「強欲は善だ!」 カネを操り、カネに翻弄される映画5選―TSUTAYA映画通スタッフおすすめ

マイナス金利、日経平均の下落など、金融系の話題が多い昨今。映画でも『ウォール街』『ウルフ・オブ・ウォールストリート』等で、金融の世界が描かれていますが、実はそれ以外にも金融の内幕を描いた良作があります。今回はそんなマネー系オススメ映画をご紹介!

生き残る為に、信念を捨てることができるか?

  マージン・コール

マージン・コール

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2007年のリーマン・ショック/世界金融危機発生時の投資銀行を舞台に、見えざる巨額負債の処理に奔走する従業員たちの24時間を描く。ケヴィン・スペイシー、ポール・ベタニー、デミ・ムーアらが出演。

【カネのPoint】
2007年の金融危機は、リーマン・ショックを発端として世界中に広がっていきましたが、本作の舞台である投資銀行は、その「リーマン・ブラザーズ」をモデルにしていると言われています。

まだ誰も気づいていない巨額の負債が見つかり、それを処理するために「価値が無いと気付かれていない内に売りさばく」という、詐欺に近い手段を取って生き残ろうとする会社。それに対して「顧客を裏切れない」という信念で対抗する人。解雇されると知らされていながら退職金の割増に釣られて売りさばきを実行する人々。そこには、人間の誇りと欲を天秤に掛けたようなドラマが重々しく展開されています。そして、ラストの衝撃…。

人間の業は深い、と感じることは間違いありません。

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金融危機を引き起こしたヤツらは、みんな、お仲間。

  インサイド・ジョブ 世界不況の知られざる真実

世界中を巻き込んだ金融機関の大暴走がいかにして引き起こされていったのか、そのペテンとも思えるカラクリの実態を、金融業界の大物たちをはじめ、当事者たちのインタビューを通して明らかにしていくドキュメンタリー。第83回アカデミー長編ドキュメンタリー賞受賞作。

【カネのPoint】
「インサイド・ジョブ」とは、内部犯行を意味するそうで、これほど作品の内容を表したタイトルは無いんじゃないかと思います。

消費者を守るための規制を取り払うように圧力をかけるロビイスト。危ない金融商品だと知っていながらそれを売り出す金融業者。その商品に真っ当な格付けや評価をして、破綻すると知らんぷりの格付け会社や学者。そして、そんなヤツらに破綻後も支援をする政府。これが全部繋がっているワケですから、普通の庶民はたまったもんじゃありません。

いや、庶民だけでなく傾いちゃった国さえ有ります(アイスランド金融危機)。おまけに改革を訴えたオバマ政権にもヤツらのお仲間が入っているとか。観ると腹が立つこと請け合いです。

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ウォール街に突撃!

  キャピタリズム~マネーは踊る

キャピタリズム~マネーは踊る

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『ボウリング・フォー・コロンバイン』『華氏911』のマイケル・ムーア監督が、経済問題をテーマに描くドキュメンタリー。アメリカの資本主義が不条理になった答えを求めて、ニューヨークのウォール街へと乗り込んでいく監督だったが…。

【カネのPoint】
マイケル・ムーア監督の真骨頂と言うと、やはり「突撃取材」でしょう。今回の作品でも、倒産したGMの会長に父親と一緒に突撃したり、ハーヴァード大の教授に複雑過ぎるサブプライムローンの構造を説明してもらったり、元リーマン・ブラザーズの社員にもその説明を求めたりと(結局理解できなかった。というか、みんな理解できないと思います)、やってくれます。

そして、破綻した金融業者を救うための7千億ドルの使い道を議会監視員会の会長に聞いてますが、なんと「分からない」という回答が…。業を煮やした監督は、ウォール街に装甲車で突撃。いろんなビルに「犯行現場:立入禁止」のテープを貼っていくという行動に! 笑いながらも考えさせられる、いい作品です。

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事実は小説より奇なり。

  マネートレーダー 銀行崩壊

マネートレーダー 銀行崩壊

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1995年2月27日、“女王陛下の投資銀行”とまで言われたイギリスの名門ベアリングズ銀行が破綻。約1,380億円という巨額の損失を出したのが原因だった。しかも、たった一人のトレーダーによって…。実際に起こった事件の張本人ニック・リーソンの獄中手記を完全映画化。

【カネのPoint】
本作は『ウルフ・オブ・ウォールストリート』と同じく実話を元にした作品で、今でも金融不祥事の例としてよく取り上げられていますね。映画は、事件を起こしたニック・リーソンの独白という形で進んで行きます。

部下のミスをカバーするために作った架空取引口座が後々とんでもないことになるとは思いもしなかったでしょう。会社の利益の1割~2割を弾き出す一方で、巨額の損失も抱えるという綱渡り。それを見逃す経営陣。動かしているモノの大きさと、成功を手放したくない気持ち故に、わかっていても引き返せない怖さがよくわかりますよ。

そして、彼らに止めを刺したのが、阪神・淡路大震災による日本市場の暴落だったとは…。いろんな意味で天災です。

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どんな夜も、やがては明ける。

  カンパニーメン

カンパニーメン

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金融危機に端を発した不況が社会問題となっているアメリカを舞台に、リストラに直面した男たちが辿る厳しい再生への道のりを、リアルかつ真摯に見つめるヒューマン・ドラマ。ベン・アフレック、クリス・クーパー、ケビン・コスナー、トミー・リー・ジョーンズらが出演。

【カネのPoint】
金融危機は、金融業者の破綻という直接的な影響だけでなく、その後の不況で社会全体に影響を及ぼしますよね。この作品は、その波に翻弄される人々を、丁寧に描いた人間ドラマです。

ベン・アフレックやクリス・クーパーは解雇される側なんですが、その後の就職支援活動や、面接のシーンなどを見ていると、世の中がイヤになってきますよ(笑)。一方、会社の創業メンバーで役員のトミー・リー・ジョーンズは人員整理に強く反対しますが、自分の立場も守らなくてはならず、まさに板挟み。ただ、この3人の内、ベンだけは家族に恵まれているのが非常に対照的です。プライドと収入にこだわりすぎるベンを支える奥さんと子供、自分を嫌っている義弟に救いの手を差し伸べるケビン・コスナー。特にこのケビンの役は、男としてはまさに“兄貴”と呼べる存在。クチは悪いけど実は優しく、ぶっきらぼうだけど心配りができる大工さんですが、昭和の男って感じでカッコいいですね。

物語の結末は悲劇と希望が入り混じったなんとも言えない感じですが、がんばろう!という気持ちになれると思いますよ。

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【オススメ人】
TSUTAYAスタッフ:やまも山

TSUTAYA online、TSUTAYA店舗、Tポイントと様々な部署を渡り歩いた後、現在ネットのアクセス解析やリサーチを担当中。高校時代、偶然道に落ちていた「攻殻機動隊」のコミックと出会い、SF大好き人間に。W.ギブスン、P.K.ディックなどの小説もお気に入り。

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