陣内智則、徹底インタビュー!「ツイッターは見るけど何も思わない」 目指すは紅白司会? ライバル、野望、結婚…全てを語る

来年2月、日本では久しぶりに単独ライブ「NETAJIN」を開催する陣内智則

傍から見れば、毎日のようにテレビ出演している陣内は安定したタレント生活を送っているように思える。ネタ作りに大幅に時間を取られるライブは、決して費用対効果が高くない。多忙を極める今、なぜ敢えてハイリスク・ローリターンであるライブを行なう決意をしたのだろうか――。その背景には、果てない野望があった。

陣内智則

陣内智則

さんま、たけし「“バケモノ”すぎる」

現在の芸能界は“芸人飽和状態時代”にある。

『M−1グランプリ』『THE MANZAI』『R-1ぐらんぷり』などの大会や日々のバラエティ番組のなかから、新たなスターが続々と生まれている。それでいて頂点には、ビートたけし明石家さんまタモリの“お笑いビッグ3”がいまだ健在で、とんねるずダウンタウンなど気が遠くなるほどの実力者たちが揃っていることも紛れもない事実だ。

「さんまさんはバケモノすぎる」(陣内)

「さんまさんはバケモノすぎる」(陣内)

かつて“ポストさんま”“ポスト紳助”と将来のメイン司会者を嘱望された陣内に、上が詰まっているお笑い界の勢力図を変えたいという意気込みはあるのだろうか。

「超えようという気持ちは持たないとダメなんでしょうけど、バケモノ過ぎますからね。僕らが子供のときに見ていた人が、今も同じ立場でいる。負けてたまるかという気持ちはあるんですけど、同じ舞台(番組)の上に立っても、すごさを身に染みて感じます」

80年代半ばに萩本欽一に代わって明石家さんまが“ビッグ3”の仲間入りをして以降、お笑い界に革命は起きていない。

「取って代わるようにならないとアカンと思いますけど、現状あの方たちがバリバリやっている。その次にいくためには、筋トレというか、トレーニングをしておかないといけないと思います」

「海外公演」に舵を切ったワケ

その答えが、今回のライブであり、昨年9月米国ラスベガスでの英語による単独ライブだった。来場者653人はネタに魅了され、終演後はスタンディングオベーションが起こる大盛況となった。

英語の話せない陣内を困難と思われる海外公演に向かわせた原動力のひとつに、上の詰まったお笑い界における中堅芸人の現状もあったのだ。

「みんな芝居したり、本書いたり、映画作ったりする。そんな状況のなかで、僕ができることは何か。人がやってないことは何だろうと。今田(耕司)さんや東野(幸治)さんなど上のピン芸人を見たとき、誰もやっていない部分を考えたら『ネタ』だった。そこは、僕は負けたらあかんというか、やり続けないといけない。プラス、さらにやってないことを考えると『世界』が思い浮かんだ。(他の人と)違うところを見せなあかんなと」

誰もしていないことは「チャンス」

2011年に初めて韓国で行なった海外公演『陣内智則ワールドツアーin韓国 NETAJIN』

2011年に初めて韓国で行なった海外公演『陣内智則ワールドツアーin韓国 NETAJIN

陣内は映像を使った一人コントで頭角を現し、『爆笑オンエアバトル』(NHK)や『エンタの神様』(日本テレビ系)を経て、いわゆる売れっ子になった。

「僕のネタは、『エンタの神様』に出ている10年前も今も、子供が面白いといってくれる。ということは、世界の人でもわかるのかなと。考えてみると、今まで誰も外国人相手にネタをしてない。それなら挑戦したいなと思ったんです。自分への自信をつけるためでもありますね。誰も俺のことを知らない人たちの前でネタをしたんやと」

誰もしていないことはチャンス――。普通の人なら怯む場面でも果敢に突進していく。これが芸に限らず、陣内の生きる上でのモットーなのだ。

「陣内智則って何だろうと。離婚やなんや言われるじゃないですか(笑)。それは生きてきた証としていいんですけど、それだけじゃないと自分なりに見せたい。陣内と言えば、『世界各国でネタをしている芸人』と言われるまでいきたいですね」

ネット評価は「見ていても気にしない」

陣内は自分で答えを探して実行し、一定の成果を上げた。すると、周囲の見方も変わった。ラスベガス公演前、ネット上には嘲笑する声さえあったが、公演後は「俺は昔から面白いと思っていた」などと急に称賛する意見まで上がった。世間の評価の乱高下について、陣内はどのように考えているのだろうか。

「ネットは普通に見ますよ。もちろん否定的な意見もツイッターなどで目にしますけど、何にも思わないですね。そういう人もいるだろうなと。笑いなんて好き嫌いありますから。嫌いな人は嫌いだろうし、生理的に合わない人は合わないでしょうし(笑)。万人に好かれるのも難しい話でしょうし、さんまさんですら『嫌いな芸人』でランクインするんですから、(世間の評価は)あんまり気にしないかなあ」

その理由には、芸人だからこそ味わえる瞬間を体験した側面も大きい。

「離婚した直後、舞台に上がるとお客さんの冷たい視線を感じましたね。でもネタを始めたら、ドーンと笑ってくれる。面白ければ、最後はすごい拍手で舞台を終えられるんだと身に染みました」

ライバルはSMAP中居正広 「立ち居振る舞いがすごい」

唯一無二の存在になったとしても、現実として人との競争は避けられない。陣内にとってライバルは誰になるのだろうか。

「難しいなあ。昔は、みんな気になっていたんですけど、今はあまりに気にしなくなったんですよね。人それぞれ突出した良いところがありすぎて、ひとつひとつを羨んでいたら、どうしようもないなと思ってきた。それで、『僕は僕でできることを』と考えていますね」

だからこそ、陣内は誰も挑戦していない分野に手を伸ばし、海外公演を成功させた。その生き様からして、至極真っ当な答えだ。だが、直後に意外な名前が出てきた。

「ライバルという言い方をしたらものすごいアレですけど、果てしなく言えば、中居正広という存在は凄いと思いますね」

言葉を慎重に選びながら、『ナカイの窓』(日本テレビ系)などで共演する1歳年上のSMAP中居正広の名前を口にした。

「ジャニーズでありながら、下ネタも言う。SMAPという大スターでありながら、近所のお兄ちゃんにも見える。あの立ち振る舞いはすごいですよ。バラエティだけでなく、真面目な番組も担当できるし、使い分けが上手い。中居さんは、WBCなどの国際大会にリポーターとして出たときのコメント力も凄いなあと思いますね」

胸に秘める野望は「紅白の司会」

夢は紅白司会

夢は紅白司会

陣内は、中居の話になると“凄い”を連発した。たしかに現在のバラエティ界において、ジャニーズ勢の存在は無視できない。ゴールデン帯で冠番組をいくつも持っており、かつては芸人が収まっていたはずの場所を確実に侵蝕している現状を考えれば、陣内が中居を意識することは自然な流れだ。また、その背景には、陣内の将来的な野望がチラついた。

「僕もお笑いだけじゃなく、いろんなことをしたい。果てしなく夢を見れば、紅白(の司会)をやりたいなとかありますね。ダウンタウンの松本(人志)さんや雨上がり決死隊の宮迫(博之)さんと一緒に飲むと、毎回のように『おまえは紅白の司会をできる唯一の芸人やと思うけどなぁ』と本気で言ってくれるんです。理由は全くわかりません(笑)。『よう言いますわ~』といいますけど、心のどこかでそんな言ってくれるなら、果てない夢を目指したいなというのもありますね」

傍から見れば手の届かないような女性にアプローチしたり、英語でラスベガス公演を敢行したりと、陣内は一見無謀に思えることに挑み、結果を残してきた。この男なら、上の詰まっているお笑い界に風穴を開ける可能性も十分にあり、中居のように紅白の司会を務める日がいつか来るのかもしれない。だからこそ、今は地道にライブで足固めをするのだ。

「昔は、『冠番組持って、CMに出演して』という人気者の自分を描いていた。でも、今は世間から嫌われる真逆のキャラになった。それが定着した今、そんなヤツがイメージのいいCMに出たら面白いなと思っています。そういう意味でのハングリー精神はありますね。僕は何かいろいろ挑戦して、認めてもらいたいという思いが強いのかもしれない」

「子供が産まれたら、ネタも生まれるかもしれない」

芸人のなかでは、『結婚すると守りに入って面白さが消える』という俗説もある。

「また新たな自分の目標もできるのかなと。今は自分のために、自分のやりたいことをしているけど、子供が産まれたら、どうなるのか。もっと精力的に頑張ろうと思えるのかなとか考えますね」

「ある意味、すごく仕事するようになると言いますけどね。僕は経験したいなと思います。どんな感じなんやろうって。子供がいることで、新たなネタも生まれるかもしれないし」

遊び人のイメージも強く抱かれている。『アメトーーク!』(テレビ朝日系)では『好感度低い芸人』として登場したこともあった。

「世間も、僕が結婚したらちょっとは許してくれるんかな(笑)。どうなんですかね。ちゃんと結婚したんやと思うんかなあ。でもまあ、僕は遊ぶと思われておきたい。『結婚してもどうせ浮気するよ』と言われたい」

みずからの悪いイメージを理解しながらも、それでも遊びを続けたいという発言は一般人に受け入れられないだろう。やはり、陣内は世間をまるで気にしていない。

「いくつになっても、結婚しても子供産まれても、『アイツは隙あらば遊びやがるで』と思われるくらいが魅力的な人かなと思うんで。『アイツ、女遊びせえへんようになったな』というのはイヤですね」

きちんと周囲を見渡した上で自分の行くべき道を探る客観性。一方で、世間にどう思われようと関係なく我が道を貫く姿勢。この両輪が揃っている陣内は「果てない夢」を現実に変えられる破天荒な芸人かもしれない。

(文:シエ藤)

 

陣内智則 単独ライブ「LIVE MAX presents NETAJIN2016~私とウサギと橋と鍵~」

2016年2月14日(日):なんばグランド花月

2月22(月)・23日(火):ルミネtheよしもと

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アーティスト情報

陣内智則

生年月日1974年2月22日(44歳)
星座うお座
出生地兵庫県加古川市

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