西川美和監督の最新作『永い言い訳』と一緒に観たい「夫婦映画」3選-TSUTAYA映画通スタッフおすすめ

『永い言い訳』

『永い言い訳』/(C) 2016 「永い言い訳」製作委員会

オリジナル脚本を映画化するスタイルで、毎作強烈な印象を残す西川美和監督。 彼女の最新作となる『永い言い訳』(10月14日より公開中)は、前作に引き続き、ある夫婦の物語。ただそこに描かれる夫婦は、実に西川監督らしく、一筋縄では行かない夫婦像だ。 そんな『永い言い訳』を見た後に、是非これも併せて見て欲しい「夫婦映画」を3本紹介。

夫婦ではじめたのは結婚詐欺だった

  夢売るふたり

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「ゆれる」「ディア・ドクター」の西川美和監督が、松たか子と阿部サダヲを主演に迎え、ふとした運命のいたずらから2人で結婚詐欺を始めた夫婦の姿を通して、男と女の単純には割り切れない愛憎と欲望を濃密な筆致で描き出したヒューマン・サスペンス。

【一筋縄ではいかないPoint】

西川監督の,常にオリジナルに拘る物語は、物事を○か×かで単純に斬ったりせず、観る者に考える余地を残してくれる(それでいて思わせぶりな話でもない)。 本作で描かれるのは、夫を結婚詐欺師にして、荒稼ぎしようとする夫婦の物語。夫と妻の軽妙なやりとりから始まる。 全体として台詞は少なめだが、気を抜いているとガツンと来る一言が発せられる。

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6年間育てた息子は、他人の子供だった

  そして父になる

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ある日突然、6年間育てた息子が病院で取り違えられた他人の子どもだったと知らされた対照的な2組の夫婦が、過酷な決断を迫られ、それぞれに葛藤を繰り返す中で本当に大切なものを学んでいく姿を丁寧な筆致で描き出す。

【一筋縄ではいかないPoint】

西川監督のキャリアに大きな影響を与えた一人である是枝裕和監督作品。 「6年間大切に育ててきた息子が実は他人の子であった」という、普通では起こりえない事態に見舞われたとき、父として、母として、どう子供に向き合っていくのかを描いている。

劇中でとても印象的なシーンがある。事態を飲み込めないまま、心穏やかでない日々が続く。夫は何気ない一言を発する。夫はもちろん発したことにすら気が付いていないが、妻は気付く。そのなんともいえないわだかまりが残ったまま、映画は進行していく。 多くを役者に語らせないで、心情の微妙な変化を描く演出は、西川監督にも通じるものがある。 「父親が本当父親になっていく」という映画のテーマの裏に、夫婦の絆はどう変化していくのかも併せ見ると、非常に味わい深い。

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昏睡状態の妻が、実は浮気をしていた

  ファミリー・ツリー

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オアフ島に暮らす弁護士のマットは、一族で受け継いできた広大な原野の処遇を巡って重大な決断を迫られていた。そんな中、妻のエリザベスがボート事故で意識不明の昏睡状態に陥ってしまう。家庭のことを妻に任せきりだったマットは、全寮制の高校に通う長女アレックスの“ママは浮気していた”という思いもよらぬ告白に激しく動揺してしまうのだが…。

【一筋縄ではいかないPoint】

事故で昏睡状態になってしまった妻。その妻が浮気をしていたと、娘から告白される父。形は違えど、もう「やりなおせない」状態に陥った夫婦の物語としては、『永い言い訳』にも通じるものがある。 不貞を働き、怒りをぶつけたい妻は物言えぬ状態。そんな時、夫はどんな行動を取るのか。

クールな役どころばかりの印象が強いジョージ・クルーニーに、寝取られ夫の役をやらせるペイン監督の心憎い演出。 本作のクルーニーは徹底的にカッコ悪い。だけれどそんなカッコ悪いクルーニーが、映画が進むに連れて、とても父親らしく見えてくるのだ。スターの演技の幅を見せ付けられる、そんな一本。

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【オススメ人】
勝江正隆

学生時代に映画に目覚め、年間200本以上劇場で観ていました。96年に出会った『ユージュアル・サスペクツ』にショックを受け、映画を将来の仕事にしたいと思うようになりました。大学3年の時に洋画配給会社で働き、カンヌ国際映画祭にバイヤーとして参加しました。その時に映画ビジネスの面白さを知り、現在に至ります。

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ファミリー・ツリー

ファミリー・ツリー

出演者 ジョージ・クルーニー  シェイリーン・ウッドリー  アマラ・ミラー  ニック・クラウス  ボー・ブリッジズ  ロバート・フォスター  ジュディ・グリア  マシュー・リラード  メアリー・バードソング  ロブ・ヒューベル
監督 アレクサンダー・ペイン
脚本 アレクサンダー・ペイン  ナット・ファクソン  ジム・ラッシュ
原作者 カウイ・ハート・ヘミングス
概要 ジョージ・クルーニーが家族との関係を見つめ直していく悩める父親を演じて高い評価を受けたコメディ・ドラマ。美しい自然が広がる楽園ハワイを舞台に、妻が事故で昏睡に陥る中、娘から衝撃の事実を告げられた男の混乱と家族再生への道のりを軽妙に綴ってゆく。監督は「サイドウェイ」のアレクサンダー・ペイン。オアフ島に暮らす弁護士のマットは、一族で受け継いできた広大な原野の処遇を巡って重大な決断を迫られていた。そんな中、妻のエリザベスがボート事故で意識不明の昏睡状態に陥ってしまう。家庭のことを妻に任せきりだったマットは、全寮制の高校に通う長女アレックスの“ママは浮気していた”という思いもよらぬ告白に激しく動揺してしまうのだが…。

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アーティスト情報

西川美和

生年月日1974年7月8日(44歳)
星座かに座
出生地広島県広島市安佐南区

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