<レビュー>WHITE ASH “かっこいいの美学”を貫いたアルバム

WHITE ASH

幼稚な表現だが、WHITE ASHの最新アルバム『THE DARK BLACK GROOVE』はとてもかっこいいアルバムだ。すでにモード学園のCMソングとして大量オンエアされている「Hopes Bright」が日本語詞のミドルナンバーというWHITE ASHの新境地だったこともあり、今回のアルバムはいわゆるお茶の間向きの作品になるかとも予想していたが、そんな浅はかな予想を軽く超えてゆく。デビュー当時からWHITE ASHというバンドが持っていた、独特の暗さ、黒いグルーヴ感をより突き詰めた素晴らしい作品に仕上がっていた。

初めてアルバムにコンセプトを設けた今作は、タイトルにもある「ダーク、ブラック、グルーヴ」というテーマのもと、今まで以上にリズムやコーラスワークにこだわって制作したという。それは、「King With The Bass」の単調なビートや重層的なコーラスもそうだし、「Quandata」の野性的なリズムに触れればよくわかる。もしライブで聴くのなら、飛び跳ねてはしゃぐのではなく、じっとり横に揺れて踊る感じ、というイメージだろう。

ちなみにリード曲「Orpheus」の出だしで、チャリチャリと金属音が聞こえるが、これは、バスドラを踏む靴にカギを着けるという、実にアナログなやり方で鳴らしたもの。作詞・作曲を手がけるボーカルののび太が、「闘技場のコロシアムを棒でドンドン叩くような」とリクエストしたところ、ドラムの剛がそれに全力で応えた音なのだ。

そんなエピソードが物語るように、この『THE DARK BLACK GROOVE』というアルバムにはほんの些細なところに至るまで、バンドの首謀者であるのび太が抱く、“かっこいいの美学”が貫かれている。シーンに蔓延する踊れるロックとも、熱い日本語ギターロックの風潮とも違う、それは熱を内に秘める漆黒のロックアルバムだ。このアルバムを形容するのには、最後まで「かっこいい」以外の言葉が思いつかなかった。 (文:秦理絵)

◆リリース情報

THE DARK BLACK GROOVE

THE DARK BLACK GROOVE

2015年3月4日発売

バップ
VPCC-81832 : 2,800円(税抜)

[収録曲]1. Orpheus 2. Just Give Me The Rock ‘N’ Roll Music 3. King With The Bass 4. Teenage Riot 5. Walking In A Cloudy 6. Night Song 7. Quandata 8. Speed It Up 9. Zero 10. Hopes Bright 11. Gifted

■ライブ情報

WHITE ASH One Man Tour 2015 "DARK EXHIBITION"
4月4日(土) 札幌PENNY LANE24 Open 17:00 / Start 18:00
4月10日(金) なんばHatch Open 18:00 / Start 19:00
4月17日(金) 新木場STUDIO COAST Open 17:30 / Start 18:30

■WHITE ASH オフィシャルサイト

WHITE ASH オフィシャルサイト

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