【TCP2018】TCP説明会参加者に『ルームロンダリング』の片桐監督「最初に要点を書いたら、あとは思いの丈をぶつけて」とアドバイス

片桐健滋監督と針生悠伺氏

片桐健滋監督と針生悠伺氏

オリジナル映画企画とクリエイターの発掘を目的に「良質な映画企画=名作のタネ」を募集、映画製作ほかする、TSUTAYA主催の企画コンペ『TSUTAYA CREATORS’PROGRAM(ツタヤクリエイターズプログラム)』(以下TCP)。今年で4年目を迎える本コンペに向けて、現在公式サイトでは企画を募集中だ。

2015年に開催された第一回でグランプリを獲得した『嘘と寝た女』は、『嘘を愛する女』として長澤まさみ×高橋一生共演・東宝配給で今年1月20日より劇場公開された。そして劇場公開第二弾となる準グランプリの『ルームロンダリング(仮)』も池田エライザを主演に、オダギリジョーや健太郎らを迎えて『ルームロンダリング』として7月7日に初日を迎える。

これまでのTCP受賞作

これまでのTCP受賞作

いよいよ実際の映画として世に作品が送り出されていく中、4月26日にはTSUTAYA本社にて冬に最終審査会を予定している『TCP FILM 2018』の応募説明会が開催。『ルームロンダリング』の企画者で監督の片桐健滋氏と、昨年『TCP FILM 2017』でグランプリを獲得した『2/1イチブンノニ(仮)』の針生悠伺氏がゲスト登壇、ぶっちゃけ―トークを展開した。

エンターテインメント性はかなり重要視している

スタートの2015年は「クリエイターもTSUTAYAも手探りだった」とTCP事務局の遠山氏。片桐監督が「TSUTAYAに出すならエンターテインメント性があったほうが良いとは考えていた。(企画を生むための)自分のメモを見返して、要素をかけ合わせたら作れると思ったのが『ルームロンダリング』でした。企画書を作る時はキャッチーさを大事にしましたね」と話すと遠山氏も「エンターテインメント性はかなり重要視しているし、ルームロンダリングは光っていた」と振り返る。

また片桐監督は「(最終審査前に)文字の流れで良い悪いを問われる。僕は脚本は上手くないと思っていたので、それが絵になったら良かったというのはある。頭にある絵をどうやってプロデューサーやTSUTAYAの人、プロデューサーをやったことがない人に伝えていくかが難しかったですね」とも明かした。

TCP2015で準グランプリ、ついに今年作品が劇場公開される片桐健滋監督

TCP2015で準グランプリ、ついに今年作品が劇場公開される片桐健滋監督

すでに作品を撮り終えた片桐監督に「さっき裏でいろいろ教えていただいて(笑)」と針生氏。遠山氏からこの先のことを聞かれると「TCPの審査で賞を頂いたとこまではそこまでのベストは尽くした。ただ、時間が経ってみると、もっともっと自分の映像表現を取り込める話にしたいと考えている。プロットも書き直しているし、同時にビジュアルイメージも作ってますね。映画は映像なので、心惹かれるものになれば」。

今までも何度かミーティングをしたという遠山氏は「いつも新しいアイデアを持ってきてくれる。対面している時は渋い顔しながらも心内では『面白いなと』刺激になっていました」という言葉に「僕もやっているとき褒められたことなんてないですよ」と片桐監督がツッコミ。これには「出来上がったものが全てですから。なので、出来上がるまでは決して褒めない…」という遠山氏に会場からも笑いが。

片桐監督「生活はすごく大変になりますね」

質疑応答では募集を目指すクリエイター志望の参加者から「受賞してからクランクインまでの工程」「監督じゃなくても良いのか?」「1次が通ったとして、2次のシナリオまでどのくらい時間がある?」など、より実用的な質問が飛び出した。

なかでも「助監督をやられていたと思うが、撮影で仕事ができない状況もあったのでは? その時の生活費は自分で捻出する?」という切実な問いには「生活はすごく大変になりますね」と片桐監督。「僕らが通った時は廣木隆一監督の『火花』(Netflix)で助監督をやっていまして、自分が撮るまでの間にドラマを1本撮りましたし、助監督も2本やりました。その間何もでないので、自分でどうにかするしかない。そこで助けてくれたのが、僕が懇意にしているザフールさんという制作会社で。そこから「片桐、大変だろうから」って仕事をもらっていた感じですね。TSUTAYAは何もないです(笑)」とアドバイス。遠山氏はこの質問に「これはTCPに限った話ではないです」とフォローした。

TCP2017グランプリの針生ゆうじ氏

TCP2017グランプリの針生悠伺氏

具体的な話も多い中「企画書を書いたことがなかったので、書きたいことが多くなりどんどんボリュームが多くなっていってしまう」と1次審査での企画書のコツという質問には「ここが面白いと思うところが10個あったとしたら、僕は2個くらいに絞りましたね。そういうことで頭の中も整理されていくし、ストーリーも変わったりするんです」と針生氏。片桐監督「もともと助監督ですが、企画書は書かったので、同じ悩みはありましたね。僕は最初に要点を書くのが良いと思う。あとは長くなっても思いの丈をかけばいいと思うんで。(読んでもらうための)キャッチコピーが大事」とそれぞれがアドバイス。

ある意味一番大事とも言えるこの部分に遠山氏は「企画書には決まった形や正解がない。思いが溢れて大量になるのは分かるけど、企画書というのは誰かに伝えるもので、伝わらないと意味がないんです。どうやったら読んでもらえるかを考えてもらいたい。TCPは企画コンペなのでそれを重視しているのはあるけど、書き方については迷われると思う。公式サイトにも簡単な作り方は用意しているので参考にしていただければ。あと、一枚あたりにメッセージは入れ込みすぎないほうが良いと思う」と解説した。

トークの様子

トークの様子

また、遠山氏はこれまでのコンペで勝ち抜いてきた作品に対してのの共通点を聞かれ「一言でまとめるのは難しいですが、お客さんを意識しているかどうか」と切り出し、「自分が映画にしたいことはたくさんあっても、自分自身を描きたい人は通りづらいかなと。観客に伝えると考えたとき、その人を楽しませようと。それを伝えて結果的に観た人に何かしらの感動や共感、楽しさを感じてもらえることを意識して考えている人が最終審査まで残る印象」と伝えていた。

イベント後には登壇した2人に直接思いを伝える参加者も多かった今回の説明会。TCP2018エントリーの応募締切は6月5日(火)、最終審査会は今年の11月を予定している。

『TSUTAYA CREATORS’PROGRAM(ツタヤクリエイターズプログラム)』


映画『ルームロンダリング』
2018年7月7日(土)より新宿武蔵野館、渋谷HUMAXシネマ、シネ・リーブル池袋他全国ロードショー

TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILM 2015 準グランプリ作品

出演:池田エライザ、渋川清彦、健太郎、光宗薫/オダギリジョー
監督:片桐健滋
脚本:片桐健滋・梅本竜矢   
2018年/109分/日本/カラー/DCP/シネマスコープサイズ/5.1ch
製作幹事:カルチュア・エンタテインメント
配給:ファントム・フィルム

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