米大統領選間近!「ドナルド・トランプ支持者の気持ちがよく分かる映画」という『國民の創生』を町山智浩がライブ音声解説!

町山智浩氏

「この日曜日、変な人がいっぱいいる渋谷に来ていただきありがとうございます」とのっけから笑わせる町山智浩氏

30日、渋谷・ユーロライブにて映画評論家の町山智浩が自身の新刊「最も危険なアメリカ映画 『國民の創生』から『バック・トゥ・ザ・フューチャー』まで」の発売を記念したイベントを都内にて開催した。同書に登場する20本の映画の中でもトップバッターで取り上げられているサイレント映画『國民の創生(The Birth of a Nation)』(1915)にライブ解説をつけるというもの。

11月8日に迫った米大統領選に加え、アメリカ在住の町山氏がこの「アメリカの映画史に残る1本」について語るということもあって、会場に駆けつけた満員のファンからはただならぬ熱気が感じられた。ちなみに本作は、同書内でも「KKK(クー・クラックス・クラン/白人至上主義の秘密結社)を蘇らせた史上最悪の名画」として紹介されている。

國民の創生

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“映画の父”D・W・グリフィスが1914年に製作、翌1915年に発表したモニュメント的な超大作。物語は南北戦争直前からその後の時代を背景に、南部と北部の二つの家の人々がそれまで親しくしていたにもかかわらず敵対して戦い、やがて戦後の混乱から起こる人種闘争は、両家の男女の恋をも引き裂いてゆく。

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上映前には、「偶然ですが、本作と同じタイトルの映画が今年の9月にアメリカで公開されました。『國民の創生』は南部の奴隷制度を白人側から観て描いた作品ですが、この映画は黒人の側から見た作品なんです」と、ナット・ターナーという実在の人物が起こした反乱をネイト・パーカーが監督・脚本・主演を務めた映画も紹介。

「以降の作品に多大な影響を与えた」という本作の解説が始まると、オリジナルの即興アフレコを挟むなど町山節で笑いを巻き起こしながら、「パンフォーカス」「クロスカッティング」「クローズアップ」などの撮影技術や歴史的な意味を捏造されたような場面(白人と黒人の置き換えなど)の解説をぶっ通しで最期までやり、上映前には「映画が3時間半くらいある上に、当時の生活のスピードに合わせているので、編集のテンポがものすごくゆるい。キツくなってきたら倍速にします!」と宣言もしていたものの、結果ほぼ最期までそのまま上映が行われた。

あっという間に過ぎていった濃密な上映会が終わると、自然と会場からは拍手が起き、町山氏も「すごいですね、皆さんよく3時間半頑張りましたね。みんなに拍手!」と返す。そして「改めて観て思ったのは、(ラストの方で)黒人がどんどん増えて、白人の居場所がなくなっていき小さな小屋に逃げ込む。でも、そこにさらに黒人が入ってこようとするという、トランプに投票する人たちの恐怖を象徴しているような気がします。彼の支持者の気持ちがよく分かる映画ですね」と本日の上映で再確認した想いをコメント。

しかしあまりにきっちり上映が行われたため、ファンに対してのQA時間がほぼない状態になってしまった中でも町山氏が粘り、濃いファンたちからの質問もぶつけられた。そして「あと、わからないことは(これを読んで)」と本の宣伝できっちり締め、「来週もやりますんでよろしくお願いします」と11月6日(日)開催の「町山智浩の映画塾!~アカデミー賞受賞作を語る~」の宣伝をキッチリする抜かりのなさも見せていた。

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アーティスト情報

町山智浩

生年月日1962年7月5日(56歳)
星座かに座
出生地東京都

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