INFO

Flower Theater 2016~THIS IS Flower~

10月21日(金)アルモニーサンク北九州ソレイユホール(旧九州厚生年金会館)
10月23日(日)広島文化学園HBGホール
10月25日(火)神戸国際会館こくさいホール
10月27日(木)宮崎市民文化ホール
10月30日(日)市川市文化会館大ホール
11月2日(水)奥州市文化会館Zホール
11月3日(木・祝)八戸市公会堂
11月9日(水)福岡サンパレス
11月11日(金)三重県文化会館大ホール
11月15日(火)本多の森ホール
11月21日(月)東京国際フォーラム ホールA
11月23日(水・祝)いわき芸術文化交流館アリオス(大ホール)
11月25日(金)仙台サンプラザホール
11月30日(水)オリックス劇場
12月2日(金)松山市総合コミュニティセンター・キャメリアホール
12月9日(金)静岡市民文化会館大ホール
12月11日(日)なら100年会館 大ホール
12月12日(月)和歌山県民文化会館大ホール
12月16日(金)名古屋国際会議場センチュリーホール
12月18日(日)ニトリ文化ホール
12月21日(水)パシフィコ横浜国立大ホール

PROFILE

ヴォーカルの鷲尾伶菜、パフォーマーの中島美央、重留真波、藤井萩花、佐藤晴美、坂東希の6人組ダンス&ヴォーカルグループ。2011年10月に1stシングル「Still」でデビュー。昨年3月にリリースした2ndアルバム『花時計』は自身最高位となる週間チャート初登場2位を記録。同年6~7月にはグループ初の単独の全国ツアーを開催し、約2万人を動員。初のベストアルバムをリリース後、2度目となる待望のツアー「Flower Theater 2016~This is Flower~」を開催予定。

HP:http://www.flower-ldh.jp/
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