山田洋次監督『家族はつらいよ』と併せて観たい家族映画3選

(C)2016「家族はつらいよ」製作委員会

映画『家族はつらいよ』より (C)2016「家族はつらいよ」製作委員会

『男はつらいよ』シリーズをはじめ、最近では『母と暮せば』など、50年以上にわたりその時代に生きる“家族”を撮り続けてきた山田洋次監督による、ファン待望の喜劇作品『家族はつらいよ』が3月12日(土)より公開中だ。今回は、熟年離婚を軸に家族のドラマを描く同作と併せて観たい、3本の家族映画を紹介する。

ザ・ロイヤル・テネンバウムズ

ザ・ロイヤル・テネンバウムズ

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ウェス・アンダーソン監督が、豪華キャストを迎えて描く「壊れた家族」の物語。ビジネスマンとして成功したチャス(ベン・スティラー)、作家として成功したマーゴ(グウィーネス・パルトロウ)、プロテニス選手として成功したリッチー(ルーク・ウィルソン)は、死期が近いと語る父親ロイヤル(ジーン・ハックマン)の呼びかけで、一緒に暮らし始める。しかし、実際にはロイヤルは至って健康だった…。死期が近いと嘘をついて家族をまとめようとする不器用な父親の姿を中心に織りなされる家族の物語は、登場人物の個性とは裏腹に、極めて等身大で感情移入を促す。アンダーソン監督らしい、ニヤリとさせられるジョークや皮肉、温かみを感じさせる美術や映像のクオリティは素晴らしく、家族が再び一つになるエンディングには感動すること間違いない。

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8月の家族たち

8月の家族たち

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トレイシー・レッツの同名戯曲を基に、ジョン・ウェルズ監督が描く悲哀に満ちた家族のドラマ。母親のバイオレット(メリル・ストリープ)に父親のべバリー(サム・シェパード)が失踪したと聞かされた長女のバーバラ(ジュリア・ロバーツ)は、夫と娘と共に実家へ向かう。実家には、地元に残った次女や自由奔放な三女、その他の親戚も集まり、一同は父親の行方を心配するのだが…。父の失踪をきっかけに集まった家族だったが、彼らはちょっとした言い争いから、それぞれが抱える鬱憤を爆発させ、家族は揉めに揉める。激しく火花を散らす家族のバトルには、バーバラとバイオレット(つまりロバーツとストリープ)の取っ組み合いなど、当人たちは深刻なのに、見ているこちらは思わず笑ってしまう見どころも盛りだくさん。ぶつかり合いの果てに訪れる、ハッピーエンドではない、ほろ苦いエンディングも印象的だ。

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東京家族

東京家族

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山田洋次監督が、『家族はつらいよ』と同じ8人のキャストを起用して、小津安二郎監督の『東京物語』をベースに描く家族のドラマ。平山周吉(橋爪功)と平山とみこ(吉行和子)夫婦は、長男夫婦(西村雅彦と夏川結衣)を訪ねて東京にやってくる。長女夫婦(中嶋朋子と林家正蔵)や、次男とその恋人(妻夫木聡と蒼井優)らとも触れ合う2人だったが、とみこは体調を崩してしまい…。設定はもちろんのこと、切り返しの多用や文学的な語り口など、小津監督からの影響が多分に認められる。また、それぞれの間に生まれる微妙な距離感が物悲しさを漂わすストーリーには、家族の在り方について考えさせられるものがある。

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(文:岸豊)


映画『家族はつらいよ』
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出演:橋爪功、吉行和子、西村雅彦、夏川結衣、中嶋朋子、林家正蔵、妻夫木聡、蒼井優、小林稔侍、風吹ジュン、中村鷹之資、丸山歩夢、笹野高史、笑福亭鶴瓶(特別出演)
監督:山田洋次
脚本:山田洋次・平松恵美子
音楽:久石譲
撮影:近森眞史
美術:倉田智子
照明:渡邊孝一
編集:石井巌
録音:岸田和美
プロデューサー:深澤宏
製作:「家族はつらいよ」製作委員会
制作・配給:松竹株式会社

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