『イン・ザ・ヒーロー』本城渉役・唐沢寿明インタビュー

観客に顔を知られないまま、俳優の代わりに着ぐるみスーツを着て激しいアクションを演じる“スーツアクター”の世界にスポットを当てた人間ドラマ『イン・ザ・ヒーロー』。主演を務め、みずからスタントに臨んだスーツアクター出身の唐沢寿明が、作品に注いだ思いを語る。

イン・ザ・ヒーロー

実人生の経験を生かした演技を観てほしい

出演に当たり、この年でアクション作品をやれるのか最初は不安もありました。でも本作は、上半身の裸を見せるシーンもありますし、できる限り自分でやらないと意味がない。そのため、昔からお世話になっているトレーナーさんに細かく指導を受けてトレーニングしたり、食事制限をしたりして体を作り上げていきました。

役作りとしては、基本は昔の自分を思い返しながらやっていました。ブルース・リーの作品に影響を受けてアクション俳優を目指し、東映アクションクラブで仕事を始めたのが16歳の時。その頃は先輩の家に泊めてもらったり、撮影所で寝泊まりしていました。今回の撮影で、当時の仲間と再会できてとても懐かしかったですね。みんな年も年だし、今はもうアクションは辞めているのですが、この映画を観て「またやりたくなってきた」と言ってくれました。福士(蒼汰)や若いスーツアクターたちとも一緒に仕事をしましたが、みんな負けず嫌い。特に福士は、複雑な殺陣の稽古でも食らいついてくる。そういう部分は、若い頃の自分に似ているなと感じましたね。

アクションシーンに関しては、若い頃にたくさんやって経験はあるものの、10mの高さから飛び降りるのはやはり恐怖心がありました。アクションの仕事をしている人間は、その危険性や恐怖もよく知っているもの。僕たちはカンフースターではないので、一番危険なのは怖いものしらずであることです。僕自身、たくさんのけがを乗り越えて今がある。それだけに、ラストの立ち回りはぜひ観てほしいです。忍者の格好で顔は映っていませんが、吹き替えではなく、ちゃんと自分でやっています。若い頃に基本の居合いからたたき込まれていますし、刀の振り方など、きちんと観られるものになっています。また、斬られ役をずっとやっていたので、来る手に即座に反応する対応力には自信があります。

今回の映画は、そんな僕の実人生の経験を生かした演技をぜひ観てほしいです。複雑な手であってもすべてきちんと自分で相手を斬る、それがどういうことかというのを見せたかったのですから。(文:相馬学)

◆PROFILE

唐沢寿明
'63年東京都生まれ。'80年に東映アクションクラブから俳優活動をスタートし、『おいしい結婚』('91)で映画デビュー。TVドラマやCM、舞台、映画とジャンルを問わず幅広い活動を続ける。映画『杉原千畝 スギハラチウネ』('15)が11月に公開予定。

イン・ザ・ヒーロー

イン・ザ・ヒーロー

製作年:2014年 製作国:日本
監督 武正晴
出演 唐沢寿明、福士蒼汰、黒谷友香、寺島進、草野イニ、日向丈

(C) 2014 Team REAL HERO
(C) 2015 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

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アーティスト情報

唐沢寿明

生年月日1963年6月3日(55歳)
星座ふたご座
出生地東京都

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