『ラオス 竜の奇跡』井上雄太インタビュー/脱サラして俳優に!セリフの9割ラオス語、チャレンジ尽くしの映画初主演

井上雄太

井上雄太

日本とラオスの国交60周年を記念して製作された初の合作映画『ラオス 竜の奇跡』で、俳優・井上雄太が映画初出演にして主演を務めた。夢を追いかけるために、脱サラして役者道へと飛び込んだ経歴を持つ彼。さわやかな笑顔、長身のスタイルというスマートな容姿を持つが、役者への思いは驚くほど熱い。注目イケメン俳優の“いま”に迫る!


井上雄太プロフィール

1990年8月24日生まれ、大阪府出身
主な出演作品:【TVドラマ】「民王」(テレビ朝日)、「脚本家と女刑事」(読売テレビ)、「早子先生、結婚するって本当ですか?」(フジテレビ)、「警視庁捜査一課9係」他/【CM】NTTドコモ「dヒッツ」


現代から1960年代のラオスに迷い込んだ女性ノイと、ダム建設調査のためにラオスを訪れた日本人・川井との不思議な出会いを描く本作。井上が演じる川井は、人のつながりを重んじる温かなラオスの人々と触れ合い、仕事の意味や生きる希望に気づいていく青年だ。

(C)Japan - Laos Creative Partners

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初主演のオファーに「ものすごくテンションが上がった」と瞳を輝かせたが、ラオスに行っての撮影はもちろん、川井のセリフは9割がラオス語となるなど、チャレンジの多い役となった。「台本を見たら、日本語で書いてある部分にも『以下全てをラオス語とする』と書いてあったので、うおー! となって(笑)。びっくりしました」と驚きつつ、「この時代のラオスについて調べたり、ラオス語を勉強したりと、やらなければいけないことが多かった分、あまり不安に思う時間がなくて。とにかく一生懸命でした」と体当たりでぶつかった。

数ヵ月、ラオス語をみっちりと学んだ。「自宅でも練習しましたし、本作のプロデューサーさんがラオス語を話せるので、マクドナルドに行って一緒に練習したり。発音を聞いてもらって、何度も『それは違う』と言われるんですが、どこが違うかわからない(笑)」。しかし「もともと勉強は大好きなので、それすらもすごく楽しくて。未知のものに触れることも好きなんだと思います」というように、ポジティブな姿勢が清々しい。

(C)Japan - Laos Creative Partners

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大学卒業後、一度は大手企業に就職したが、意を決して役者の道へと飛び込んだ井上。仕事の意味を模索しながら、ダム建設調査のためにラオスに渡った川井はある種、運命的な役どころとなった。「もともと社会人をやっていた僕が、役者として初めての映画、主演をやらせていただくことになって。そういった状況でラオスに行くことになった自分と、ダムの調査をするためにラオスに行く川井という人物が、ものすごく重ね合わせやすかった。だからこそ、ラオスの人たちと生活して、体験するなかで、自分が純粋に感じた気持ちを川井に重ねていこうと思いました」と吸収するすべてを役へと反映させたという。

「ラオスの人たちはものすごくフレンドリー。セリフ合わせしよう、これ食べたか? といつも話しかけてくれました。言葉はわからなくても、お芝居という手法でわかり合える瞬間もあって。お芝居をすることって、言葉でコミュニケーションをとる以上の楽しさを味わえるものなんだと感じることもできました。とにかく楽しかったです」と異国で得たものは限りない。

井上雄太

井上雄太

「いま、芝居が本当に楽しい」と力を込めるが、「幼稚園の頃から劇に出たりするのも好きでしたし、舞台を観るのも好き。もともとお芝居が好きだったんです。でも周りにそれを生業にしている人はいなかったので、役者になろうという考えには至らなかったんです」と述懐。「学生時代にモデルをしていた頃、映画『桐島、部活やめるってよ』のオーディションに参加する機会があって。僕は落ちてしまったんですが、モデルとして一緒にお仕事をしていた方が受かって、役者としての道を歩んで行ったんです。その後、僕は社会人になりましたが、その方が世に出て行くのを見て、自分はなぜ踏み出さなかったんだろうと思うようになりました」と会社員として奮闘しながらも、どんどん夢への思いが膨らんでいったそう。

「いろいろなことを経験していくなかで、ようやく『僕はやっぱり芝居がしたいんだ』と気づけた。遅めのデビューにはなってしまいましたが、他のことに挑戦した上でいまこの場所にいる。だからこそブレない自信を持っています」と熱い言葉が溢れ出す。

役者としての憧れは「堺雅人さん」。「すごく好きで、憧れです。先日、撮影所でたまたま堺さんにお会いしたんです! 一度トイレを出たところでお会いして、でも挨拶しかできなくて。その後エレベーター待ちの堺さんを見かけて、もう言おう! と(笑)。『憧れています。いつか共演できるように頑張ります』と言ったら、『頑張ってね』と声をかけてくださって。それを目標にしていきたいです」と少年のように笑顔を弾けさせる。

井上雄太

井上雄太

「プライベートでは三枚目。いじられキャラです」とはにかむ素顔も魅力的。誠実で、とことんまっすぐ。確かな足取りで役者道を歩みだした井上雄太のこれからに、ますます注目だ。

(取材・文:成田おり枝)


『ラオス 竜の奇跡』
6月24日より有楽町スバル座(7月14日まで)
7月1日~名古屋名演小劇場
7月15日~大阪シネヌーヴォ 他全国順次公開

主演:井上雄太(日本)、ティダー・シティサイ(ラオス)
監督・脚本:熊沢誓人
脚本:守口悠介
音楽:栗コーダーカルテット
プロデューサー:森卓
監督補:大原盛雄
撮影:金子正人
録音:志満順一
美術:Surawat CHUPOL(タイ)
編集:小堀由起子
衣装:富田紘子
助監督:Anysay KEOLA(ラオス)
制作:Athidxay BOUANDAOHEUANG(ラオス)
装飾:Xaysamone CHUNTHADUANG(ラオス)
照明:Florent DUROC(仏)
ヘアメイク:Phonenapha OUDOMSOUK(ラオス)
製作:ジャパン−ラオス・クリエイティブ・パートナーズ(日本)
共同制作:Lao New Wave Cinema Production(ラオス)
2016年/112分/シネスコ/カラー/5.1ch

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