【インタビュー】映画『ファインディング・ドリー』のアンドリュー・スタントン監督&アンガス・マクレーン共同監督が語る、作品の魅力や製作秘話とは?

アンドリュー・スタントン監督&アンガス・マクレーン共同監督

アンドリュー・スタントン監督&アンガス・マクレーン共同監督

かつて世界中で大ヒットを飛ばした『ファインディング・ニモ』の続編で、忘れんぼうのドリーが家族の思い出を求めて人間の世界で繰り広げる大冒険を描く映画『ファインディング・ドリー』が7月16日から全国公開を迎える。その公開を前に、本作のメガホンを取ったアンドリュー・スタントン監督と、アンガス・マクレーン共同監督が来日。ドリーの物語と新キャラクターの魅力や、意外な形でゲスト出演を果たした名女優シガニー・ウィーヴァーについて語ってくれた。

―新キャラクターは、ビジュアルだけでなく、内面も非常に魅力的でした。内面が魅力的なキャラクターを作る秘訣は何でしょう?

アンドリュー:ピクサーには、キャラクターたちのことを理解している、素晴らしい脚本家、そしてストーリーの作り手がいるんだ。魅力的なキャラクターを作るのは、そう楽な作業ではないよ。製作期間のうち、3年はストーリー作りに費やされているんだけど、その中で彼らは何度も何度も脚本を書き直しながら、キャラクターたちを理解していったんだ。人という複雑な存在の一部分を、キャラクターを通じてシュミレーションするためにね。とても時間がかかる作業だったよ。

アンガス:『ファインディング・ニモ』では、クリエイティブ面でも、商業面でも成功を収めた。ドリーというキャラクターを描く本作では、彼女が抱える葛藤や強みを強調したよ。前作で起きたできごとを踏まえた上で、彼女の物語を補うようにね。

映画『ファインディング・ドリー』より (C)2016 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

(C)2016 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

―アンガス共同監督は、『トイ・ストーリー・オブ・テラー!などのコメディ寄りの作品で活躍されてきましたが、本作にはそのコメディ性がどんな形で活かされましたか?

アンガス:僕がコメディを好むのと同じように、アンドリューもユーモアのセンスがある男なんだ。僕たちの感覚はとても相性が良かったと感じた。アンドリューの強みは、ただ単純にギャグを挿入していくわけではなく、ユーモアとキャラクターの感情表現を両立させられること。だから、僕が本作にユーモアを落とし込むにあたっては、キャラクターに沿ったものにしたよ。

―前作のラルフ・エグルストンではなく、スティーブ・ピルチャーをプロダクションデザイナーに採用していますね。スティーブがどんな形で本作に貢献してくれましたか?

アンドリュー:スティーブは、芸術的な表現における「グリーンサム」(植物や自然を扱う天才)なんだ。それは、彼が担当した『メリダとおそろしの森』のプロダクションデザインにおける、森の表現を見ればわかってくれるはずさ。今回はその才能を水中の世界で存分に発揮してくれたけど、研究所のパイプなどの人工物にも緻密な造形が見られるよ。彼は『ファインディング・ニモ』でラルフが作った世界観を変えようとはしなかった。寧ろ、ラルフに対して敬意を持って、どういった展開が可能かという発想で本作の世界を作っていったんだ。

 

(C)2016 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

―ドリーと同じように、お二人が最近してしまった、忘れ物を教えてください。

アンドリュー:…ごめんね、君たちの名前を忘れてしまったよ(笑)。顔は永遠に覚えていられるんだけど、名前を覚えることがどうも苦手なんだ!

アンガス:私は、何を忘れたかを忘れてしまっているよ(笑)。概念的に、何か重要なことをやらなければならなかったということは覚えているんだけど、それをやり忘れてしまうんだね。例えば、旅立つ前の荷造り。「今やらなくちゃ!」「忘れないぞっ!」て思いながらも、忘れてしまうんだよなあ(笑)。

―意外なシーンで登場するシガニー・ウィーヴァーは、『ウォーリー』にも出演していますね。彼女が声優を務めることは稀ですが、なぜ彼女はスタントン監督の作品に出演し続けているのでしょう?

アンドリュー:アメリカでシガニーは、ネイチャー・ビデオ(自然を扱ったドキュメンタリー)や、湾岸地域に位置する博物館のナレーションの定番なんだ。彼女は『ウォーリー』でコンピュータの声を担当してくれたけど、本作で自分自身のことをシガニー・ウィーヴァーって言ったら面白いと思ったし、独特な名前だから、ドリーに言わせればウケると考えたのさ。あのシーンは絶対にカットされると思っていたけど、見る人見る人にウケ続けたから、本編に残ることになったんだ。実を言うと、彼女を起用すべきかは少し悩んだよ。でも、内容に合っていて成立しているなら、やってほしいと思ったし、彼女自身もユーモアのセンスがある人だからね。オファーするとき、僕は彼女にこう言ったんだ。「子供たちは、君が出演した映画は覚えていないだろうけど、本作で聞いた君の名前は、生涯にわたって忘れないはずさ」ってね(笑)。

(取材・文:岸豊)


映画『ファインディング・ドリー』

7月16日(土) 全国ロードショー!

監督:アンドリュー・スタントン
共同監督:アンガス・マクレーン
製作総指揮:ジョン・ラセター
原題:Finding Dory
日本語版声優:木梨憲武(心配性なニモのお父さん・マーリン役)、室井滋(ニモとマーリンの親友で忘れんぼう・ドリー役)
配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン

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