内面デレデレなのにこじれまくり、幼馴染三角関係!?『幼馴染とはラブコメにならない』【TSUTAYAの名物企画人“仕掛け番長”のススメ】

│連載スタートから話題沸騰! 人気爆発中の幼馴染三角関係ラブコメ『幼馴染とはラブコメにならない』ついに1巻発売!!

『タッチ』や『金田一少年の事件簿』など、子供のころからよく知っている幼馴染との恋を描いた作品は多くの読者に昔から深く愛されてきた。
相手の事をよく知った上で思いを寄せている、小さな頃からの積もり積もった想いがあるなど、幼馴染同士ならではの恋物語は非常に心を揺さぶるものがある。

昔は絶対的恋愛強者として描かれてきた幼馴染だが、最近ではお互い長く想いを寄せていたのにも関わらず、近すぎる関係から素直になれず、最終的には負けヒロインとして描かれることも多い。
長く積もった気持ちが素直になれない事で起きるすれ違いから、成就しなかったエピソードなど幼馴染ヒロインだからこその切ない結末がそこにはあったりする。

今回紹介する『幼馴染とはラブコメにならない』もそんな幼馴染との恋を描いた物語で、しかも主人公は二人の幼馴染ヒロインを意識しているし、ヒロイン側も二人とも主人公をもう大大大大大好きという最初から読者には気持ちバレバレな本作なのだが。。。
しかしこの主人公、界世之介は二人のヒロインに対して「自分への気持ちは一切ない、俺だけ意識しているとバレたくない」過剰なスキンシップを昔と変わらずとってくる幼馴染に、実は思いっきり意識しているのにその気持ちを必死に隠し塩対応を取り続けている。

│攻めまくる汐と素直になれないテンプレツンデレ灯。ふたりの想いは届くのか!?

しかしこの過剰なスキンシップは本作のヒロインの一人、水萌汐が実は必死に主人公を「絶対デレさせる」という決意の元、ラブコメで得た知識からわざと行っているのだ。だが平然とそれをスルーする主人公。。。。この攻防が本当にたまらない。

そしてもう一人のヒロイン、火威灯はとにかく主人公に酷いことばかりを言ってしまうツンツンキャラなのだが、本当は生徒手帳に一緒に写っている写真を忍ばせているほど主人公の事が大好きというわかりやすいツンデレ幼馴染だ。
定番は多くの人に愛されるからこそ、定番を地で行くその素直になれない幼馴染っぷりにハマる読者は多いだろう。

そんな汐と灯はお互いがお互い主人公との関係において先を越されるのでは!? と心配しているという三角関係になっている事もこの作品の大事な読みどころだ。
コミックスのおまけとして収録されている3人のしりとりの話なんかは、思いっきりこの辺の二人の感情が出まくり読んでいて二ヤけずにはいられなかった。

『幼馴染とはラブコメにならない』と思っているのは主人公だけで思いっきりラブコメな本作。
連載が始まるとすぐに人気が爆発、今一番注目の作品のひとつとなっている。
連載ではもうひとりの妹系幼馴染ヒロインも登場し、さらに盛り上がりを見せていたりこれからの期待も非常に大きい。
もし少しでも気になったらぜひ一度読んでいただけたらと思う。

(文:仕掛け番長)

│仕掛け番長のおすすめ本

幼馴染とはラブコメにならない

1巻まで発売中

著者:三簾真也
出版社:講談社

“仕掛け番長”栗俣力也

【コンシェルジュ】仕掛け番長

栗俣力也(くりまた・りきや)。TSUTAYA IPプロデュースユニット 企画プロデューサー。
TSUTAYA文庫、コミック、アニメグッズの企画を担当。10年以上のキャリア持つ書店員でリアル店舗からヒット作を次々と生み出す事から仕掛け番長と呼ばれる。人生のバイブルは『鮫島、最後の十五日』

Twitter(@maron_rikiya)

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