【インタビュー】スキンヘッドになった中村蒼、ターニングポイントになった作品とは…? 水10ドラマ『無痛~診える眼~』

10月7日にスタートしたフジテレビの『無痛~診える眼~』(毎週水曜、22時~)は、現役医師でもある久坂部羊の医療サスペンスミステリーが原作のドラマ。人間を外側から見て病気が把握できる「神の診察眼」を持つ医師が主人公の、硬派な社会的テーマを扱った魅力的な作品である。

髪をそり上げた中村蒼

髪をそり上げた中村蒼

そんなドラマのカギを握る役柄を演じ、ひときわ存在感を示しているのが中村蒼だ。痛みを感じない先天性無痛症で無毛症という難役を、髪を剃りあげた強烈なインパクトの剃髪状態で熱演している。中村自身は、この難しい役に挑戦できたことを「光栄です」と、次のように語る。

原作、「読めば読むほど頭を抱えた」

無痛症という役に「途方にくれた」という中村蒼

無痛症という役に「途方にくれた」という中村蒼

「これまでやってきた役とは真逆で、自分のイメージを壊せる極端な役柄ですが、だからこそやりがいはあるし、光栄で嬉しかったです。ただ、原作を読んだとき、読めば読むほど頭を抱えてしまいました。精神面も含めて痛みを感じることなく、悲しみもわからない。だから、人が痛い目にあっても可哀相だと思うこともできない。そんな役をどこから作っていけばいいのだろう、どのように演じていけばいいんだろうと、途方に暮れてしまいました」

とはいえ、原作を読むだけではなく、病気について調べると同時に、関連する映画を観るなどして勉強を重ねたという中村。それでも、痛みを感じず、人とはまったく異なる感覚を想像することは難しかった、という。

「肉体的にも精神的にも痛みを感じない役なので、演技の一つひとつを確認しながらやらないといけない。表情や口数が多くはないので、これまでとは違って、演じていてお芝居をしている感じがなかなか掴みにくかったですね。

ただ、演じてみて初めてわかる部分が多くありました。最初は、痛みを理解できない冷酷な人間かと思っていましたが、次第に人間らしい一面があることがわかってきたんです。たとえば、あたり前ですが、人を尊敬する気持ちがあるし、石橋杏奈さん演じる高島先生に恋心を抱くなど、ごく普通の人間らしさがあることが発見できたので、悩みが少しずつなくなりました」

伊藤英明「難しいよな、でもおいしいよな(笑)」

見た目は非常にインパクトがある役柄だが、中村本人は視聴者にぜひ感じてもらいたい部分があるという。

「見た目のインパクトが強いので、監督さんからは、『立っているだけでよくて、いいよな~』なんて、ひどいことを言われます(笑)。でも、共演する伊藤英明さんは僕の役を、『考えようによってはいろんなことができる反面、制限されることも多いし、難しいよな。でも目立つし、おいしいよな(笑)』なんて言ってくれます。伊藤さんは、役や作品についてよく話してくれて、『こういうふうにしたら面白いんじゃないか』などと、アドバイスしてくれるので、非常に参考になります。

自分で調べてみたところ、無痛症は、親御さんの苦労はたくさんあるようですが、内面的な優しさがあり、人にもごく自然に接することができる。ドラマの最初の方では、強烈なインパクトで印象に残ってくれたらいいのですが、後半では、僕が演じるイバラ君の気持ちの深いところが描かれていきます。ドラマが進行するにつれ、もっともっと人間らしさが出てきて、共感できる部分が増えていきます。ドラマの中で成長していくイバラ君のことを、見守り応援してくれたらいいなと思っています。イバラ君を含め、過去がいろいろあるキャラクターが多く、そこも次第に明らかになっていくので、ぜひ注目してください」

来年でデビュー10周年、ターニングポイント作品は『ひゃくはち』『東京難民』

来年4月にデビュー10周年を迎える中村は、役者としてターニングポイントになった作品として、野球への情熱を傾ける高校球児を描いた映画ひゃくはち(2008年)を挙げる。万年補欠の野球部員たちの汗と涙と友情。レギュラーは獲得できなくても夢を追い続ける役で、映画初主演に挑んだのだ。

『東京難民』から、変わった役が来るようになったという

『東京難民』から、変わった役が来るようになったという

「野球もお芝居も全然できなくて、監督に『下手』『ダメ!』などと、ひどい言われようでダメ出しされました(笑)。名門校の部活のような厳しい野球の練習をたくさんして、体力的にも精神的にもきつかったのをよく覚えています。でも完成した映画を観たとき、自分の不出来は別にして、すごくいい作品に仕上がっていたので、撮影時の大変さや苦労が一気に吹っ飛びました。この仕事の楽しさや役者の喜びを感じ、やりがいや素晴らしさを知ったのがこの作品です。

最近で印象に残っているのは、主演をさせていただいた映画東京難民(2014年)。大学を除籍された青年が、ネットカフェ難民からホスト、さらにホームレスへと転落していくという青春群像劇です。普通の青年がたった半年で路上生活者に陥ってしまう、ある意味、非常に怖い映画でもあります。変わった役が来るきっかけになった作品で、成果とやりがいを感じ印象に残っています」

70歳を過ぎても勉強する藤竜也に「とても憧れた」

共演する先輩俳優に積極的に話しかけ、何かを少しでも学び取り、取り入れようとする姿勢が中村にはある。それはやがて、役者としての血となり肉となる。演技の幅が広がり、観る者の心に必ず響いてくるに違いない。

「この前、NHKのドラマで藤竜也さんとご一緒させていただきました。藤さんとお仕事ができるのはなかなかないことで、ありがたさと喜びを感じました。藤さんが僕と同じ24歳のときに何をしていたか伺ったところ、『撮影がないときも殺陣の練習をしていた』とおっしっていて、さすがだな、と感心しました。

また、『ドラマが終わったら、いま中国と日本の関係がよくないから、中国について調べてみようと思っている』と言うんです。意外すぎてビックリしました。だって、70歳を過ぎた大先輩が勉強しようとしていることや、自分の知らない世界について調べようとしているんですよ。その姿がカッコいいと、思いました。藤さんはいくつになっても、挑戦しているんだなと知って、いろいろな方向にアンテナを張って学ぶ姿勢を常に持っていることに対して、すごく真面目だなと感じ、とても憧れます」

Tポイントは6,000ポイント以上!

中村は普段、プライベートで映画をよく観るという。

「いろいろ観ますよ。最近感動したのは『ジュラシック・ワールド』(2015年)。いい作品で、とても心を動かされました。3Dで映像がきれいなのはもちろんですが、それだけではなくて、作品自体がグッと響いてきました。

TSUTAYAさんにもよく行くんですよ。この前、たくさん借りすぎちゃって、全部は観ることができなくて返しちゃったりもしました。あと、実はTポイントも貯めています(笑)。貧乏性なのか、欠かさずTカードを出しています。いま6,000ポイントを超えているんですよ(笑)」

(文:高城龍二)

中村蒼

中村蒼(なかむら あおい)

1991年生まれ。福岡県出身。寺山修司原作による舞台「田園に死す」で主演デビュー。その後もドラマ、映画、舞台と幅広く活躍。 10月スタートのドラマ『無痛~診える眼~』(フジテレビ系)では、物語の鍵を握る、先天性無痛症で無毛症のイバラ役を演じる。 また、10月放送のドラマ『図書館戦争BOOK OF MEMORIES』(TBS系)、『洞窟おじさん』『本棚食堂』(共にNHKBSプレミアム)と話題作品への出演が続く。

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アーティスト情報

中村蒼

生年月日1991年3月14日(27歳)
星座うお座
出生地福岡県福岡市

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