新作映画『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』を観るべき3つの理由――奇才ティム・バートンの“奇妙”な傑作にして、キャリアの集大成

(C)2016 Twentieth Century Fox

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『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』ってどんな映画?

周囲の環境になじめず孤立する、フロリダ育ちの少年ジェイクは、唯一の理解者にして、幼い頃から胸踊る冒険話を聞かせてくれた最愛の祖父の遺言に従って、イギリスのケルン島に足を伸ばした。早速、現地を冒険すると、美しい庭園に囲まれた屋敷に到着。そこには不思議な能力を持った“奇妙なこどもたち”、そして彼らを守護するミス・ペレグリンが穏やかに暮らしていた。しかし、邪悪な力が不死のパワーを得るため、子どもたちを狙う。

観るべき理由:1――『X-MEN』×『君の名は。』=? まさに“奇妙”な傑作

空中浮揚能力をもった美少女、オモチャなどの無生物に命を吹き込む青年、後頭部にある鋭い歯の口で食事する女の子、体内に無数のハチを買う男の子、いたずら好きな透明人間…。想像するだけにワクワクする“奇妙なこどもたち”が、自分の能力と向き合いながら、成長する姿は、まるで『X-MEN』シリーズ。実際、クライマックスに展開する一大バトルの迫力は見応え十分だ。

また、彼らを邪悪な力から守るため、ミス・ペレグリンがタイムリープの能力を駆使している設定もユニーク。主人公のジェイクが時空を超えて、恋する美少女を救おうとする姿は『君の名は。』を連想せずにはいられない。『X-MEN』×『君の名は。』=どんな映画? バラエティ豊かな要素が化学反応を示した本作はダークファンタジーのド真ん中を射抜く、まさに“奇妙”な傑作だ。

観るべき理由:2――「ありのまま」が素晴らしい! 葛藤を乗り越える普遍的ドラマ

2011年に出版されたベストセラー小説を映画化したのは、『アリス・イン・ワンダーランド』『チャーリーとチョコレート工場』といった傑作ファンタジーを世に送り出すハリウッドの奇才、ティム・バートン監督。幻想とリアル、その両面を独自の視点で切り取り、圧倒的なビジュアル感覚で、誰も見たことがないイマジネーション空間を生み出す手腕は、本作でも健在だ。祖父から孫へ、世代を超えて語り継がれる空想が、ときに人々を勇気づけるというバートン監督ならではのメッセージ性も色濃く刻まれている。

また、“奇妙なこどもたち”が苦悩と葛藤を乗り越え、「ありのまま」が素晴らしいと目覚めるドラマには、コンプレックスを抱えるすべての人を癒し、背中を押す普遍的なパワーが秘められている。

観るべき理由:3――約2年ぶりに来日したティム・バートン監督を直撃!

というわけで、キャリアの集大成ともいえる本作を引っさげ、約2年ぶりに来日したティム・バートン監督を直撃! ハリウッドを代表する奇才の“奇妙”な弱点とは?

ティム・バートン監督

ティム・バートン監督

「主人公のジェイクは、まさに多感だった10代の自分自身だよ。周囲に対する違和感から、どこかぎこちない日々を過ごしていた。幸い、当時から絵を描いたり、短編を撮ったり、大好きなモノづくりに没頭することで、悩みは浄化されたけどね…。それにたとえ、周りに『変わっている』と言われても、『それでいいんだ』と肯定できることが大切。この映画にはそんなメッセージを込めたつもりだよ。もし、ミス・ペレグリンのように時間を戻せたら? 実は時間のやりくりや管理は、大の苦手(笑)。今日が何月何日なのかも、把握していないほどで、現代を生きることに精いっぱいだよ。それだけに今回、時間というテーマを探求したのは新しい経験だった。僕の性格を知っている人に言わせれば、“奇妙”なことかもしれないけどね」

(取材・文:内田涼)


映画『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』
2017年2月3日(金)全国ロードショー

監督:ティム・バートン
出演:エヴァ・グリーン、エイサ・バターフィールド、サミュエル・L.ジャクソン、エラ・パーネル、ジュディ・デンチ、テレンス・スタンプ
配給:20世紀フォックス映画

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アーティスト情報

ティム・バートン

生年月日1958年8月25日(59歳)
星座おとめ座
出生地米・カリフォルニア

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