『SPECTRE』をより楽しむための『鉄板007』5選―TSUTAYA映画通スタッフおすすめ

いよいよ『007/SPECTRE』のDVD・Bru-rayが4月6日(水)にリリースされますが、ダニエル・クレイグから『007』ワールドに入ったアナタ! 自称007ソムリエの私が過去作品の魅力をお伝えします。とにかくオマージュが多かった『SPECTRE』は過去作を見れば700倍楽しくなる!!(007だけに)

ダニエル・クレイグのおケツとがむしゃらさに痺れる新シリーズ第1章!

  007/カジノロワイヤル

007/カジノロワイヤル

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英国諜報部員ジェームズ・ボンド(コードネーム:007)はどんなピンチでも涼しい顔で任務をこなす、クールなスパイ…なんだけど、シリーズ21作目の本作は少し異質。

6代目ボンド役のダニエル・クレイグに代わって、ボンドもレベル1に。初任務のシーンから始まります。「殺しの許可証」と呼ばれる00エージェントになるためには“2人”殺さなければならないんですが、そこから始まります。

脇を固めるキャストも上司のM以外は全員替わって、いろんな“お決まり”もないので、『SPECTRE』の次に観るには一番オススメ。実は、ダニエルについては金髪だし、長身とは言い難いし、で公開前は批判的な声も多かったのですが、公開したら批判どころか、今では歴代最高とまで言われています。私はロジャー・ムーア派ですけどね。

【鉄板007のPoint】
前述のとおり、今回のボンドは未熟者。うっかり監視カメラの前で暗殺して上司に怒られたり、埃まみれになりながら敵を追ったり、毒盛られたり、敵を欺いたら「やるだろ?」とか言っちゃうケツに殻のついたヒヨっ子。怒られた上司に悪態をつきながらも、繰り返さないよう次の任務でさりげなく注意する姿も微笑ましいですね。春から新社会人の皆さんにぜひ観てほしい!

『SPECTRE』ではマッチョになりすぎた感のあるダニエル・クレイグですが、本作ではもっとスマートです。前半に海パンになるシーンがあるんですが、そのプリケツをぜひ観てほしい。ボンドガールのヴェスパーも「あなたの完璧なお尻よりも政府のお金を見てるわ」と皮肉をいう程。後に続く『慰めの報酬』は本作のすぐあと(15分くらい)の話なので、セットでみるべし!!

ちなみにシリーズ1作目『ドクター・ノオ』の記念すべきボンド初登場シーンもカジノでした。※日本では賭博は禁止されています。ボンド気分を味わいたければお金をかけずに楽しみましょう。

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悪の組織「スペクター」との熾烈な戦い!! シリーズ2作目にして最高峰!!

  007/ロシアより愛をこめて

007/ロシアより愛をこめて

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演じるは初代ボンド、ショーン・コネリー(※本名です)。犯罪組織スペクターがイギリスとソ連を戦わせて、その隙に暗号解読機も手に入れようと画策する話。

ロシア? 当時はソ連じゃないの? と思ったアナタのために、Yahoo!知恵袋で調べました。ソビエト連邦を構成する国家としてロシアという国自体はずっとあったそうです。『007』シリーズの中でも人気は高いのですが、単純に映画としてもとても評価が高いので、名作映画としても楽しめます。

【鉄板007のPoint】
50年続く『007』シリーズは尊敬の意味をこめて「偉大なるマンネリ」や「UK版水戸黄門」(要出典)なんて言われたりしますが、おなじみのテーマや冒頭のアクション(いわゆるアバンタイトル)、秘密兵器、主題歌、圧倒的存在感の殺し屋などなど、『007』シリーズのスタイルは2作目『ロシアより愛をこめて』で確立されました(※ボンドカーは次作『ゴールドフィンガー』から)。

余談ですがおもちゃの「黒ひげ危機一髪」は公開当時の邦題『007危機一髪』からつけられたとか。 1作目のノオ博士も犯罪組織スペクターの一員だったのですが、続く本作ではボンド対スペクターとなっています。スペクターの戦いは7作目の『ダイヤモンドは永遠に』まで続きます。

組織の首領ブロフェルドの「ペルシャ猫を抱いたグレースーツの男」という出で立ちは“いかにも”ですが、このブロフェルドがオリジナルです。 後世への影響といえば、「ジェームズ・ボンドのテーマ」とは異なる「007のテーマ」。2つのティンパニによるモチーフと、トランペットの小刻みなリズムは『エヴァンゲリオン』や『踊る大捜査線』にも使われてます。今から50年以上前に作られた映画ですが、こんなに後世に影響を与えるほど完成度の高い作品です。

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007シリーズ最強の暗殺者、ジョーズ! アメリカとソ連に同時核攻撃!?

  007/私を愛したスパイ

007/私を愛したスパイ

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シリーズ10作目。英ソの原子力潜水艦が行方不明になり、お互いの仕業だということで、東西の緊張が高まる中、ボンドはソ連のスパイとともに秘密組織に潜入する! 英ソでつぶし合いをさせようというのは「ロシア~」と一緒ですが、本作の秘密組織の野望は“地上を破壊して海底王国を作る”というシリーズ屈指のヤバい思想の持ち主(次作「ムーンレイカー」ではさらにヤバい奴が現れます)。

【鉄板007のPoint】
『SPECTRE』では久しぶりに何回倒しても追ってくる存在感のある殺し屋がでてきます。後述するサメディ男爵をはじめ、オッドジョブ、ニックナックなど個性的で存在感のある殺し屋は『007』シリーズの大きな魅力の一つですが、私的悪役ランキング1位はジョーズです。 『私を愛したスパイ』『ムーンレイカー』の2作に登場します。

バンをも持ち上げる2mの巨体に南京錠も食いちぎる鋼鉄の歯で、サメすら噛み殺します。砂漠、海、カーニバル、セスナ機、宇宙ステーション…どこにでも現れるし、パラシュートなしでスカイダイビングしても、車ごと崖から落ちても、ロープウェイごと建物に衝突しても死なないんです。怖いけどだんだん愛着湧いてきますし、彼唯一のセリフは少しうるっときます(涙)。

カーニバルの着ぐるみは誰が用意したんだろう? 地上すべて破壊しようとする野望のスケールのデカさはシリーズ随一。悪役、ボンドガール、アクション、ストーリー、ユーモアなどいろんな切り口でランキングをつけてみた結果、1位はこの『私を愛したスパイ』でした。『私』と『スパイ』がそれぞれ誰の事を指しているのかは作品を見ればわかるかも!? ボンドガールのバーバラ・バックは元ビートルズのリンゴ・スターの元嫁です。リンゴの嫁なんて羨ましい!(そっちかい)

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舞台は朝鮮半島!! 太陽光線で38度線もろとも焼き尽くす!?

  007/ダイ・アナザー・デイ

007/ダイ・アナザー・デイ

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シリーズ20作目。北朝鮮に潜入したボンドだったが捕えられ、激しい拷問を受ける。14ヶ月後、韓国にとらわれていた北朝鮮の軍人、ザオと引き換えに解放され、自身の疑いをはらすため、朝鮮半島の平和のために奮闘する話。

14ヶ月の捕虜期間はマドンナによる主題歌の2分くらいで終わるので、感覚的にはヒゲの伸び具合で2か月くらいに思えます。DNA手術で手に入れた甘いマスク、超人的身体能力、「寝なくても大丈夫」という特殊能力にボンドは苦戦!!

【鉄板007のPoint】
SF映画ブームにのって宇宙にいったり(『ムーンレイカー』)、東京五輪直後に日本を舞台にしたり(『007は二度死ぬ』)、社会情勢や時代背景を色濃く反映する007シリーズ。『SPECTRE』や前作『スカイフォール』では国家の脅威が特定の国家ではなく、姿をもたないテロ組織になっている現在の国際情勢を反映していると思います。

02年に公開された20作目『ダイ・アナザー・デイ』は朝鮮半島が舞台で、暴走した軍人が38度線を越えて太陽光線で焼き尽くそうとする話。北朝鮮と明言していないとかいるとか国旗が映るとかはおいといて、まあ韓国と北朝鮮の話であることは観れば誰だってわかります。

悪役のザオは元々北朝鮮の軍人、DNA手術をして超人的身体能力のついでに、西洋人の顔と金髪美女まで手に入れちゃう。「アジア人は西洋に憧れているに違いない」ということなんでしょうか。それともボンドが日本人になりすました『007は二度死ぬ』へのオマージュか?

20作目の本作も『SPECTRE』と同等かそれ以上に過去作へのオマージュが多く、とくにボンドガールのジンクス(ハル・ベリー)が海から上がってくるシーンは1作目『ドクター・ノオ』とそっくり! ほかにもパラシュートに描かれたイギリス国旗やQの研究室におかれた過去作の秘密兵器などなど見逃せないですね。

なにより本作のオススメポイントはアストンマーチンとジャガーの氷上カーチェイス!『SPECTRE』のローマ市街地のカーチェイスでも同じ組み合わせでしたね!!

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ガイコツといえばサメディ男爵。ボンドが苦戦した殺し屋(part3)

  007/死ぬのは奴らだ

007/死ぬのは奴らだ

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シリーズ8作目。本作からロジャー・ムーアがボンドを演じる。大麻をばら巻いて国中を薬物中毒にした後に末端価格を爆上げしようとする、賢いんだか賢くないんだかよくわからない組織と戦う話。作品自体の評価も別れる本作だが、空中きりもみ1回転のカーアクション(CGなし)やボートチェイスなど、見どころも多い。敵役はザコも含めて全員黒人。

【鉄板007のPoint】
『SPECTRE』の冒頭、ガイコツコスプレのボンドがとってもクールですが、ボンドファンはこの時点で感涙もの。そう! ボンドが苦戦したサメディ男爵そっくり!!

本作は悪の組織とそれに関連するブードゥー教徒が全員黒人で、ワニをたくさん飼ってたり大麻を育てたり、という極端なストーリー設定なんですが、オカルト色が強い反面、2代目ボンドのロジャー・ムーアに代わったことで、コメディ色も強い。ワニの頭を渡ってワニプールから脱出するシーンは「風雲たけし城」を彷彿とさせます。※大麻の所持・栽培は違法です。ゼッタイに辞めましょう。

『SPECTRE』の列車内で格闘するシーンは、『ロシアより愛をこめて』のオマージュとも言われていますが、本作でも列車内での死闘があります。『SPECTRE』冒頭のメキシコのヘリコプターもそうですが「高速で移動する狭い場所」は自然と緊張感が高まりますね。

さらに注目したいのは音楽。本作の音楽は先日亡くなったジョージ・マーティンで主題歌はポール・マッカートニー&ウィングス。ビートルズ以来のタッグです。

内面まで描くクレイグボンドも面白いですが、ただ女王のために任務をこなす英国紳士の過去のボンドもとても魅力的です。007作品は当時の世界情勢や社会問題を色濃く反映しているので、時代背景を考慮しつつ観ると面白さが700倍です。(当社比)

ほんとはボンドが結婚する『女王陛下の007』も紹介したかったんですが、それはまた次回作のときに。“JAMES BOND WILL RETURN”

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【オススメ人】
TSUTAYAスタッフ:五十嵐雅行

無数にある映画の中から何を観るのかはとても大事。せっかく観るなら「いい映画」を観たいですよね。“映画通”たちに勧められた映画を観て、面白かったものを紹介します。ロードムービーと007シリーズが大好き。

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