板尾創路 『板尾日記10』単独インタビュー 「日記に値段が付いてる…変な感じ」

今年2月に『板尾日記10』(リトル・モア)を書き終えた板尾創路

今年2月に『板尾日記10』(リトル・モア)を書き終えた板尾創路

今年2月に『板尾日記10』(リトル・モア)を書き終えた板尾創路。自身の日常を綴ったこのシリーズは、10年を迎えて一旦終了する。日記を書き終えた板尾に感想を聞いた。

お笑い芸人としてもさることながら、映画『振り子』やNHK連続テレビ小説『まれ』など、話題作に出演して、俳優としての地位も確立しつつある板尾は、どんなことを考えて日記を書いていたのか?

1冊目からずっと大学ノートに手書き

―今回の『板尾日記10』で一区切りという事で、10年を迎えての率直な気持ちから教えていただけたら。

板尾:そうですね。10年書いていたものを、年明けから書いてないので、変な違和感みたいなものは感じます。

―でも趣味として続けようという気持ちにはならなかった?

板尾:ですね。それだったら出せやって話で。

―そうですね(笑)。日記の書き方は最初と変わりましたか?

板尾:やっぱりお金出して買ってもらうものでもあるので。お笑いという事もあるし、やっぱり面白い事を書かないといけないのかなという気持ちは最初強かったですね。でもそうじゃないなっていうのも段々分かってきたりして。

―どれくらいの時間で書くんですか?

板尾:数十分ですかね。

―寝る前とかですか?

板尾:基本はそうですね。仕事を一応全部終わってからです。

―パソコンで?

板尾:いや、僕は全部手書きで。一冊目からずっと大学ノートに、シャープペンシルで。

―すごい貴重というか。

板尾:多分ちょっと違ってくると思うんですよね。

―そこにも結構こだわりがあって?

板尾:うん、もう最初の頃にそうした方がええかなぁと思って。書くのであればね。

人に見られるのは恥ずかしいけど「もう、ええか」

―日記を人に見られるっていう事を意識したっていうのはありますか?

板尾:人に見られるので、当然恥ずかしいっていうのもあるし。どの辺まで書いたらいいのかっていうのが本当に分からなくて。

―そこのさじ加減は難しいですよね。

板尾:こんな事知りたないやろって事もあるし、いやそうでもないかな、とか。そこは難しいし、やっぱり面白い出来事がないといけないのかなと思ってしまうし。いざ出版となったら、これが本屋に並んで、誰でも見れるんだって思うとちょっと恥ずかしかったですね。1年目だけね。あとは「もう、ええかー」みたいに開き直って。

―なるほど。

板尾:まぁそんなに、本読んだ人にいちいち会うわけでもないし。

―ははは。

板尾:こっちの勝手な思い込みで、自分が恥ずかしがってることに読んだ人はそんなに気にしてない。自分の意識の問題で。気にする必要ないわと思って。

―じゃあ『板尾日記2』くらいから踏み込んだというか。

板尾:まぁそこにあんまり別に抵抗はなくなりましたね。とりあえず書こうという感じで。

冷静に考えたら、人の日記を本にして、本屋で売ってるのがおかしい

「小説みたいに“是非読んでください”ってものでもないし」(板尾)

「小説みたいに“是非読んでください”ってものでもないし」(板尾)

―板尾さんにとって、日記を出版することはある意味で挑戦だったんですか?

板尾:いや、そんな大それた感じではないですけどね。「変な本やな」と思いながらも。こういう取材受けるのも変な感じするし。本にしてもらって、値段がついて、本屋に並んで売っているっていう事自体がおかしい話ですよね。

―確かに。

板尾:こういうプロモーションして、買ってくれって言っているようなものじゃないですか? それにも未だに違和感。

―ははは。日記ですもんね。確かに、もともと日記って人に見せるものではないですもんね。

板尾:小説とかだったらね、今度のは結構自分でも好きで、アイデア満載で、本になりましたとか言えるけど。「是非、読んでください!」とかね。買うてくださいとか。なんかそんなものでもないしね。

―よく考えたら、冷静に考えたら日記っていうのはそうですね。

板尾:でもそうしないとねっていう事になるので。やってますけども。僕は違和感ありますよ。買う人も買う人だと思いますけどね。

―そうですね(笑)。

板尾:その人も違和感を持ってほしい感じはありますけどね。まぁそれは売ってるから買うんやから悪いとは言いませんよ。でも、行動としてはおかしいですよね。

―そうですよね。他人の日記を…。

板尾:この板尾日記は万引きしたらかなりの重罪ですよ。普通の本を万引きしたっていうくらいでは収まらないですよ。

―そうですね(笑)。

板尾:執行猶予とかじゃなくて実刑でしょ。

―ははは。まぁそうですよね。他人の日記ですもんね。

板尾:あかんでしょ、万引きしたら。

―国語の教科書とかで、他人の日記を載せるのもちょっと違和感ありますもんね。

板尾:人の日記なんですからね。それはあかんやろうし。見せるものでもないから。

―見せるものでもないですもんね。

板尾:タブーなものですからね。プライバシーなわけですからね。変な人の集まりですよ。

「人の日記を本にするのも、宣伝するのも変な人の集まりですよ」(板尾)

「人の日記を本にするのも、宣伝するのも変な人の集まりですよ」(板尾)

―ははは。

板尾:それを宣伝して。

―それを僕らは取材を申し込んでるわけですもんね。

板尾:おかしいですよ。全員が。

―ははは。確かにに全員おかしい。

板尾:全員おかしいですよ。

―かもしれないですね。

板尾:冷静に考えたら。

もう遊びに行く年でもないし、日記をつけるのは楽

―なるほど。そうは言ってもですね、苦労されたと思うんですよ、10年日記を書くのは。一番苦労されたときって、何年目が一番しんどかったっていうのはありますか?

板尾:そんな別に、苦労して書いてないですけどね。

―本当ですか?

板尾:本当に、大したことじゃないですよ?別にこんなもん書くの。

―でも、日記って挫折する人っていっぱいいるじゃないですか。

板尾:多分、僕と違うのは、僕は多少はやっぱり仕事としてやっているっていうのと、読んでくれる人がおるって事はどっかにあるので、まぁその辺の折り合いつけて書いている所はあるので。確かにそうですけどね。毎日書くのはそんなに。

溜めるとそれは大変だと思いますよ。ひと月分書かなとかずっと考えながらしたら大変だと思いますよ。でも、その日やった事をさーっと書く事なんて別に頭使う事ではないので。

―でも板尾さんほどの人になると、1日に日記をつける時間をあけるのも結構大変じゃないですか?

板尾:まぁでもね、僕そんなお酒飲むわけでもないし。そんな、この何十年仕事終わって若い時みたいに遊びに行く歳でもないし。

―では、基本は毎日書いてるんですか?本当に。

板尾:そうですね。

―最後に「板尾日記29まで休みますと帯に書いてありますが、復活の可能性はありますか?

板尾:そうですね、その数字には特に意味はないんです。やりたくなったらまた始めると思います。軽く匂わせてる感じですね。そのとき僕のスタイルが大きく変わってるかもしれないですし、何も変わっていないかもしれない。それも含めてまたみなさんの前に登場できればと思っています。

(文:神田桂一)

本当に毎日書いてます

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