新作映画『秘密 THE TOP SECRET』を観るべき3つの理由――「記録ではなく記憶」だからこそ生まれる“不安定”な新感覚ミステリー

(左から)大友啓史監督、栗山千明、岡田将生、松坂桃李、大森南朋

(左から)大友啓史監督、栗山千明、岡田将生、松坂桃李、大森南朋

『秘密 THE TOP SECRET』ってどんな映画?

死んだ人間の脳から<過去の記憶を映像化>できるMRIスキャナーなどの最先端科学技術を用いて難事件を読み解く「科学警察研究所法医第九研究室」、通称「第九」。唯一の発足メンバーである薪剛率いる捜査官たちが、精神崩壊の危険にさらされながら、迷宮入りした難事件の真相を暴き出す。家族3人が殺害された事件で唯一、行方不明だった長女の発見を機に、全国各地で9人の男が同時に自殺する不可解な事件が起こり…。

観るべき理由:1――緻密な推理劇と躍動感あふれるアクション、現実の半歩先をゆくリアルな近未来感が融合

清水玲子による人気ミステリーコミック『るろうに剣心』 シリーズで興行収入3作合計130億円を超える大ヒットを記録した大友啓史監督が実写映画化。原作を尊重しつつも、映画オリジナルの設定を加味し、緻密な推理劇と躍動感あふれるアクション、現実の半歩先をゆくリアルな近未来感が融合したハイブリッドな新感覚ミステリーに仕上がった。

被害者や犯罪者の脳をのぞき見すれば、事件は解決…とシンプルに事が進まないのは、脳に残っているのが「記録ではなく記憶」だという点。彼らの実体験が必ずしも事実として刻まれず、ときに脳内で美化されたり、封印されたりするからこそ、「目に見える映像を本当に信じていいのか?」という捜査官たちの疑問、葛藤、苦悩が浮かび上がり、観客もソワソワと不安定な精神状態に陥る面白さがあるのだ。

観るべき理由:2――主演は生田斗真、“枯れた美青年”どう表現?

主人公である「第九」室長の薪剛を演じるのは、生田斗真。頭脳明晰、沈着冷静な性格で、凶悪犯の脳内を見ても、ただ一人正気を保ち、周囲からは特別視されるという役どころだ。原作では“枯れた美青年”というべき、特異な存在感を放つキャラクターだが、生田はそのイメージを大切しながら、より複雑な闇や強烈なトラウマを抱えた一人の男を表現している。

「第九」に新たに配属される捜査官・青木役に岡田将生。薪とともに「第九」を立ち上げ、捜査中に精神錯乱に陥った結果、薪に正当防衛で射殺される鈴木を松坂桃李が演じる。4月クールのドラマ「ゆとりですがなにか」で共演した二人が、生田とどんな絡みを見せるかファンならずとも気になるところだ。大友監督が手がけたドラマ「ハゲタカ」で共演した栗山千明、大森南朋が顔を揃える。

観るべき理由:3――俳優陣がカメラマンデビュー? 新技術が生み出す脳内映像

俳優陣が実演

俳優陣が実演

物語の大きなカギを握るのが、死者の脳内に残され、捜査官たちが目にする“記憶”の映像だ。スクリーンに映し出されるのは、あくまで捜査官の視点。そこで本作では、ヘルメット型の“主観カメラ”が開発され、実際に俳優陣がカメラを装着しながら演技に臨み、登場人物の視野や鼓動を伝えることに成功している。映画のエンディングクレジットには、「脳内映像撮影」として生田らキャスト勢の名前が記載された。

きちんとクレジットが

きちんとクレジットが

物語の設定上、凄惨な殺害シーンも少なくなく初期段階のシナリオは映倫から「これでは(上映は)無理」と突き返されたという。結果的には製作陣の努力と工夫が功を奏し、作品がもつ恐怖はそのままに、映倫区分はPG12に。果たして、他人の脳内をのぞき見る行為は肯定されるべきなのか? 科学技術が進歩するなか、決して絵空事とは言えない本作の問題提起をぜひ受け止めてほしい。

(文・内田涼)


映画『秘密 THE TOP SECRET』
公開中

出演:生田斗真、岡田将生、吉川晃司、松坂桃李、織田梨沙/栗山千明、リリー・フランキー/椎名桔平、大森南朋
監督:大友啓史
音楽:佐藤直紀
原作:清水玲子「秘密 THE TOP SECRET」(白泉社刊・メロディ連載)
脚本:高橋泉 大友啓史/LEE SORK JUN KIM SUN MEE
製作:「秘密 THE TOP SECRET」製作委員会
配給:松竹株式会社

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アーティスト情報

生田斗真

生年月日1984年10月7日(33歳)
星座てんびん座
出生地北海道

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岡田将生

生年月日1989年8月15日(29歳)
星座しし座
出生地東京都

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