『相棒-劇場版IV-』水谷豊×反町隆史インタビュー「今までの『相棒』とは違う世界が広がったなと思います」

水谷豊と反町隆史。『相棒』コンビは現在4代目

水谷豊と反町隆史。『相棒』コンビは現在4代目

2月11日から公開される『相棒-劇場版IV-』。これまで3作の映画が作られてきた『相棒』シリーズだが、今回が4作目の劇場版。無人島が舞台となった壮大なスケールの前作とはまた違った意味で、驚きと新鮮さを味わわせてくれる今作。軸になるのは2013年に行われた「あなたが選ぶ『相棒セレクション』」で第1位を獲得した「ピエロ」(シーズン10第10話)を手掛けた太田愛の脚本だろう。これまで観たことのない『相棒』の公開を前に、特命係の二人にインタビューした。

―映画化が決まった時は?

水谷:僕は『相棒』を映画にするのが夢だったんです。初代の亀山薫寺脇康文)でその夢が叶い、2代目の神戸尊及川光博)でも叶い、3代目の甲斐享成宮寛貴)でも叶い……4代目の冠城亘で叶わなかったらどうしようと思っていました(笑)。

反町:僕が卒業して、5代目で映画ができたりしたら……(笑)。

水谷:本当によかったですよ(笑)。1年ほどソリ(反町)と二人で過ごしましたから、ちょうどいい感じになってきたところで映画を迎えられるなと。

反町:映画はスケールも大きいし、過酷なところもありますけれど、テレビと同じスタッフさんですから。『相棒』を愛している和気あいあいとしたチームワークの中でやらせてもらいました。

水谷:台本を読んだ時は「あ、体を使わないといけないな」と(笑)。そういうのは全部、冠城くんに任せたいと思っていたんですけど(笑)。

反町:青木(浅利陽介)に任せましょうよ(笑)。

反町:ゲストとして鹿賀丈史さんが出ていらっしゃるのですが、杉下右京さんと鹿賀さんの役がどう絡んでくるか楽しみでした。『相棒』がここまで来たのは、大きな事件や壁を一つひとつ打ち砕きながら進んできたというところで、今回の映画はスケールが大きいですから、どんな右京さんを見られるのか、冠城亘としても僕自身としても興味深いところでした。実際、撮影中に後ろから見させて頂いて、こんな風に僕自身もなれたらいいなと思いましたね。

(C)2017「相棒-劇場版IV-」パートナーズ

(C)2017「相棒-劇場版IV-」パートナーズ

―見所のひとつとして、大規模なパレードの場面があります。3,000人のエキストラの方が集まったそうですね。

水谷:撮影が2度も天候で中止になっているんです。また同じように集まって下さるか心配していたら、あんなにたくさんの方が集まって下さって。スタッフの皆さんもうまくリードして下さったんだと思うのですが、エキストラの皆さんのお芝居が本当に自然なんですよ。北九州市の方はお芝居が好きなんでしょうね(笑)。またソリ(反町)が盛り上げるのがうまいんですよ。

反町:いえいえ。

水谷:「皆、水飲んでよ、こんなに暑いからね」って、そういう一言って盛り上がるじゃないですか。いい雰囲気でしたね。

反町:北九州市は、これまで何本か映画を撮影していて協力的なんです。ましてや『相棒』、これだけ国民的なドラマになると皆さん、いろいろ期待して下さったのかなと思います。

水谷:撮影が全部が終わって挨拶した時の皆さんの反応や表情がうれしかったですね。中には泣いていらっしゃる方もいて。そういうのを目の当たりにすると、来てよかったなと思いましたし、こちらの方が感激してしまいました。

反町:役者は直接、そういう反応を目にする機会がないので。『相棒』の歴史を感じて、改めて愛されている番組だなと思いました。

(C)2017「相棒-劇場版IV-」パートナーズ

(C)2017「相棒-劇場版IV-」パートナーズ

―シリーズとしては2015年のシーズン14から4代目相棒の冠城亘が特命係に配属されたわけですが、1年経っていかがですか?

反町:水谷さんは、ものすごいタフなんです。僕は43歳ですけど、10以上違いますから。

水谷:10以上……(笑)。

反町:走る場面も年齢を感じさせないし、逆においていかれるんですよ。先輩の方が色々な修羅場をくぐって精神的に強いわけで、せめて体力だけはと思っているんですけどね。映画でも、あんなに飛んだりできないですよ(笑)。

水谷:いやいや(笑)。

反町:過酷だなと思う時も、ふと横を見ると、普通の顔をしてスタッフを気遣っているんです。それを見ると、負けちゃいけないなと思います。

水谷:ソリが入って最初のシリーズをやった時、精神強いねって言ったことがあるんです。画面からは伝わらないけど、近くで芝居していると、今どんな精神状態か手にとるようにわかるんですね。もし心が折れても誰も責められないような過酷なシーンでも、折れないんです。僕、わりと早いうちにそう言ってない?

反町:言われました。僕としては何も考えていないだけなんですけど(笑)

水谷:誰もが持ち併せている強さではないと思いますね。それでいて面白いでしょ(笑)

反町:面白いでしょって(笑)

水谷:精神強いわ、面白いわ、一緒にやっていて楽しいですね。だから、大変なことも楽しいかな。

反町:そうですね。1話1話、いい思い出になります。

(C)2017「相棒-劇場版IV-」パートナーズ

(C)2017「相棒-劇場版IV-」パートナーズ

―『相棒』の現場では台本が膨らむそうですが、どんな風に膨らむのでしょう?

反町:例えば、事件の解決の仕方や犯人とのやりとり、その前後のちょっとしたところで、台本でよくできていても、実際、現場に立つと「こうした方がもっと面白くなるよね」と思いつかれるんでしょうね。僕は水谷さんの横にいて、聞いている側なので、こういうところはカットするんだな、こういうところは付け加えるんだなと新鮮です。

水谷:『相棒』はキャラクタードラマですから、どうしたらキャラクターがいきいき魅力的になるだろうということなんです。本番前ギリギリまで二人で話し合って「こんな感じがいいかな」とやることは結構多いかもしれませんね。その場に立ってみて出てくる、ちょっとしたことの積み重ねなんでしょうね。

―杉下右京にとって4代目の相棒・冠城亘とは?

水谷:ソリが入って、今までの相棒とは違う世界が広がったなと思います。人は付き合う人で変わりますから、右京の反応も当然変わってきますよね。『相棒』の現場は綿密に打ち合わせをしたりしませんから、語らずして空気を読みながらやることが多いんですが、とてもいい感じだなと思いますね。

―水谷さんがイメージしていたお二人に近いですか?

水谷:想像を超えていますね。こんなにいろいろなことに対応できると思っていませんでしたから。

反町:やめてくださいよ(笑)。

水谷:今年の元旦スペシャルで制服を着ていましたけど、僕ね、あんなに制服が似合う俳優を知りません。

反町:モデル出身だから、どんな洋服もきれいに着こなさないといけないですから(笑)。

水谷:でも、「警察官募集」のポスターはやったことないでしょ(笑)。僕、制服着たソリを見て、思わず「いやぁ、かっこいいね」って言っちゃったんですよ(笑)。あと、女性関係はもう任せておけばね(笑)。

反町:レストランで女性と話をする場面が(笑)。

水谷:そこは冠城くんにお任せします(笑)。今までの相棒にはなかったことですね。見ていて楽しいところが増えてきました。

反町:僕自身は目の前を必死でやっているので、どこが変わったかを見る余裕はないですが、プロデューサーや脚本家の方が、こういうシーンを入れたら冠城亘は使えるんじゃないか、面白いんじゃないかというところを考えて下さるので、そこは一生懸命やらせて頂こうと。キャパシティをうまく広げていってもらっている気がします。

(C)2017「相棒-劇場版IV-」パートナーズ

(C)2017「相棒-劇場版IV-」パートナーズ

―大人の男性ふたりの相棒が新鮮です。ちなみに、右京さんはプライベートでも紅茶派なんでしょうか。

水谷:僕ね、相棒始める頃はほとんど紅茶飲まなかったんですよ。でも今、半分が紅茶だと思いますね。

反町:水谷さん、飲むんですよ、撮影中も。ポットがあるんですけど、中身が紅茶なのかコーヒーなのかわからない。いずれにせよ、カフェイン採りすぎじゃないかと(笑)。

水谷:たまには味噌汁にして下さいって言われるんです(笑)健康にいいからって。

―『相棒』が始まって16年ですが、私生活で右京さんが出ることは?

水谷:僕自身では、あまり意識していないんですよ。ただ、この前ね、これ何回かあるんですが、レストランで紅茶を頼んだら、(杉下右京がいつもやるみたいに)ポットを高くあげて淹れて下さったんです。静かなウェイターの方でしたが、「すみません。やらせて頂きました」って(笑)。あれ、やりたくなるんだろうね。

反町:僕もやりたかったですもん(笑)。冠城亘がコーヒーを淹れるシーンがあって。第1話だったかな。期待されているのかなと思ってやってみたら、プロデューサーに「コーヒーはこうやって淹れるもんじゃないから、やめてください」って。幻の1回になりました(笑)。

水谷:(爆笑)あれは幻の1回だったんだね。

(C)2017「相棒-劇場版IV-」パートナーズ

(C)2017「相棒-劇場版IV-」パートナーズ

ドラマや映画の中のちょっとした場面にも、二人の相性のよさが覗く『相棒』。インタビュー中も本気で楽しそうに笑い合う二人を見ていると、まだまだ新たな可能性が生まれそうな気がした。まずは『相棒―劇場版IV-』で大人のバディ感を楽しみたい。

(取材・文:多賀谷浩子)


『相棒-劇場版Ⅳ-首都クライシス 人質は50万人!特命係 最後の決断』
2017年2月11日(土)全国公開

監督:橋本一
脚本:太田愛
音楽:池頼広
出演:水谷豊、反町隆史、仲間由紀恵、及川光博、石坂浩二、北村一輝、山口まゆ、鹿賀丈史

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水谷豊

生年月日1952年7月14日(66歳)
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