古着×ラブコメ×目頭が熱くなる熱い展開!『ビンテイジ』【TSUTAYAの名物企画人“仕掛け番長”のススメ】

│古着を中心として何かを好きになるという事、そして趣味とそれを仕事にする事のリアルも描いた青春ラブコメディの傑作!

「古着」というものに興味を持った時期があるという人は多いのではないでしょうか?
今の流行のものとは少し違うものを身に着けたいと思ったり、安くいい物を自分で探して着るという事に価値を感じたり、自分の好きなアーティストや映画の中の登場人物と同じものを身に着けたいと思ったり。その理由は色々だと思います。

そんな「古着」について色々知ることが出来るラブコメ作品が今回紹介する『ビンテイジ』です。

最初はただモテたい、彼女が欲しいと思っていた主人公の大学生のエイジ。
そんな彼がとある事件をきっかけにエイジは自分の父親が伝説的な古着のバイヤーだった事をしりいつしか父親を超えたいと思い古着と向き合っていく熱い展開や、クールで古着愛の強いアヤメやロリータ系の可愛い服を自分で作っている実はエイジと幼いころに接点のある碧など各ヒロインとのドキドキの恋物語。
そして何より色々な背景などを知り古着への興味を掻き立てられるようなストーリーと色々な魅力がひとつの作品としてしっかりまとまり楽しめる1作です。

この『ビンテイジ』
古着を中心に趣味と仕事のリアルについても描いています。

最初に書いたようにきっかけは色々あると思いますが基本的にはファッションとして古着に興味を持つ人が多い。
それは(矛盾をしているようでも)古着にも流行がありそれを仕事にするならば自分の好きがたとえバックグラウンドなどを知る事でわかる物語性などであっても流行のファッションにもしっかりと敏感になれていないといけない。
これはとても単純な事のようで「趣味」が中心にある業界では出来ていない人が多くよく好きなだけでは上手くいかないという様な言葉で話される事の本質の部分だったりします。
でも仕事にするという事はそういう事。
そんな何かを好きな人にこそ刺さってしまう様な現実もしっかりとこの物語には描かれていくのです。

それだけではなくコミュニケーションの大事さなども自然と学べる作品となっており自然と仕事について色々考えさせてくれたりする一面もあります。

仕事の事や学校の事、色々悩みが多くなるこの時期に手に取ってほしい1冊です。

(文:仕掛け番長)

│仕掛け番長のおすすめ本

 

ビンテイジ

3巻までレンタル・発売中

著者:赤堀君
出版社:講談社

“仕掛け番長”栗俣力也

【コンシェルジュ】仕掛け番長

栗俣力也(くりまた・りきや)。TSUTAYA IPプロデュースユニット 企画プロデューサー。
TSUTAYA文庫、コミック、アニメグッズの企画を担当。10年以上のキャリア持つ書店員でリアル店舗からヒット作を次々と生み出す事から仕掛け番長と呼ばれる。人生のバイブルは『鮫島、最後の十五日』

Twitter(@maron_rikiya)

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