『思い出のマーニー』の“ジブリっぽくない”魅力とは?―金曜ロードSHOW

『思い出のマー二―』が金曜ロードSHOW!で放送!

金曜ロードSHOW!『思い出のマー二―』がで放送!(※画像は公式サイトより引用

7月14日、日本テレビ系列「金曜ロードSHOW!」では、米林宏昌監督『思い出のマーニー』が放送される。ジブリの巨匠・宮崎駿と高畑勲の両名が関わらなかった初のジブリ作品としても異色の一作だ。そこで、今回は『思い出のマー二ー』のジブリだけど、ジブリっぽくない魅力をご紹介!

【あらすじ】
北海道の札幌に暮らす中学1年生の杏奈。辛い生い立ちから心を閉ざし、誰とも打ち解けることなく孤独な日々を送っていた。そんな中、持病の喘息が悪化し、転地療養のために海辺の村でひと夏を過ごすことに。そこで杏奈は、入江に建つ誰も住んでいない古い屋敷を目にする。地元の人が湿っ地(しめっち)屋敷と呼ぶその建物に、なぜか懐かしさを覚え惹かれていく杏奈だったが…。

ジブリ初のWヒロイン! どストレートなラブストーリー

従来のジブリ作品のメインキャラは“パズーとシータ”(『天空の城ラピュタ』)、“サンとアシタカ”(『もののけ姫』)、“千尋とハク”(『千と千尋の神隠し』)のような男女ペアが主流だが、本作では“杏奈とマーニー”のジブリ初Wヒロインが登場する。

人付き合いが苦手で、そんな自分自身にも嫌悪感を抱く少女・杏奈と、いつも明るく無邪気だが、どこか寂しげな雰囲気をまとう少女・マーニー。思春期の繊細で脆い心を持ち合わせたふたりが、互いに惹かれあう中で、その心のすき間を埋めていく…。

公開当初は「百合(ガールズラブ)映画だ!」とネット上で話題になるほど、ジブリとしては異質な少女のラブストーリー。米林監督は本作の企画意図について「大人の社会のことばかりが取り沙汰される現代で、置き去りにされた少女たちの魂を救える映画を作れるか。(中略)この映画を観に来てくれる『杏奈』や『マーニー』の横に座り、そっと寄りそうような映画を、僕は作りたいと思っています」とコメントしている(公式ページより)。

人を愛し、人に愛されることで、人を生かし、人に生かされる…。『耳をすませば』が“恋”を描いたラブストーリーだとすれば、本作は“愛”を描いたラブストーリーといえるだろう。そして徐々に明かされる杏奈とマーニーの関係、そのふたりが抱く愛の正体とは…? ジブリ作品には珍しい、伏線が張り巡らされたミステリアスな展開も注目だ。

>おすすめの百合アニメをみてみる…「作品(1)」「作品(2)」「作品(3)」

『君の名は。』につながる!? 緻密すぎる描写に隠された“新しいジブリ”とは?

そんな純粋なラブストーリーと合せて注目したいのは、ワンシーンが絵画のように美しい背景美術である。豊かな色彩と緻密な描写で描かれた、草原、水面、光、空などの風景描写から、お屋敷やサイロなどの建築物まで。米林監督が挑んだ“新しいジブリ”作品としての気概がにじみ出ている。その挑戦のキーマンとなったのが、美術監督の種田陽平氏だ。

種田氏は『スワロウテイル』『キル・ビル』『ザ・マジックアワー』『ヘイトフルエイト』など国内外の著名な映画監督の実写作品に携わって来たアートディレクターだ。アニメーションと関わりのなかった種田氏は、劇中の模型を作って制作にあたるなど実写ならではの技術も取り入れ、これまでのジブリ作品とは一線を画する、繊細な背景美術を創り出している。

>種田陽平氏が描く『思い出のマーニー』についてもっと詳しく

また、作画監督を務めた安藤氏が描く、キャラクターの繊細な心理描写にも注目だ。安藤氏はジブリの名作『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』で作画監督を務めた経験を持ち合わせながら、宮崎監督との方向性の違いからジブリを離れ『パプリカ』『ももへの手紙』、近年では『君の名は。』も手掛けてきた。そんなジブリ出身でありながら外の世界でも研鑚を積んでた安藤氏が描く、キャラクターたちのリアルな心理描写。中でも心を閉ざした杏奈の“目”の微妙な表現の違いにも注目して頂きたい。

>安藤雅司氏が手掛けたアニメーション作品をもっと詳しく

豪華声優は相変わらず! お馴染みのTEAM NACKSも出演!

米林監督が描く『思い出のマーニー』の“ジブリっぽくない”魅力を紹介してきたが…。「やっぱりジブリらしい!」と思わせてくれるのは、豪華キャストによる声の出演だ。

300人規模のオーディションで選ばれた高月彩良(杏奈)と、有村架純(マーニー)をはじめ、松嶋奈々子(頼子)、寺島進(大岩清正)、森山良子(老婦人)、黒木瞳(久子)らが出演。さらに、絶賛公開中『メアリと魔女の花』でも話題の杉咲花(彩香)も出演している。

また本作の舞台が北海道ということもあり、ジブリ作品ではお馴染みのTEAM NACKSメンバーも声優として出演! 森崎博之(冒頭の美術教師)、安田顕(十一)、戸次重幸(杏奈にワインを手渡す紳士)、大泉洋(山下医師)、音尾琢磨(ゴミ拾いの町内会役員)がそれぞれチョイ役で出演しているので、ぜひお聴き逃しなく。

>TEAM NACKSが出演してきたジブリ作品とは?「作品(1)」「作品(2)」

(文・nony)

>関連記事【ジブリファン必見!】歴代キャッチコピーで10問クイズで全問正解できる?


『メアリと魔女の花』
公開中

キャスト:杉咲花
原作:メアリー・スチュアート(KADOKAWA刊)
脚本:坂口理子
脚本・監督:米林宏昌(『借りぐらしのアリエッティ』『思い出のマーニー』)
音楽:村松崇継 プロデューサー:西村義明
制作:スタジオポノック
製作:「メアリと魔女の花」製作委員会

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生年月日1963年10月12日(46歳)
星座てんびん座
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生年月日1966年10月13日(51歳)
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