高橋ヨシキと松江哲明が熱弁!映画『ノー・エスケープ 自由への国境』の魅力とは?

 

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24日に都内で、映画『ノー・エスケープ 自由への国境』のトークイベントが行われ、映画ライターの高橋ヨシキと、ドキュメンタリー映画監督として知られている松江哲明が登壇。作品の魅力を語りつくした。

メキシコ=アメリカ間の砂漠の国境で、不法入国を試みるモイセスと15人の移民たちが、正体不明の襲撃者による攻撃をかいくぐりながら、命がけの逃走劇を繰り広げる姿を描く本作。高橋は「この作品は、ゾンビや宇宙人という存在を使わずに、現代のアメリカに象徴される問題をホラー映画化しようとした」と高評価。一方の松江監督も「『ゼロ・グラビティ』を手がけた親子だからこそ生み出せるサバイバル映画。不条理な恐怖を自然の視点で俯瞰している作品」と称賛の言葉を贈った。

松江監督は作品の特徴として「最近のメキシコ映画界の監督たちは、アルフォンソ・キュアロンもアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥもそうですけど、(過剰な表現をせず)抑制している。その抑制している映像がアメリカや世界で受けていて、賞も取りやすい」と分析。これを受けた高橋は「過剰にしないというのが流行っているよね。『ゼロ・グラビティ』のコンセプトを若いホナス・キュアロンが考えたというのも納得ができる」とコメント。

さらに松江監督は「品の良さを感じました。88分という尺に収めておきながらも、今の時代とリンクした要素を入れ込んでいるじゃないですか。さらにその問題について考える余地を与えてくれている」と指摘。続いて高橋は「前半のサム(ジェフリー・ディーン・モーガン)がバンバン撃つシーンはすごく良かった。ああいうことをやっている人は実際に今アメリカにいるからね。勝手に国境を警備している自警団の人たちは“誰かがやらなきゃダメだろう“と謎の正義感を持っているから恐ろしい」と付け加え、リアリティを反映していることを強調した。

また高橋は「この作品は、メタファーを持ち込んでいない点が良い。”人生とは不法入国のようなものだ”とかそんな説教くさくないのが良いね(笑)。例えばアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督とかはすぐにメタファーを持ってくる!一つ一つのシーンに意味があるんですよ、みたいな。スゴイ難しい映画になっちゃうんだよね、そうすると。それに比べてキュアロン親子はさっぱりしているから良い」と発言。これを聞いた松江監督は「メタファーだらけの映画を観ると不安にさせられますよね。観ながら俺ってバカなのかなって思っちゃう(笑)」とコメントし、会場を沸かせていた。


映画『ノー・エスケープ 自由への国境』
5月5日(金・祝) TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー

監督:ホナス・キュアロン(『ゼロ・グラビティ』共同脚本)
プロデューサー:アルフォンソ・キュアロン(『ゼロ・グラビティ』監督)
脚本:ホナス・キュアロン、マテオ・ガルシア
出演:ガエル・ガルシア・ベルナル(『バベル』)ジェフリー・ディーン・モーガン(「ウォーキング・デッド」シリーズ)
原題:DESIERTO/2015年/メキシコ=フランス/88分/ヴィスタサイズ/5.1chサラウンド/字幕翻訳:松浦美奈
サウンドトラック盤:ランブリング・レコーズ
配給:アスミック・エース

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