新作映画『アーロと少年』を観るべき3つの理由―ピクサーの“進化”を示す新境地

(C)2015 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

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『アーロと少年』ってどんな映画?

『インサイド・ヘッド』が第88回アカデミー賞長編アニメ賞を受賞した、ディズニー/ピクサーの最新作。隕石が衝突せず、恐竜たちが絶滅を免れた地球を舞台に、臆病な恐竜のアーロと、怖いもの知らずの人間の少年スポットが冒険を繰り広げる。ある日、アーロは家族で作った農作物を盗み食いする人間の少年を見つけ、我を忘れて追いかけた挙句、川に流され、大自然の中で迷子になってしまう。そんなアーロの危機を救ったのは、あの少年だった…。

観るべき理由:1――ピクサー史上、最高に個性的なバディ

数多くの名作を生み出し、映画ファンを魅了するディズニー/ピクサー作品。その大きな魅力が、バディ(相棒)が織りなす友情のドラマにある。『トイ・ストーリー』のウッディ&バズ、『モンスターズ・インク』のサリー&マイク、今夏続編が公開される『ファインディング・ニモ』のマーリン&ドリーなどなど…。

そして本作では体は大きいのに臆病な恐竜アーロ、小さな体に勇気を秘めた人間のスポットが、一緒にピンチを乗り越えながら、種族を超えた友情を築く。「恐竜は言語を持ち、人間はまだ話せない」という設定もユニーク。“ふたり”がいかに言葉の壁を乗り超えるかも見どころで、ピクサー史上、最高に個性的なバディが誕生した。

観るべき理由:2――もはや実写超え! 超リアルな自然描写

映画が始まり、まず驚かされるのは、もはや実写としか言いようがない超リアルな自然の描写だ。風に揺れる草木、透明感あふれる川の流れ、雲間から見える太陽の光や、雄大な山々を包み込む霧といった美しい情景はもちろん、アーロとスポットを襲う気候の急変動や鉄砲水といった自然災害もとことんリアリティを追求し、ふたりが置かれた危険な状況を、言葉ではなく映像の力で描き切っている。

一方、登場するキャラクターは恐竜も人間も、生物学的なリサーチは活かしつつ、誰もが感情移入できる可愛らしいデザインに。こうした絶妙なコントラストが生み出すマジックも、ディズニー/ピクサー作品が幅広い世代に愛される理由だ。

観るべき理由:3――創設30周年! ピクサーの“進化”を示す新境地

もしも、おもちゃが動き出したら? もしも、感情が頭の中で大冒険をしていたら? そんな「もしも?」の精神で作品を作り続けたピクサー・アニメーション・スタジオ。創設30周年を迎えた今年、日本公開される本作もまた「もしも、恐竜が絶滅していなかったら?」という独創的な発想から生み出された。

恐竜たちは言葉をしゃべり、草食恐竜は畑を耕し農作物を作り、肉食恐竜は家畜を飼育する…そんな彼ら恐竜のユニークな“進化”を描いた『アーロと少年』は、同スタジオの進化をも示す新境地といえる作品だ。映像技術の進歩はもちろん、「家に帰る」というシンプルな物語を通して、子どもの成長や言葉を超えた絆、家族愛といった力強いメッセージを訴えかけている。

(文・内田涼)


映画『アーロと少年』
2016年3月12日(土)全国ロードショー

監督:ピーター・ソーン
製作:デニス・リーム
製作総指揮:ジョン・ラセター
原題:The Good Dinosaur
全米公開:2015年11月25日
配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン

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