Shiggy Jr.インタビュー、全方位的なポップネスの“秘密”

同時代に鳴らすべきポップスの気分というものを、盤石な頭脳とセンスをもってクリエイトするバンド、Shiggy Jr.。バンドシーンはもちろん、クラブシーンからアイドルシーン、そしてJ-POPシーンにも手足を伸ばせる全方位的なポップネスを提示する彼らは、インディーズ時代から着実に幅広いリスナーの支持を集めてきた。そして、6月にシングル「サマータイムラブ」メジャーデビューする。Shiggy Jr.の魅力の源泉に迫るべく話を聞いてみた。(文:三宅正一)

 

 

—どのように結成されたバンドですか?

池田智子(Vo) 大学卒業後、しばらく路頭に迷っていて、そのなかで“やっぱり音楽がやりたい!”とひとりで決断しました。ちょうどそのタイミングで共通の友人から“仮歌を入れてくれる女の子を探している人がいるよ”って茂幸くん(G&Cho)を紹介されて、初めてデモを録りました。そこで曲と声の感じやお互いの将来の展望がピタッとはまったので“バンドを組もう”ということになり、紆余曲折あって今に至ります。

—メンバーの音楽的なルーツは?

原田茂幸(G&Cho) 小さい頃、車のなかで流れていたのは久保田利伸さんとかカラパナだったので、それには影響されていると思います。

池田 小さい頃に聴いていたのは童謡や宮崎駿作品のサントラでした。それからは流行のJ-POP(SPEEDや浜崎あゆみさん、JUDY AND MARYなど)を聴いていました。バンドを始めようと思ったきっかけはチャットモンチーで、よく歌い方をコピーしたのは橋本絵莉子さん、YUKIさん、YUIさん、宇多田ヒカルさん、MISIAさん、Crystal Kayさんなどです。

森夏彦(B) 最初の原風景は、小学校高学年のときに「ハッチポッチステーション」という子ども向け番組でやっていたクィーンのパロディです。そこから古い洋楽にのめり込み、徐々に時代に追いついていきました。

諸石和馬(Dr) 父親の影響で、幼少期はハードロックを聴いて育ちました。自分の意思で音楽を聴くようになってからは、THE BLUE HEARTS、ウルフルズ、THE YELLOW MONKEY、忌野清志郎さんなど。自分のルーツにあるのは、胸に突き刺さってくるようなメロディと歌なんだ、と最近感じるようになりました。

Shiggy Jr.は、ハッピーで楽しいを作り続けられたらいいな

—天性のポピュラリティが備わっているとも言えるヴォーカル池田さんの声色やキャラクター性の活かし方が絶妙だと思います。池田さんというアイコンはShiggy Jr.にとって大きな武器だと思いますが、原田さんが楽曲を制作するうえで池田さんという素材をどのように活かそうと思っていますか? また池田さんはバンドのフロントマンとしてどのようなことを意識していますか?

原田 とても特徴的で引っかかりのある声をしているので、基本的に何を歌っても“おっ?”って誰しもが耳を傾けると思っていて。そういう声をしているし、本人の性格もあるのですが、やっぱりポップで基本的にハッピーな曲が合うなって思ってます。実際にいろんな曲を作ったりしてもぶっちぎりでハッピーな力のある曲が映えます。 ライヴしかり音源しかりShiggy Jr.は、池田を筆頭にハッピーで楽しいを作り続けられたらいいなって思っています。

池田 私はとにかく原田くんの曲のいちばんのファンでありたいし、実際にそうなので、その曲たちをどうやったらひとりでも多くの人に届けられるのかを日々考えています。 原田くんの楽曲のポップさを損ねないように、なるべくまっすぐに、かつ自分らしい要素を入れながら歌うことは意識しています。ポップなんだけど、もう一度聴きたくなるような"癖になる要素"をどこかにいれたいなと思っています。自分の声の活かし方をまだまだ研究中です。キャラクターについての自覚はあまりありませんが、嘘をつかない自分でありたいなと思っています。うまくいかないこと、カッコ悪い自分を隠すのではなくて、自分のなかの楽しい気持ちや幸せって感じる気持ちにブーストをかけていく感じです。伝わりますかね?(笑)。ファンの方や音源を聴いて下さる方への感謝の気持ちをどうやったらより多く伝えられるかなということを大切に考えています。

最終目標はみんなの共通項になれる音楽をすること

—同時代の感性でいわゆるディスコリバイバルや多様かつ洗練されたクラブミュージックを昇華するサウンドはまさに時流とジャストなタイミングで噛み合っていると思います。そのあたりの読みはどの程度ありましたか? またロールモデルや刺激を受けたアーティスト、グループなどはいますか?

原田 2nd EP「LISTEN TO THE MUSIC」はまさに狙ってつくったんですけど、 その時期ちょうどディスコ的なものというか80’s的なものがネット界隈で流行りつつあるということで、カイリー・ミノーグやリック・アストリーなどを聴いてみたりして。それまではあまり打ち込みをやってなかったんです。というか、打ち込んでもあとで生楽器にするつもりで作っていたので個人的に新鮮で楽しくなっちゃって(笑)。とはいえ、ジェシー・Jやケイティ・ペリーなどの今っぽいサウンドにしたいなっていうのもあったので、キックの音などはわりとEDMっぽくしてみたり。今っぽい80’s感みたいなことは意識してました。

池田 1stミニアルバムを出す頃から自分たちの音楽をどのようなシーンに紐付けて表現していくべきなのかは常に意識していたと思います。最終目標はマスでありみんなの共通項になれる音楽をすることですが、だからこそ、その規模や伝わる順序がとても大切だなと思っています。迎合するわけではなくて、自分たちのやりたいことをやりたいだけやって、そこからそのほかの部分で色をつけていく感じです。ロールモデルというとおこがましいですが、自分のなかでひとつの大きな目標としているのはperfumeさん、SMAPさんです。

インターネットがある現代にバンドが出来て良かった

—“インターネット世代のアーティスト”と捉えられることに関してどのような思いがありますか?

池田 自分ではあまりそんな意識はなく、私たちより下の世代のほうがよりネイティヴなのかなと思います。ただ、インターネットの色んなツールによって音源が発表できたりお客さんから直接反応をいただけたりするので、インターネットがある現代にバンドが出来て良かったなーとよく思います。(インターネットや音楽について)詳しすぎず、かと言ってまったくわからないわけでもない一ユーザーとして、素直に“欲しいな”、“足りないな”、“おもしろいな”と感じたことをインターネットで補っていくのがいいのかなと思っています。

—フロアヒットも狙える楽曲であり、現行の東京インディシーンやアイドルシーン、そしてJ-POPシーンとの全方位的な親和性を感じさせるサウンドプロダクションからは、さまざまなシーンを横断しようとする意志を感じさせます。池田さんがtofubeats氏やNegiccoの楽曲に参加したことやこれまでの主催イベントのラインナップを見ても興味深い動きだと思います。そのあたりはどのような意識がありますか?

tofubeatsのステージでも池田智子が共演!

原田 曲の話をすると“いいものはいい”というスタンスなので、アイドルであろうが打ち込み音楽であろうがなんであろうが。実際アイドルソングはものすごくクオリティ高いし、Negiccoに至ってはいい意味で、アイドルなんですけどもうアイドルじゃないですよね。いいものはいいし、その精神が曲にも出ているのかなって思うし、その感覚が“全方位的な親和性”なのかなって思います。

池田 当初から、ジャンルに縛られず、面白いと思うことは全部やってみたいという展望がありました。なので、自然とそうなったのかなと思います。自分たちのやりたいこと、好きな音楽、一緒に組みたい人、そういう素直な原動力で動いたときがいちばん誰かの心を動かせると思っています。

—DTMの方法論も取り入れつつ生のバンドサウンドを軸にアウトプットしていることがShiggy jr.の強みでもあると思います。バンドサウンドだからこそ表現できることやその強みはどんなところにあると思いますか?

原田 音源的にはバンドのくせにバンドサウンドにこだわっていないところがShiggy Jr.の良さだと思ってます。ただ、ライヴがしっかりできることがとても大事でちゃんと人間のグルーヴがそこにあってほしい、というかそれが個人的に気持ちいいと思っているし、見てる人もそうだと思うので。だからかなりリズム隊はハイブリッドに試行錯誤しながらやってます。諸石はv-drumと生スネアとパッド、さらにキックにトリガーつけてるし、森はエレキベース置いてシンセベース弾いたりします。

諸石 音源では打ち込みが主体であっても、ライヴではそこに生身で演奏する緊張感やグルーヴが加わることで、まったく印象の違う人間らしい迫力が伝わるかと。4人の別々のバックグラウンドが合わさって、より音楽的なShiggy Jr.が見られると思います。

—このバンドの音楽性はさまざまなアーティストと交わることができる可能性としての余白があるのも大きな魅力だと思います。今後、楽曲制作で共演したいミュージシャンやアーティストはいますか?

原田 楽曲制作でとなると、ドクター・ルークとかマックス・マーティンとかですか(笑)。

池田 個人的には、岡村靖幸さんです。

諸石 鎮座DOPENESSさんにラップで参加してほしいです。

全力でShiggy Jr.をShiggy Jr.にしていきたい

—メジャーデビューシングル「サマータイムラブ」はバンドの指針を提示する楽曲だと思います。カップリング「keep on raining」も含めてテーマや狙いなどを教えてください。

原田 1枚目と言うことで、これがShiggy Jr.ですよ〜!というものを作ったつもりです。 今までのShiggy Jr.のまま全体でひとつレベルアップしたものになりました。 今までと変わらないままJ-POPになりたい、そういう気持です。この夏は「サマータイムラブ」が全国で流れてほしい!「keep on raining」は6月に発売ということで雨の曲にしました。ちょっとどんよりした雨の日でも聴いた人が元気になれれば良いなって思っています。

—メジャーデビュー以降の展望を聞かせてください。メジャーだからできると思うこと、こんなことを実現させたい、こんなシーンを作りたい、果たしたいと思っている野望でもなんでもかまいません。

原田 メジャーに行くと言うのは、そもそもそれ自体が音楽を普段聴かない人にまで届いてほしいという意思表示で、僕らだけではリーチできない所に届けていきたいです。いまやインディーでも十分できると思いますけど、もっと大きくたくさんの人を巻き込んでいきたいです。

池田 これまでと変わらず、自分たちが楽しい、おもしろいと思うことを素直にやっていけたらと思います。スタッフさんが増えてできることや届けられる範囲が増えたぶん、さらに全力でShiggy Jr.をShiggy Jr.にしていきたいです。具体的には、武道館には必ず立ちます。毎年ホールツアーをしたいです。あとは、このチームでグラミー賞を獲りたいです。

 メジャーでやることによって、とにかくたくさんの人にShiggy Jr.の存在を知ってもらって、楽曲を聴いていただきたいです。これまでインディーズでやってきたことを、そのまま規模感だけ大きくしてやっていけたらなと思います。そして“Shiggy Jr.がやってることって面白いよね”と常に思われるような活動をしていきたいです。

諸石 武道館に出たい。グラミー賞を獲りたい。バンドとしての目標はたくさんあります。そ一つひとつの夢を叶えていって、Shiggy Jr.に関わってくれた全ての人たちを幸せにしたいです。 大きな変化として、事務所に加入し、メジャーデビューしたことで、僕たちの頭のなかにある"できればやりたい"から"実現しよう"という、より純粋な気持ちになりました。これからもっとおもしろいことができると思います。いろいろ仕込んでます。期待してください。

「サマータイムラブ」MVが早くも到着!!!

Shiggy Jr.リリース情報

初回盤

通常盤

サマータイムラブ

2015年6月24日発売

初回盤(CD+DVD・写真上):UMCK-9747 ¥1,500(税抜)
通常盤(CDのみ・写真下):UMCK-5575 ¥1,000(税抜)

[CD収録曲(初回盤・通常盤共通)] 1. サマータイムラブ 2. keep on raining 3. サマータイムラブ(REMIX) 4. サマータイムラブ(instrumental) 5. keep on raining (instrumental)

[初回盤DVD収録内容] 「サマータイムラブ」Music Video メイキング映像収録予定

Shiggy Jr.オフィシャルサイト

ツタロック×SHIBUYA TSUTAYA presents SCRAMBLE FES 2015開催概要

 

■開催日時:2015年6月7日(日) 
12:00会場/13:00開演(リストバンド交換は11:00から実施します)
■出演:赤色のグリッター、uchuu,、HY(NEW!)、Awesome City Club、空想委員会、恋する円盤、Shiggy Jr.、シシド・カフカ、SHIT HAPPENING、シナリオアート、Juice=Juice(NEW!)、水曜日のカンパネラ、セプテンバーミー、NUMBER VOGEL、NECOKICKS、Bentham、魔法少女になり隊、Mrs. GREEN APPLE、Yogee New Waves、LILI LIMIT
■会場:TSUTAYA O-EAST、O-WEST、O-Crest、O-nest(東京都渋谷区道玄坂2-14-8 2F)
■料金:スタンディング:4,500円(税込/1ドリンク代込)
■チケット:SHIBUYA TSUTAYA店頭、Tチケットにて発売中。Tチケットでご購入の上、Tカードで入場された方全員にTポイント39(サンキュー)ポイントプレゼント!
イープラス(http://eplus.jp)、チケットぴあ(Pコード:263-986)にてチケット取り扱い中。
■主催/企画/制作:SHIBUYA TSUTAYA、株式会社TSUTAYA、株式会社シブヤテレビジョン
■協力:Tチケット

SCRAMBLE FES 2015 オフィシャルサイト

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