『次にくるマンガ大賞2022(WEB部門)』堂々の1位!今一番注目の作品はこれだ!『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』【TSUTAYAの名物企画人“仕掛け番長”のススメ】

│派手な演出よりもかけがえのない人生の素敵な瞬間を書いた名作

仕事帰りに毎日行くスーパーやコンビニの店員さんの接客がというのはその日の全てを決めると言ってもいいかもしれない。
凄い笑顔で気持ちのいい接客を受けるともうどんなにその日の仕事が大変でも一気に癒されてしまう事がある。

この『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』の主人公の佐々木さんもそうで通うスーパーの笑顔が素敵な山田さんの接客に癒されているブラック企業に勤めるサラリーマンだ。
そんな佐々木さんはある日、煙草を吸う場所に困っていると山田さんの勤めるスーパーの裏にある喫煙所で据えるよと女性に声をかけられる。

田山となのる彼女は山田さんのイメージとは正反対のファッションと雰囲気を持った女性だったのだが、名前の安直さからすぐに気が付いた方も多いと思うが実は彼女は佐々木さんがいつもレジで癒されている山田さん本人なのだ。
レジでの彼女とスーパーの裏でタバコを吸う彼女。鈍い佐々木さんは彼女が同一人物だとは気が付かず……。不思議な三角関係は続いていくのだ。

│22年次にくるマンガ大賞WEB部門1位!!

この作品は派手な演出は一切ないのにとても多くの魅力があるという不思議な作品だと思っている。それは漫画的な表現だったり、なんとも心地よい空気感だったり。
そして何より佐々木さんと山田さん二人の性格だったり。
佐々木さんセリフの一つ一つはきっと一読者のあなたの心にグッと刺さるものだし、山田さんの佐々木さんへの反応や行動は思わず読むものを笑顔にさせてしまう。

この作品は22年の次にくるマンガ大賞WEB部門1位に輝いた。
このささやかでかけがえのない時間をくれる漫画が、読者が今一番くると思う作品に選ばれたという事実に私はなんだか嬉しい気持ちになった。

きっとあなたの心にも多くのものを残すであろうこの『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』ぜひ一度読んでみて欲しい。

(文:仕掛け番長)

│仕掛け番長のおすすめ本

スーパーの裏でヤニ吸うふたり

1巻発売中

著者:地主
出版社:スクウェア・エニックス

“仕掛け番長”栗俣力也

【コンシェルジュ】仕掛け番長

栗俣力也(くりまた・りきや)。TSUTAYA IPプロデュースユニット 企画プロデューサー。
TSUTAYA文庫、コミック、アニメグッズの企画を担当。10年以上のキャリア持つ書店員でリアル店舗からヒット作を次々と生み出す事から仕掛け番長と呼ばれる。人生のバイブルは『鮫島、最後の十五日』

Twitter(@maron_rikiya)

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