いよいよ次巻最終巻!『双亡亭壊すべし』【TSUTAYAの名物企画人“仕掛け番長”のススメ】

│24巻の展開に気持ちが動かされまくったので、今さらながら『双亡亭壊すべし』をオススメしたいっ!!!!

いよいよ最終局面に突入した『双亡亭壊すべし』。
もはや紹介する必要がないくらい多くの読者を虜にしているこの作品。
「なぜ今さらレビューするの!?」の思われるかと思うが、とにかく24巻で感じた衝撃が凄すぎて、思わず今回書きたくなってしまったのだから仕方ない。

それくらい今まで読んできた作品の中で『双亡亭壊すべし』の24巻の展開は凄かった。
この漫画は王道バトル展開、怪談のようなホラー要素、深く伏線が張られた考察要素、目頭を熱くしてしまうような成長の人間ドラマ……今まで藤田和日郎先生の作品で描かれてきたそれら全てが詰まった壮大な漫画作品となっている。

そしていよいよ大きく広げた風呂敷をたたみ始め、突入したクライマックスの展開は総力戦ともいうべき熱い王道のバトルが繰り広げられ、少年漫画としての魅力をこれでもかと見せつけた。そして迎えた24巻。伝えられる衝撃の事実。

そして迎える最後の戦いは……。読者が想像していたものと全く違うものだった。
結果でも結末でもなく。その「最後の戦い自体が誰も想像できないようなもの」だったのだ。

しかしそこに描かれているのは、紛れもなくこの物語の最後の戦いとしてふさわしいもの。誰かを力で従わせる事や、片側の正義を押し付けるのではなく「人」として「人」向き合いちゃんと知る事でしかなせない人としての最後の戦い。

最終巻25巻は夏頃発売と予告が出ている。
この作品も1巻から最終巻までまた一気に読み、きっと一生心に残るような作品となるのだろう。
それをこの24巻は確信させるものだった。

2021年、今年も多くの大作が結末を迎える。
作品に没入することが出来る週末や休日などぜひそんな作品や『双亡亭壊すべし』を楽しんでいただけたらと思う。

(文:仕掛け番長)

│仕掛け番長のおすすめ本

 

双亡亭壊すべし

24巻まで発売中

著者:藤田和日郎
出版社:小学館

“仕掛け番長”栗俣力也

【コンシェルジュ】仕掛け番長

栗俣力也(くりまた・りきや)。TSUTAYA IPプロデュースユニット 企画プロデューサー。
TSUTAYA文庫、コミック、アニメグッズの企画を担当。10年以上のキャリア持つ書店員でリアル店舗からヒット作を次々と生み出す事から仕掛け番長と呼ばれる。人生のバイブルは『鮫島、最後の十五日』

Twitter(@maron_rikiya)

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