人気コミック『新宿スワン』完全実写化! 漫画家・和久井 健インタビュー

『新宿スワン』

“これは良い映画になりそうだ”と感じた

若い女性に水商売を斡旋する“スカウトマン”たちの抗争を描いた青年漫画『新宿スワン』。“女の子を幸せにするスカウトマン”を目指す主人公・白鳥龍彦を軸に展開する物語は、コミックス全38巻に及ぶ大作となった。今回の実写映画化にあたり、作者の和久井健さんはこう語る。

「プロデューサーと制作が決まった段階で“これは良い作品になりそうだ”と感じて、映画化を承諾しました。できあがった映画は素直におもしろかったし、かっこよかったです。園子温監督には、“自由にやってください”と伝えました。かなりいじってもらったので、原作を知っている人でも新鮮に楽しめると思いますよ」

−映画化にあたり、こだわったポイントは?

「キャスティングは、僕の希望も出させてもらいました。特に、龍彦が出会うアゲハという女の子の役は、僕のイメージにぴったりだった沢尻エリカさんを推しました。ハードな役柄ですが、原作を読んだ沢尻さん自身にも快諾していただけて嬉しかったです。沢尻さんの演技は、ぐっとくるものがありました」

白鳥龍彦は、僕とは真逆のキャラクター

−なぜ“スカウトマン”を題材に選んだのですか。

「デビュー作『新宿ホスト』に続いて、『新宿スワン』もホストの話になる予定でした。でも、それだと店の中だけで物語が完結してしまう。スカウトマンを主人公にすれば、新宿という街での出来事も描けるし、いろいろな職種の人間と交わる仕事なので、物語の幅が広がると思ったんです。周りからは反対されましたが、なんとか説得しました。 そんな経緯もあり、何よりデビュー後の一作目だったので“三話で終わる読み切りとして描こう”としか、最初は考えていませんでした。だけど突然、『連載が決まりました』と連絡をもらったんです。そこから話を膨らませましたね」

−主人公の龍彦は、裏表のない真っ直ぐさが魅力ですね。

「ぶっ飛んだ登場人物が多いので、一人くらい真っ直ぐなキャラクターが居ると引き立つだろうと考えたんです。すると、当時の担当からは“和久井さんと真逆のキャラクターを出しましょう”と言われました(笑)。だから、龍彦と僕はぜんぜん似ていません。ただ、自分の過去を思い出して、“(女の子に対して)あのときこうしていたら良かったな”という部分は反映されているかもしれませんね」

“ワルイもの”を描きたいという欲求がある

−連載第二作目となった『セキセイインコ』について

「ダークファンタジーかつマニアックな作品なので、意外に思った方も多いようですが、僕の中ではやりたいテーマの一つでした。まだ連載二作目ですし、『新宿スワン』と同じことはしたくなかった。苦労もありますが、成長できている部分もあるので、悩む時間も大切にしながら描いています」

−『セキセイインコ』は5巻で完結。次回作の構想もあるのでしょうか

「分かりやすいものを描きたいなと考えています。それと、『新宿スワン』のような “ワルイもの”を描きたいという欲求もあって…(笑)。どんな作品になるかはまだ分かりませんが、ぜひ楽しみにしていてください」

(取材・文:倉内夏海)

◆PROFILE

和久井 健/漫画家。'05年に『新宿ホスト』で漫画家デビュー。同年から'13年まで『週刊ヤングマガジン』にて『新宿スワン』を連載し、その後、同誌で『セキセイインコ』を発表。

新宿スワン ①〜㊳巻(完)

新宿スワン 1〜38巻(完)

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