ジョセフ・ゴードン=レヴィットがデ・ニーロ・アプローチならぬレヴィット・アプローチ!?

ジョセフ・ゴードン=レヴィット

いよいよ1月23日(土)日本公開を迎える、ロバート・ゼメキス監督、ジョセフ・ゴードン=レヴィット主演作品『ザ・ウォーク』。本作は、1974年 NYのワールド・トレード・センター間をワイヤーロープ一本でつなぎ、高さ411m、地上110階の道なき空間に足を踏み入れて命綱なしの空中闊歩に挑んだ実在の人物フィリップ・プティが、フランスからニューヨークに渡り、誰もが思いつかなかった未知の世界にチャレンジするまでを描いたヒューマン・エンタテインメント超大作だ。

本作でフィリップ・プティを演じたのは、今やハリウッドを代表する俳優となったジョセフ・ゴードン=レヴィット。これまで草食系男子からプレイボーイ、偉人、アメコミのキャラクターと幅広い役柄を演じてきたが、その演技の幅の広さを可能にしているのが、徹底した役作り。例えば、『50/50』では撮影前に急遽出演が決まったにも関わらず、数日の準備期間で難しい役どころを見事に演じきり、『LOOPER/ルーパー』では、作中で同一人物を演じたブルース・ウィリスの話し方を似せるために、彼の映画から音声だけを録音してリピート再生。彼の役作りに関するエピソードは枚挙にいとまがない。クリストファー・ノーランやスティーブン・スピルバーグ、そして本作のロバート・ゼメキスといった名監督が口を揃えて褒め称える役者としての幅を持つ彼は、ハリウッド随一のカメレオン俳優だと言える。

本作では、プティを演じるにあたり、ワイヤーウォークという新たな挑戦をしたジョセフ。スタントを使わず自ら演じるために、フィリップ・プティ本人から8日間ぶっ続けでマンツーマンの指導を受けたという。指導したプティは、「マンツーマンのワークショップをやったんだ。毎日午前9時から午後5時まで非常に疲れるワークショップをね。休憩はわずか30秒。彼を休ませはしなかったよ。最終的に彼は、2メートルの高さに張った長さ9メートルのワイヤーを渡れるようになったんだ」とハードなトレーニングを振り返っている。

そんなタフなトレーニング中にも、ジョゼフの非凡さを表すエピソードがあった。プティ曰く、「ゼメキスが後日、僕にこう言ったんだ。『秘密を教えるよ。ジョーが、君からワイヤー・ウォークを学ぶ以外に、あのワークショップで毎日何をしていたか知っているかい?君という人間を学んでいたんだ。君の癖や訛りやクレイジーさなどをね』ってね。映画を観ると確かにその通りなんだ」

ザ・ウォーク

なんと、ジョセフは激しいとレーニングのさなか、訛りから癖まで、プティのあらゆることを盗んでいたそうな。このコメントからも、彼の役作りへの貪欲さが伺える。

実在の人物を演じるためには、真似をするよりも、人間性を捕えることの方が重要だったと語るジョセフ。「役者の僕にとって、実在の人物に敬意を払う最善の方法は、相手を僕自身の中に取り込んでしまうことなんだ。フィリップをただ真似るよりも、自分が大好きなところ、尊敬するところを吸収して、その自分バージョンを演じた。何よりも大切だったのは、フィリップがワイヤー・ウォークを通して語っていたストーリーを伝えることだった。想像したことは何だってできる。不可能を作ることはできるって。それが魔法。それがアートなんだってね。」と、今回の役作りについて熱く語っています。

『リバー・ランズ・スルー・イット』をはじめ、6歳から演技の世界で生きてきたジョゼフだが、19歳の時には大学進学の為に演技から離れたこともあった。卒業後、もう一度演技の世界に入ったが、1年ほど全く仕事がなく、辛い日々を過ごしたという。そういった経験が、彼の演技への貪欲な姿勢を形作ったのかもしれない。「パーティーや有名人と知り合うことには全く興味がなく、演技に集中したいんだ」と演技に対しての想いを語るジョセフからは、役者業への誠実さが伝わってくる。

名優ロバート・デ・ニーロは、出演作の役作りのため、タクシードライバーとして働き、シチリアで暮らすなどした。その徹底した役作りは「デ・ニーロ・アプローチ」と呼ばれ、素晴らしい役作りを賞賛する代名詞となっている。「デ・ニーロ・アプローチ」を受け継ぐ俳優の一人として、その俳優道を突き進んでいるジョセフ・ゴードン=レヴィット。彼が本作で見せる迫真の演技は、劇場に足を運ぶ価値があるに違いない。

>『ザ・ウォーク』の記事をもっと読む


映画『ザ・ウォーク』

2016年 1月23日(土)全国ロードショー

原題:The Walk

監督:ロバート・ゼメキス

出演:ジョセフ・ゴードン=レヴィット、ベン・キングズレー、シャルロット・ルボン、ジェームズ・バッジ・デールほか

配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

全米公開:9月30日(IMAX3D限定公開)/10月9日(ワイド公開)

この記事を読んだ人におすすめの作品

アーティスト情報

ロバート・ゼメキス

生年月日1952年5月14日(66歳)
星座おうし座
出生地米・イリノイ・シカゴ

ロバート・ゼメキスの関連作品一覧

関連サイト

TSUTAYAランキング

おすすめ映画ガイド

TSUTAYA MUSIC PLAYLIST