<インタビュー>映画『花筐/HANAGATAMI』榊山俊彦役・窪塚俊介×江馬美那役・矢作穂香

窪塚俊介、矢作穂香

窪塚俊介、矢作穂香

名匠、大林宣彦監督が40年越しの企画を完成させた『花筐/HANAGATAMI』が12月16日に公開。太平洋戦争直前の40年代を舞台に、学友と青春を謳歌する俊彦や病に侵された美那ら少年少女が、戦争に翻弄される姿を鮮烈に描く。主人公の俊彦を演じた窪塚俊介と、ヒロインの美那役の矢作穂香が、大林監督とのエピソードや作品の魅力について熱く語った。

【プロフィール】
窪塚俊介(左)/'81年神奈川県生まれ。LAの演劇学校で学び、'05年に映画『火火』でデビュー。近作はTVドラマ『社長室の冬 巨大新聞社を獲る男』('17)や映画『スカブロ』('17)など。大林監督作は『22才の別れ Lycoris 葉見ず花見ず物語』('06)、『転校生 さよなら あなた』('07)、『その日のまえに』('08)、『野のなななのか』('14)に出演。

矢作穂香(右)/'97年千葉県生まれ。'09年から雑誌「LOVE berry」「ピチレモン」などで専属モデルを務め、『NECK ネック』('10)で映画初出演。その後は、TVドラマや映画、舞台で活躍。代表作は、初主演映画『マリア様がみてる』('10)、『思春期ごっこ』('14)、『クレヴァニ、愛のトンネル』('14)、TVドラマ『イタズラなKiss~Love in TOKYO』('13~'14)など。

「大林監督は具体的な演出よりシーンの事実を伝えてくれるんです」――窪塚
「役に演技を付けるのではなく、心境や状況をアドバイスしてくださいました」――矢作

窪塚:大林監督の作品には、これまでも何度か出演させていただきました。今回、登場人物たちの人生に関わっていく役だったので、主演というよりは群像劇の中の一人として挑みました。それよりも初めて台本を読んだとき、主人公の俊彦が17歳というところに、「えーっ!?」って。穂香ちゃんたちは役と実年齢はあまり変わらないけど(笑)。

矢作:(笑)。

窪塚:僕や、(長塚)圭史さんが17歳の役!? さすが、自由度が高い大林映画だと感じましたね。

矢作:私はヒロインを演じることができて、とても嬉しかったです。でも、初めて大林監督作品の台本を読んで、一度では理解できませんでした。「何だろう、これは?」と思いながら、大林監督の頭の中にある世界に少しでも近づけるように、美那という役になり切ろうと頑張りました。

窪塚:今回もそうでしたが、これまでも大林監督から具体的な演出は受けたことはないんですよね。それよりも監督は、こういう“シーン”なんだと事実を言ってくれるんです。

矢作:必ずしも役に演技を付けるのではなくて、「こういう人間だったんだよ」「戦争時代はこうだったんだよ」って、まるで自分の子どもみたいに優しくアドバイスしてくださる。美那が涙を流すシーンがあったのですが、「病気で自分が死ぬとわかっているから、自然と涙が出てくるんだよね」という風に。

窪塚:原作は55ページぐらいなんですけど、台本は200ページぐらいあるんです。映画を作るときに原作を削ることはあっても、ここまで膨らませるというのは、さすが大林監督。僕と(満島)真之介くんが裸馬に全裸で乗って、海岸を走るシーンがあるんですが、あれは大林監督の実体験を基に演出されたようです。

矢作:台本もそうだったんですけど、映画も一度観ただけでは何が起こっているのかわからないし、観るたびにいろんな魅力が見えてくるんです。100回観ても楽しめる。それぐらい魅力が詰まっているので、たくさんの方に何度も観ていただきたいです。

窪塚:単純に面白いという作品ではないと思います。明るいシーンでも戦争に向かっているという緊張の糸が途切れない。でも、逆にそれだけ緊張感が続くから観ていられる。そして、観て絶対に損する作品ではないんです。メッセージがいっぱい入っているけれど、押し売りする作品でもなく、観た人それぞれの受け取り方ができる。月並みな言葉ですが、まず、騙されたつもりで観てほしいです。

取材・文/前田かおり 撮影/神保達也
スタイリスト/藤木大(ディープファクトリー):窪塚、三浦真紀子:矢作
ヘアメイク/尹昌奈美:窪塚、佐鳥麻子:矢作


映画『花筐/HANAGATAMI』
12月16日(土)公開

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アーティスト情報

大林宣彦

生年月日1938年1月9日(80歳)
星座やぎ座
出生地広島県・尾道市

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