【夫婦必見】『光をくれた人』と併せて観たい!夫婦の愛を描く映画3選

 

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マイケル・ファスベンダーとアリシア・ヴィキャンデルが共演し、私生活での交際に至るきっかけとなったことで話題を呼んだ映画『光をくれた人』が、5月26日に全国公開を迎えた。灯台守とその妻が、亡き父とともに漂流してきた赤ちゃんを娘として育てるものの、実の母が生きていることを知ったことで葛藤し、衝突する姿を描く本作は、今年最高のラブストーリーといっても過言ではない。今回は、そんな本作と併せて観たい、夫婦の愛について考えさせられる映画を3本ピックアップ。それぞれの魅力を紹介する。

幸せだった過去、不幸せな現在、そして不確かな未来。

ブルー・バレンタイン

ブルー・バレンタイン

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シアンフランス監督の名を一躍世界に知らしめた長編2作目(1作目は『Brother Tied(原題)』)で、幸せだった過去と不幸せな現在を交互に描くという、オードリー・ヘプバーン主演の名作『いつも2人で』をほうふつさせる構造のラブストーリー。

シアンフランス監督は『光をくれた人』に共通する、「家族」「秘密」「自己犠牲」「別れ」といった要素を組み合わせながら、かつては愛し合った夫婦の崩壊を、実に切ないタッチで描いている。撮影前に共同生活を送るというリアリティを追求した役作りを行ったライアン・ゴズリングとミシェル・ウィリアムズは、過去と現在それぞれで、時にはロマンティックで、そして悲しい夫婦の姿を、見事としか言いようがないほどに生々しく表現しているし、子役のフェイス・ワディッカも、随所で見る者の胸を打つ名演を見せた。音楽も秀逸で、愛を見失った夫婦の間に流れる“You & Me”(Penny & The Quarters)がとにかく泣かせる。ラストシーンはその曖昧さによって夫婦や家族について考えさせる作りになっており、シアンフランス監督の作家性の高さがうかがえる。

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最愛の妻に忘れられた夫の苦悩

アウェイ・フロム・ハー 君を想う

アウェイ・フロム・ハー 君を想う

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アリス・マンローによる小説『クマが山を越えてきた』を基に、アルツハイマーを発症したフィオーナ(ジュリー・クリスティ)と、彼女を愛し続けるグラント(ゴードン・ピンセント)の姿を、サラ・ポーリー監督が繊細なタッチで描き出すドラマ。

雪深い山奥で慎ましくも幸せに暮らす2人の愛の深さが印象付けられる前半では、記憶を失っていくことに静かに葛藤し、夫に苦労をかけまいと自己犠牲を果たすフィオーナの姿に涙を禁じ得ない。フィオーナがアルツハイマーを発症して老人介護施設へ入所した後の日々を描く後半では、妻に忘れられることに苦悩するグラントの姿を通じて、夫婦であることや愛について考えさせられる。演技派としてキャリアを積み重ねてきたクリスティとピンセントの演技は、これ以上は望めないと言えるほどに素晴らしいし、女優として知られていたポーリー監督も、優れた演出力を見せている。主演の2人に加え、雪や山々の景色を中心とするシンプルな画作りは、初監督作とは思えないほど無駄がなく、洗練されたものだ。

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ウディ・アレンが描く夫婦の在り方

夫たち、妻たち

夫たち、妻たち

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ゲイブ(ウディ・アレン)&ジュディ(ミア・ファロー)・ロス夫妻が、親友である夫婦の別居をきっかけに自分たちの結婚生活を見直すにつれ、夫婦関係に溝を生んでいく様をシニカルに描くラブストーリー。

ロマンティックな恋を描いた『アニー・ホール』『マンハッタン』とは異なり、夫婦生活に主眼を置いた本作では、恋愛映画では珍しい演出が興味深い。たびたび挿入されるインタビューはもちろん、長回しの撮影も多用されており、こうした演出によってアレン監督は本作を、フィクションでありながらも、まるでドキュメンタリーであるかのように感じさせ、物語のリアリティを底上げする。現実の愛は、映画が描くような代物ではないというメッセージ性には、思わずハッとさせられる人も多いだろう。アレン監督とファローの名コンビぶりのほか、親友夫婦を演じたシドニー・ポラックとジュディ・デイヴィス、ゲイブが惹かれる女学生役のジュリエット・ルイス、ジュディが想いを寄せる同僚のマイケルを演じたリーアム・ニーソンも、愚かながら愛すべきキャラクターを好演している。

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(文・岸豊)


映画『光をくれた人』
大ヒット公開中

監督:デレク・シアンフランス(『ブルーバレンタイン』『プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命 』
原作:『海を照らす光』(M・L・ステッドマン/古屋美登里訳/早川書房)
出演:マイケル・ファスベンダー、アリシア・ヴィキャンデル、レイチェル・ワイズ
配給:ファントム・フィルム
提供:ファントム・フィルム/KADOKAWA/朝日新聞社
【2016/アメリカ・オーストラリア・ニュージーランド/133分/スコープサイズ/5.1ch】
原題:THE LIGHT BETWEEN OCEANS

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