ズバリの質問が次々飛び出した! 『TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILM 2016』トークイベント

(左から)久保田修プロデューサー、第一回準グランプリの片桐健滋氏と加藤卓哉氏

(左から)久保田修プロデューサー、第一回準グランプリの片桐健滋氏と加藤卓哉氏

TSUTAYAが「次世代のクリエイター発掘」を目指して2015年に始まった『TSUTAYA CREATORS' PROGRAM』(以下:TCP)。第2回目のエントリーが6月13日(月)に迫るなか、プロデューサーと受賞者に直接質問をぶつけられる機会が設けられ、『のぼうの城』『るろうに剣心』『ガール』などを手がけてきた久保田修プロデューサーと、準グランプリ受賞の片桐健滋氏と加藤卓哉氏が登壇した。

監督になる“正攻法”がない時代

冒頭で久保田プロデューサーは、前回の最終審査で「皆さんプレゼンが上手い。これから監督目指す人は、自己プロデュース力も必要かと思うし、それを感じた」と振り返り、また、「映画会社が映画を作らなくなってから、監督になるきちんとした道筋がなくなってしまった。ぴあのフィルムフェスティバルなどもあるけど、正攻法がない時代ではある。TCPは道の一つになっていると思う」とTCPの意義について触れた。

久保田修プロデューサー

久保田修プロデューサー

現実的な質問が次々飛び交う

片桐氏、加藤氏が業界を目指した・関わることになった話も交えながら、出席者からの質問タイムでは「前回474の企画から残った3作品は他と何が違った?」「ユーザー層をどの辺に設定したらいい?」「審査用の映像はどう作った?」「いい企画書はどういう企画書?」など、今聞いておきたい現実的な質問が次々飛び交った。

3作品は何が違った?

久保田:最終的には「お客さんに対しての共通項の多さ」。ほかはもっと偏っていたり、狭い。ある程度多くの人に伝わるテーマ選定だった。僕はそう思いますね。

ユーザー層をどの辺に設定したらいい?

久保田:選考時には投資や回収といったお金の話よりも、企画の普遍性やオリジナリティを重視している。お金の話は形になってきた段階で、判断次第ですね。

加藤卓哉氏

加藤卓哉氏

審査用の映像はどう作った?

加藤:二次審査は、シナリオとビジュアルイメージが必要で、僕は「写真15枚」にしました。カメラマンと渋谷をロケハンしながら撮影して、最終的に世界観を15枚でわかってもらえるように。最終審査の5分の映像は、応援してくれた人を説得して出てもらって作りましたね、大体20万くらいかかってます。

久保田:通常のギャラで考えると150~200万くらいは掛かりそうな映像でした。びっくりしましたね。

片桐:二次審査の時は写真も撮っていなかった。1枚『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の落書きのようなものギリギリで送り込んだくらいなので、正直まぐれのような感じ。最終審査会では、皆が動画で来ると思っていたので、漫画家にキャラクターを書いてもらってPCに取り込んで編集しましたね。企画として白紙というか、「ぬりえの前」として見てもらえると思ったんです。

久保田:動画じゃなかったので逆に目立ってましたね。

片桐健滋氏

片桐健滋氏

企画書への工夫は? いい企画書はどういう企画書?

加藤:企画書はA41枚が勝負かと思った。「裏アカ」というテーマから、主人公が自撮りした写真を全面に入れて、簡単なストーリーと、やりたいことを簡単に。プロットは15枚位ですね。見やすさで言うと、自分で読み返すだけでなく、人にも読んでもらいました。

片桐:「ルームロンダリング」は事故物件の話。一番キャッチーに一枚目に伝えたい映画の要素を強めに、あとは女の子が成長する話なので、それも入れて。イメージキャストも書きました。設定を細かく書いて、いろんな部屋があるので。細かい設定は書いて、プロットは長く書いていませんが、最初の3シーン位を丁寧に書いて、作品の流れを伝えつつ纏めましたね。

久保田:定型があるわけではないので難しいですが、伝わってくるときは伝わってくるんです。伝えたい事がしっかりしていれば、テクニックも必要だけど、最終的には企画です。加藤さんが言っていたとおり、人に読んでもらうことは重要ですね。自分が推敲するくらい人に読んでもらって。

可能性は広がることもあるし、何よりアウトプットがある

また、関心も高かった製作予算については「プロデューサーによっては、ですが、TCP以外ところから資金も調達することができる可能性もある」と久保田プロデューサー。TSUTAYA側からは「審査段階ではあくまで企画。企画が通ってから商業映画として成り立たせることを考える」とのことで、来場者には予算よりもまず企画の重要さを説いていた。

また、最後に片桐氏は「自分の企画を送ってバックアップしてくれるコンペはほぼない。アウトプットがあることも珍しい」と呼びかけ、久保田プロデューサーも「出口がはっきりしているのが一番の特徴。製作費はミニマムで5,000万円。プロデューサー次第ではもっと大きくなる。3本とも劇場公開も目指しているが、それが出来なくてもTSUTAYAのレンタルと配信がある。それは重要なこと」とコメントして、濃密なイベントはあっという間の一時間を迎えた。

TSUTAYA CREATORS' PROGRAMとは

2015年に第1回目を開催したTCPは、クリエイターの発掘と育成を目的に、「良質な映画企画=名作のタネ(映像化可能な企画書)」を募集し、計474作品の応募の中から最終審査会にて、グランプリ1作品、準グランプリ2作品の合計3作品を選出。第1回目の受賞3作品に関しては、CCCグループにて作品完成のための資金・制作体制をバックアップ、2016年末~2017年初旬の完成を目指し、プロジェクトが進行中。

第2回目も前回と同様に、60分以上となる長編の実写映像の企画であれば、プロ・アマ、年齢、性別、国籍、学歴などは一切問わない。応募作品の中から最終審査会にて、グランプリ1作品、準グランプリ2作品の合計3作品を選出し、各作品に5,000万円以上の製作費と制作体制を準備する。完成した作品は、全国のTSUTAYAをはじめ、「TSUTAYA DISCAS」や「TSUTAYA TV」でレンタル、配信展開をする。

TSUTAYA CREATORS' PROGRAM FILM 2016

TSUTAYA CREATORS' PROGRAM FILM 2016

TSUTAYA CREATORS' PROGRAM FILM 2016 開催概要

募集期間:2016年4月20日(水)~6月13日(月)

募集内容:実写映像化(長編)可能な作品企画の募集
対象:プロ・アマ、年齢、性別、国籍の制限なし
受賞作品数:グランプリ1作品、準グランプリ2作品を選定
作品完成のための製作費・制作体制をCCCグループがバックアップ
副賞としてTポイント最大50万ポイントとTSUTAYA DISCAS1年間無料権を贈呈
製作費予算:1作品あたり5,000万円~×3作品

TSUTAYA CREATORS' PROGRAM FILM 2016公式サイト
└概要、応募方法、審査の流れ、よくある質問などはここからチェック

【第一回受賞者インタビュー】

★グランプリ:「嘘と寝た女」/ 中江和仁監督 ※2017年初旬完成予定
⇒中江和仁監督インタビュー

▼準グランプリ:「ルームロンダリング」/ 片桐健滋監督 ※2017年初旬完成予定
⇒片桐健滋監督・梅本竜矢プロデューサーインタビュー

▼準グランプリ:「裏アカ」/ 加藤卓哉監督 ※2017年初旬完成予定
⇒加藤卓哉監督インタビュー

TSUTAYA TV INDEPENDENT FILM PROGRAM (TIP)でもチャンスあり

TCPに参加するチャンを得ることもできる

TCPに参加するチャンを得ることもできる

TSUTAYA TVを通じて、オリジナル映画を簡単に販売できる『TSUTAYA TV INDEPENDENT FILM PROGRAM (TIP)』においても現在連携企画があり、こちらの経路でもTCP最終審査会へのチケットを獲得するチャンスがある。

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