「2回目のデビューアルバムのような手ごたえを感じています」四者四様の華やかな個性、ついに完全開花。TAKUROが見つめるGLAYの未来とは?【インタビュー】

TAKURO

約2年半ぶりとなる待望のニューアルバム『SUMMERDELICS』を発表するGLAY。本作のリリースにあたり、ギターや多くの楽曲の作詞作曲を担当するTAKUROに話を聞いた。

─ニューアルバム『SUMMERDELICS』の最大の特徴は、4人が均等に曲を書いていること。シングルでは『G4』シリーズとして、4人が曲を書いてきましたけど、アルバムとしては初めてこういう形になりました。

「90年代に、僕がメインソングライターということで曲を書いていた時期が長かったんですけども、一人のソングライターが何十年も書き続けていることで、当然起こりうることがいくつかあって。たとえば、世の中的にはOKと言ってくれるんだけど、自分の中ではやり尽くした作風だったり、自分としては新しいことにチャレンジしているつもりなんだけれども、メンバーないし世の中からは“らしくないね”と言われたり。諸先輩方を見ていても、いつかそういう時期がGLAYにも来るんだろうなと思っていたんですよね。でも俺には、素晴らしい曲を書く仲間があと3人いる。俺の一番の目標はGLAYを長く続けることなので、そのためには、俺がメインソングライターであり続けるだけではダメだろうなと」

─なるほど、そこまで考えてるんですね…。

「GLAYの曲に対する世の中のイメージが、イコールTAKUROみたいなところがあったから、それを払拭するのに10年かかったんですよ。JIROもTERUもHISASHIも、最初から良いソングライターではあったんだけど、それまでは思うがままに曲を書いていたメンバーが、少しずつシングル曲を書くようになって、世の中を意識したり、リスナーに曲を委ねることの面白さや怖さを学んでいった。それは、曲の善し悪しではないんですよね。俺も90年代に経験しましたけど、GLAYという大きな船を動かす時に一番大事なのは、船長としていかに覚悟があるかどうか。それが曲に出れば、どんな曲であれGLAYとしてはOKなので。特にHISASHIのキャラクターの面白さは、俺とは全く違う世界のものだと思ってます。かつてはサブカルとして片付けられていたようなものが、インターネットが普及したこの10年で、日本のメインカルチャーになってきたように、今はHISASHIが何をやろうと、それはGEEK(オタク)なことじゃない。それはGLAYの新しい、素晴らしい武器として作用するだろうと思ったので、今回のアルバムもHISASHIの『シン・ゾンビ』を1曲目にすることで、これからの新しいGLAYをデザインしていこうという気持ちがありました」

─ソングライターとしての3人の個性は、TAKUROさんからはどのように見えてますか。

「TERUに関しては、あいつがシャウトすれば歌詞なんてなくてもいいんじゃないの? って思う(笑)。ライヴでもすごく感じるんだけど、お客さんはみんなTERUの心臓の音を聴きに来てるんじゃないかな? っていう気がするんですよね。何を歌ってるかはどうでもよくて、TERUが“おまえら全員幸せにしてやる!”っていう気持ちで歌う時、“そうだよな。みんなそうなりたくてここに集まってるんだよな”って思うから。日々生きていると、いろんなことを考えちゃうけど、結局は“また明日頑張ろう”とか、“TERUさんの歌声を聴いてたら悩みなんかちっぽけに思えてきました”とか、みんながそう思ってくれることが俺たちが本当にやりたいことであり、人の役に立つ仕事だと思うので。TERUのどこまでも前向きな、人を幸せにするエネルギーを、90年代にうまいこと俺はメロディや詞に変えてきたと思うんだけども、それぞれがソングライターとして成長していく中で、『BLEEZE』(2014年)というTERUの代表曲ができて、そこで何かをつかんでからは、良い曲ばかりですね。TERUは2011年に東日本大震災が起きた時に、すぐに物資を送ったり、メンバーの誰よりも熱心に復興と関わってきた人だから、2014年に東北で“GLAY EXPO”をやる時に、テーマ曲を書くのはTERUしかいないだろうと。その時に何か一つ目覚めたというか、責任感が彼の才能を開花させたのかもしれない。今回のアルバムの『the other end of the globe』『HEROES』『空が青空であるために』も、TERU自身のキャラクターとマッチしているし、GLAYの看板曲として申し分ないものができたと思います」

─まさに。そうですね。

「同じような意味でHISASHIも、TVアニメの主題歌という、彼の得意とする分野で才能を開花させましたね。俺はよく言うんですけど、彼の場合、才能が大渋滞してるんですよ(笑)。究極、ギターでなくてもいいんじゃない? と思うくらい、音楽というものを飛び越えた表現を彼は持っている。今回、俺がなぜ『シン・ゾンビ』を1曲目にしたかったかというと、ギターやドラムではないレベルの表現を、違和感なくGLAYに溶け込ませる技術の確かさが、この曲にはあるから。HISASHIの持つ遊び心は、GLAYの運命を乗せるには十分すぎるほどの器だなと思ったんですね。だから1曲目も2曲目もHISASHIの曲で、今のGLAYの良い状態は頭2曲で完全に表せているから、俺もそれに引っ張られて『XYZ』とかを作ったし」

─ああ、そういう順序で。

「そうです。俺とJIROは、HISASHIのように世の中に飛び出していく才能を通訳する立場というか。全員がハジけちゃったら収拾がつかないので、そこはよく考えて、それぞれの場所でちゃんと咲けるようにということは、今回のアルバムでは特に考えたところですね」

─HISASHIさんの曲が前半に固まっているのと対照的に、JIROさんの曲はすべて後半なのが面白いです。ラストチューン「lifetime」も、JIROさんの曲ですし。

「JIROが『lifetime』を書いてきたことは、これまた一つの大きなターニングポイントだと思うんですよ。ちょっとハスに構えたというか、冷静な立場でバンドを見てきた彼だけれども、『lifetime』でファンの人たちに対する思いを真っ向から書き落としたというのはすごく重要で、今後が楽しみなことですよね」

─14作目にして、これほど刺激的で瑞々しい作品が作れたことは、未来への自信になりますね。

「2回目のデビューアルバムが完成したような手ごたえを感じています。メンバー全員の創作意欲、バンドに対する愛情、楽器を持った時の初期衝動みたいなものを感じられるアルバムになりました。“4強出揃う”みたいな、ここから覇権争いが始まるんじゃないですか? 誰がGLAYという王国を統一するか、マンガの『キングダム』の世界ですよ(笑)。10年後にはJIROがリーダーで、20年後にはメインソングライターがHISASHIになっているかもしれない。それが、とても楽しみです」(取材・文:宮本英夫/撮影:市村円香)

GLAY リリース情報

SUMMERDELICS

NEW ALBUM
2017年7月29日レンタル開始
2017年7月12日発売

CD+2DVD盤:PCCN-00027 5,000円(税抜)
CD only盤:PCCN-00028 3,000円(税抜)
TSUTAYA 予約/購入特典
先着特典
ジャケットステッカー
※こちらの特典は、一部お取り扱いのない店舗もございます。

⇒作品紹介・レビューを読む

GLAY オフィシャルサイト

GLAYの関連記事をもっと読む

このタグがついた記事をもっと見る

この記事を読んだ人におすすめの作品

アーティスト情報

関連サイト

TSUTAYAランキング

おすすめ映画ガイド

TSUTAYA MUSIC PLAYLIST