『ひぐらしのなく頃に 業』漫画版もゾクゾクする!!【TSUTAYAの名物企画人“仕掛け番長”のススメ】

│ゆっくりと自分のリズムで伏線を探していく。
漫画版ひぐらしのなく頃に業はアニメとはまた違った趣がある。

昨年秋から約6ヵ月にわたり放送されたTVアニメ『ひぐらしのなく頃に 業』。

日常を侵食していくようなひたひたと広がる怖さと、ループをしている世界の中でルールを見つけ謎を解いていくミステリー要素の融合で、ゲーム、アニメ、そして漫画や小説と多方面でファンを魅了した『ひぐらし』シリーズのリメイクというようなふれこみでスタートした本作。実はそれが全く新しいストーリーである事が放送を見て初めてわかるような仕掛けに、視聴者としても非常にワクワクさせられた。

私も元々ひぐらしファンという事もあり、毎週楽しみに放送を見つつあーでもないこーでもないと思考を巡らせていた。
『ひぐらしのなく頃に』は漫画シリーズも非常に面白く、全シリーズ何度読んだかわからない位だ。そして竜騎士07先生は『うみねこのなく頃に』でその解答とも言うべき内容を漫画で初めて公式として読ませて下さったりもした。
『うみねこ』は漫画のシリーズが最後のリリースになったという事を踏まえて考えても、これは漫画ファンである自分にとってはとても嬉しい事だった。

そしてもちろん『ひぐらしのなく頃に 業』にも漫画版が存在する。
1巻1編で構成され、現在2巻の綿騙し篇まで発売しており、前半はそれぞれ「鬼隠し」「綿流し」を思わせる流れをアニメ同様組んでおり、途中から物語は少しずつその表情を変えて行く(ちなみに私は以前の『ひぐらしのなく頃に』漫画版のそれぞれの編と展開を比べて読んでみたりしてみたが、これも楽しめるのでオススメだ)。
そして漫画版で2巻を通して気づくように印象的に描かれているとある仲間の死。
こういった演出は答えが用意されている作品ならではの伏線だろう。

業のアニメを見た方も、アニメは見ておらず漫画オンリーな方もぜひ漫画版『ひぐらしのなく頃に 業』も楽しんでいただければと思う。
そして業から入って『ひぐらし』に興味を持ったファンはぜひ『ひぐらしのなく頃に』『ひぐらしのなく頃に解』もアニメでも漫画でも小説でも、もちろんゲームでもいいのでぜひ体験してみて欲しい。
そのほうがきっと業、そして卒もより楽しめると思うから。

(文:仕掛け番長)

│仕掛け番長のおすすめ本

 

ひぐらしのなく頃に 業

2巻まで発売中

著者:赤瀬とまと、竜騎士07
出版社:KADOKAWA

“仕掛け番長”栗俣力也

【コンシェルジュ】仕掛け番長

栗俣力也(くりまた・りきや)。TSUTAYA IPプロデュースユニット 企画プロデューサー。
TSUTAYA文庫、コミック、アニメグッズの企画を担当。10年以上のキャリア持つ書店員でリアル店舗からヒット作を次々と生み出す事から仕掛け番長と呼ばれる。人生のバイブルは『鮫島、最後の十五日』

Twitter(@maron_rikiya)

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