友近の友人、水谷千重子に単独インタビュー! 芸能生活50年『BAKAITTERU』リリース記念

見事な歌唱力で人気を博す演歌界の大御所、水谷千重子がデビュー50周年を迎える。それを記念して、1月20日にベストアルバム『BAKAITTERU』を発売した。

そんな水谷に、これまでの芸能生活から、友人の友近との付き合いまで、単独インタビューを敢行した。

水谷千重子

水谷千重子

“ロサンジェルス”公演も視野

――今回発売されるベストアルバムについてお聞かせください。

デビュー曲の「万博ササニシキ」は若い方は知らない人が多く、また、これまでいろいろな方とデュエットをさせていただいているのですが、シングルのA面には入っていません。それらを聴いていただきたいというのが一つ。それと、新曲『明日、キラキラ』というウェディングソングが収録されています。ホロっときて温かい気持ちになるような、とてもいい曲なの。結婚式の定番ソングを狙ってますわ(笑)。

――デビュー50周年を迎えましたが、どんなお気持ちですか?

芸能界入りのきっかけは、TVSのテレビ番組『歌まね生一本』でグランドチャンピオンとなったことです。

そこで師匠である二葉菖仁さんにスカウトされ、売れるのは早くスタートはよかったんです。80年代にちょっと落ち目になり、声がかからなくなり露出が減りました。

そんなとき、二葉ファミリーに『千重子から歌を取ったら何が残るんだ』と言われ、確かに美貌しか残らないなと思って(笑)。バカ言ってる。

歌を歌いたくてこの世界に来たんだから、いずれまた聴いてくれる人がいると信じてがんばりました。復帰作『死にもの狂い坂』で、どん底に落ちた人にしかわからない気持ちを歌い上げたところ、多くの人に共感していただけ、現在に至るまで40年歌い続けてきました。

――小さい頃から歌が好きだったんですか?

カラオケ大会荒らしみたいな感じで、北陸のひばりちゃんと言われていました。

だから、歌手は憧れでした。実際に歌手になり人前で歌えることがとても嬉しく、それを聴いて喜んでくれる人がいることにすごく幸せを感じます。私の実家は豆冨屋なんですが、出身地の福井県には、焼き豆冨を落とさないように踊る『越後前舞踊』という伝統的な日本舞踊があります。そんなこともあって、リサイタルの最後には、みんなに幸せが訪れますようにという、豆冨開きを必ず行っています。

――1月20日に、一夜限りのステージがありますね。

私は歌で育ててもらったから、歌で恩返しがしたい。そう思って、たくさんの人に聴いていただけるよう大きなNHKホールで『水谷千重子キーポンシャイニング歌謡祭』を行うことになったんです。一緒にデュエットを歌ってくれているべーやん(堀内孝雄)や川中美幸ちゃん、根本要ちゃん、松村雄基ちゃん、相川七瀬ちゃんと、千重子とゆかりのある人たちが出演してくれるの。みんな普段から仲がいいんですよ。

――今後やりたいことはありますか?

とっても仲がいい友近ちゃんが、大阪のテレビで『エンカメ』(朝日放送、毎週木曜25時36分~)という番組をやっていて、そこで私も『ドンマイ千重子のよっこいしょラジオ』というコーナーを持っているんです。この番組が今年から、なんとロサンジェルスで放送が決まったんです。演歌が好きな日系の人も多いし、私のボケとかジョークってアメリカンジョークに似ているところもあるので。

――たとえば、どんな?

緊張しすぎてお酒が喉を通らないわ、10杯目が(笑)、とかネ!ですから、ロスで知名度が上がって、ゆくゆくはロサンジェルス公演ができたら、という野望はありますわよ。

――そうした歌を通して伝えたいのは、どんなことでしょうか?

人の声には表情があって、いいこと、辛いことなどが非常に敏感に出てしまいます。今の千重子は輝き続けたいし、それを目標にがんばっているので、恐らく透きとおった歌声を届けることができると思っています。私の歌で元気になってもらいたい、ということを常にテーマとして持っています。自分が楽しんで歌い、それが伝わる。これにまさる喜びはないですね。

映画でお色気シーンも?

――オフのときなど、普段はどんなことをしていますか?

体力とかビューティーな部分も大事やから、いいなと思ったお野菜などをすぐに通販で購入します。九州や沖縄に、あしたばがたくさん生えているところがあって、取りに行ったりもしています(笑)。お鍋にもおひたしにも、いろいろな使い方をします。料理が好きなので、おせち料理も年末に作りました。

――映画にも関心がありますか?

情念の女みたいなのが好きなので、五社英雄監督の映画出演の話があったんですが、実現しなくって…。五社さんではありませんが、昔、『情念桜』という映画には出させていただいて、ちょっとお色気シーンも撮ったのよ♪ やっぱり邦画が好き。

――音楽も邦楽が好きですか?

はい。でも音楽は洋楽も好きで、ディナーショーで洋楽のカバーもよく歌います。

映画『トップガン』の「Danger Zone」とか、ビートルズカーペンターズも歌いますよ。邦楽でいえば、ももクロちゃん(ももいろクローバーZ)は元気があり過ぎてついていけないけど、ああいう歌を歌いたいなとは思っているんです。

しっとりと歌いたいときは、高橋真梨子ちゃんとか岩崎宏美ちゃんの歌ですね。明菜ちゃん(中森明菜)やキョンキョン(小泉今日子)の80年代メドレーもよく歌っています。ファンの方はすごく喜んでくれますね。

『あさが来た』友近、かつらのまま弁当買い出し

――友近さんとは、仲がいいんですよね?

いろんな相談によく乗っています。彼女もちょっと太ってきちゃって、『身体にいいものないかしら?』みたいな感じで(笑)。それに糖尿の家系だったり、ヘルニアもあったりするので、『とにかく体重を落としなさい』っていう提案はしています。

波留主演の朝ドラ『あさが来た』は好調

波留主演の朝ドラ『あさが来た』は好調

――友近さんは朝ドラ『あさが来た』でもいい演技をしていますね。

ドラマはやって本当によかった、って友近ちゃん言ってましたよ。本人は、お笑いに時間を費やしたい人なんです。だからドラマや舞台の仕事が来くると、考え込んじゃうんです。でも『あさが来た』に出会って、『ちょっとお笑いの時間を削ってでもやっててよかった、と思うくらいいい作品だ』、『このいい経験を次に生かせる』と、充実した顔で言っていましたね。

――水谷さんから見て、友近さんの演技は?

地味すぎて、最初、友近ちゃんってわからなかったです(笑)。芸人っていう感じを出していないので、それがよかったと思いますね。『我を出さないように気をつけている』って言っていましたよ。ただ、撮影の合い間に、かつらと着物姿のままお弁当を買いに行って、『お店の人や一般の方に二度見される』とは言っていました(笑)。

――では、友近さんはこれから女優としても?

それは言っていなかったですね。4月からはまた、お笑いに力を入れ、昨年できなかった単独ライブもやる。その中で、できる範囲で女優業をやる。基本はお笑いで、そう言っていました。

――友近さんも歌が好きですよね?

あの子もカラオケ大会によく出て、上位入賞してたって。でも、歌手になろうとは思わなくて、お笑いを目指したのよね。大阪のABCラジオで友近ちゃん番組やっていて、後半で私も出してもらっているんです。『千重子さんお願いします』と友近ちゃんが言うと、すぐ千重子になるの(笑)。

――水谷さんのデビューからの50年は、比較的順風満帆でしたか?

80年代あたりまでは、そうですね。落ち目になったとき、師匠の二葉菖仁にも『痛みがわかる人間の方ががんばれるんだから、得したと思え』と言われたことは、いまでもよく覚えています。

――紅白を辞退されていると聞いたのですが?

紅白は素晴らしい舞台だけれども、何のために歌っているのかなと考えたときに、歌えることが幸せだから歌っているのに、目標をそこに定めると自分がブレそうで怖いなと思ったんです。

また、若い方にチャンスを与えたいから、席を譲っているというところもあります。このことをサブちゃんにも言ったら、サブちゃんすぐに譲っていましたね(笑)。

――長い芸能生活で学んできたことを踏まえて、ファンに一言いただけますか。

人生、躓くこともあります。それがあるから人の気持ちも理解できるし、這い上がるバイタリティーも出てきます。そこが本当のがんばりどころ。落ち込んでも、そこから人生はやり直しがきくと切り替えてほしいですね。私は前を見て進んでいるので、その歌声を聴いてみなさんに元気になってもらいたい、それが私の願いです。元気になりたい方、ぜひ聴きに来てください。

(文:高城龍二)

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