映画『日本で一番悪い奴ら』YOUNG DAIS×植野行雄インタビュー「熱が冷めない男、綾野剛に、ずっと惚れてました」

植野行雄(デニス)とYOUNG DAIS

植野行雄(デニス)とYOUNG DAIS

『日本で一番悪い奴ら』は、一種のピカレスクロマンであると同時に、真っ当な青春映画でもある。そうした肌触りを形成している理由のひとつに、綾野剛扮する主人公の悪徳警官、諸星要一が、YOUNG DAIS演じるクスリの運び屋、山辺太郎、そして植野行雄(デニス)が体現する盗難車バイヤー、アクラム・ラシードとチームで暗躍していることがあげられる。

植野:同い年なんですよね。

DAIS同世代なんですよ。

綾野とYOUNG DAISは同学年で、早生まれの綾野と植野は同年生まれである。

DAISしかも植野さんは芸人さんで、僕はミュージシャン。そんなふたりが芝居場でお世話になって、ひとりの警察官の人生に添い遂げるかたちになっていく上では、異色なエッセンスだったと思うんです。そういう意味で思いきって楽しめた部分はあると思うんですよね。なんにせよ、仲良く撮影させてもらえたというのがいちばんで。この作品の中では諸星要一という軸になるリーダーがいて。それと、その周りの人間たちの関係に影響するような日々を送れたということがなによりでした。「綾野剛とその仲間たち」ですね。だから、笑えるようなすがすがしいものになったと思います。

(C)2016「日本で一番悪い奴ら」製作委員会

(C)2016「日本で一番悪い奴ら」製作委員会

植野:だって、(諸星の仲間を演じるのは)ミュージシャン、歌舞伎役者(中村獅童)、お笑い芸人ですもんね(笑)。オレは(芝居に関して)右も左もわからない状態だったんですけど、剛君が盛り上げてくれて。この関係性で、そのままやってた、みたいな。剛君についていく、みたいな感じでやらせてもらいました。この同年代3人と中村獅童さんのシーンがめっちゃ多かったんですけど、めっちゃやりやすかったです。最初は震えましたけど。だって、見た目、怖すぎて(笑)。(暴力団幹部、黒岩克典を演じる)獅童さんもタレサン(ヤクザならではの迫力のあるサングラス)で来たし。

DAISでも理想的な関係だったよね。芝居に向き合うまでの時間もほんと有意義に過ごせてたし。綾野君も、獅童さんも、ほんとうまくリードしてくださって。これはやはり諸星要一の物語だから、公私共に綾野剛という人間を慕って愛して、撮影期間中挑んだというのが充実してました。最終的には悲しいことにはなるけど、ハッピーな要素もたくさんあるんでね。諸星要一という魅力の渦に巻き込まれた結果、ああなったということだと思う。あと、獅童さんは想像もしてなかったことを本番でしてきて、爆笑で芝居にならなかったこともあった(笑)

(C)2016「日本で一番悪い奴ら」製作委員会

(C)2016「日本で一番悪い奴ら」製作委員会

植野:たぶん、緊張してる僕らをほぐす、ということもあったと思う。ゆるくやっていいよ、みたいな。そこから僕も「兄貴!」みたいになって。

DAIS僕が演じた山辺太郎は、ほんとにいいときも悪いときもずっと諸星と一緒にいたと思うんです。諸星が山辺のことをどう思っていたかは、完成した映画を観て、初めて知ったんです。それだけにぐっとくるものはありましたね。

植野:僕は、こんなすごい映画に出てたんやと。それを再確認しましたけどね。(出来上がった映画は)剛君を真ん中にして3人で観たんですけど。ああ、とんでもない映画に出たなと。他人事のようでしたね。いろいろ考えさせられて、出演できたことがうれくて。

(C)2016「日本で一番悪い奴ら」製作委員会

(C)2016「日本で一番悪い奴ら」製作委員会

DAIS警察官が不祥事を起こすというストーリーではあるんだけど、観終わったときには、そういうふうには映らなかった。面白くて、ものすごく笑った。感情移入もしたし、観終わったときに、諸星要一という、生きていくために必死にもがいていたひとりの人間の物語なんだなって。それが強かった。自分を信じて生き抜いた人間のドラマという気がします。

植野:オレもそれが言いたかったんです。まだ(日本語)カタコトなんで(植野は日本人とブラジル人のハーフだが、もちろん日本語は流暢。だが、そのルックスを活かして、この映画ではパキスタン人を演じている)、うまく伝えられない部分があるんです(笑)。ラシードがまだ抜けてなくて(笑)

DAIS3人とも、映画終わった後は、それぞれ黙って噛みしめてたよね。

(C)2016「日本で一番悪い奴ら」製作委員会

(C)2016「日本で一番悪い奴ら」製作委員会

さて、綾野剛の凄さとは何だろう。

DAIS僕をリードしてくれる兄貴のような存在であってくれたことが、今回の山辺太郎を作り出せた理由だと思ってるんで。そういう姿勢や取り組み方が勉強になったし、尊敬の念をおぼえましたね。とにかく、意気込みが凄かった。しかもそれは撮影を重ね、シーンを重ねるごとに、アップデートされていくことだから。その熱量が慣れてきても冷めない。そこに綾野剛のパワーをすごく感じた。それが綾野剛の凄いところだなと。

植野:やっぱり、魅力がある、ということなんですよ。器がデカいんですよ。それは、オレがクランクインしたときのもてなし方にあらわれてました。一緒にお酒飲んでても、これはモテるなと。なんなんだろうね、あの魅力。

DAIS惚れてもうたよね(笑)

植野:だって、カッコいいもん。つかまれましたね。男からもモテるやろうなって。芝居についても「行雄ちゃん、出来てるから、自分の思う通りやって」って、気の小さいオレに言ってくれて。惚れてますよ、オレは。

2人を惚れさせた男を手に

2人を惚れさせた男を手に

(取材・文:相田冬二)

>映画『日本で一番悪い奴ら』綾野剛×白石和彌監督インタビュー「ただただ本気で、一生懸命、生きていた」


映画『日本で一番悪い奴ら』
2016年6月25日[土]全国ロードショー

監督:白石和彌
脚本:池上純哉
音楽:安川午朗
原作:稲葉圭昭「恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白」(講談社文庫)
出演:綾野剛/YOUNG DAIS、植野行雄(デニス)、矢吹春奈、瀧内公美/田中隆三、みのすけ、中村倫也、勝矢、斎藤歩/青木崇高、木下隆行(TKO)、音尾琢真、ピエール瀧、中村獅童
配給:東映・日活

この記事を読んだ人におすすめの作品

アーティスト情報

植野行雄

生年月日1981年7月17日(37歳)
星座かに座
出生地大阪府吹田市

植野行雄の関連作品一覧

綾野剛

生年月日1982年1月26日(36歳)
星座みずがめ座
出生地岐阜県

綾野剛の関連作品一覧

関連サイト

TSUTAYAランキング

おすすめ映画ガイド

TSUTAYA MUSIC PLAYLIST