負けヒロインの魅力がたまらない!最高に今オススメのラブコメディー『負けヒロインが多すぎる!@comic』【TSUTAYAの名物企画人“仕掛け番長”のススメ】

│負けヒロインが何故か周りにいっぱい!? 選ばれたヒロインの真横にある負け確ヒロインにスポットを当てたラブコメファン待望の革命的作品!

ラブコメには多くのヒロインが登場するものが多い。
ゆえに選ばれるヒロインと選ばれなかった「負けヒロイン」が存在する。

主人公と選ばれたヒロインとの恋にスポットが当てられ物語は語られていくが、その裏側で負けヒロイン達には語られる事の無い物語が存在する。

『負けヒロインが多すぎる!@comic』はそんな負け確ヒロイン達と主人公との日々を書いた、雨森たきび先生のライトノベルを原作とし「僕は友達が少ない」コミカライズで多くのラブコメファンを魅了したいたち先生が描いた注目の作品だ。

この作品の主人公は、何故か負け確ヒロインがやたら近くにいる高校生温水。

第1話。場所はとあるファミレス。
物語はいきなり男子に人気のクラスメイト八奈見が勝ちヒロインの元へ向かうよう大好きな幼馴染を送り出す、王道ラブコメの最終回のようなシーンから始まる。
彼は幼馴染の言葉に背中を押され勝ちヒロインの元へ走り出す。
そして幼馴染ヒロイン八奈見はひとり取り残され下を向く。彼への想いがまだ抑えきれない彼女は切ない表情でそっと彼のストローに唇を重ね…。
という所で、そのまさに幼馴染ヒロインである彼女の負けが確定したその場面の横の席にたまたまいてしまった本作の主人公温水と目が合ってしまう。

│負けヒロインに1度でも心を動かされたことがあるなら絶対に読むべき!! これこそ今一番お勧めしたい最高のラブコメだ!

そんな偶然の出会いから負け確ヒロインである八奈見と接点が出来、温水は彼女の選ばれなかった方のヒロインが抱える悲しいその後の愚痴を聞く存在になるという不思議な毎日を送る事になるのだが…実は彼の周りにいる負け確ヒロインは彼女だけではなかったのだ。

まさかの「負けヒロインもの」というかなりの変化球で王道ラブコメを側面から描いた本作。
負けヒロインだからこその魅力という、まさにラブコメ好きだからこそわかるこの要素を物語のど真ん中に持ってくるという革命的な仕掛けは、もはや脱帽というしかない。

好きな人に振り向いてもらえなかった不憫さや、勝ちヒロインになれなかった理由ともいえる残念な部分など、負けヒロインには負けヒロインにしか持ちえない強みが沢山ありそれらは多くの読者の心を動かすのだ。

『負けヒロインが多すぎる!@comic』1巻では完全にどのヒロインからも全く相手にされない友人ポジションの温水。
彼がラブコメの主人公的な立ち位置になる展開は今後訪れるのか!?
今のところ誰にも春の気配がないこの1巻から物語がどのような動きを見せていくのか、ドキドキしながらこの作品を楽しんでいきたいと思う。

そして全ラブコメ好きに言いたい。
一度でも負けヒロインに心を動かされたことがあるならば絶対にこの作品を読むべきだと思う。
本気で全力で今オススメしたい1冊だ!

(文:仕掛け番長)

│仕掛け番長のおすすめ本

負けヒロインが多すぎる!@comic

1巻発売中

原作:雨森たきび
漫画:いたち
キャラクター原案:いみぎむる
出版社:小学館

“仕掛け番長”栗俣力也

【コンシェルジュ】仕掛け番長

栗俣力也(くりまた・りきや)。TSUTAYA IPプロデュースユニット 企画プロデューサー。
TSUTAYA文庫、コミック、アニメグッズの企画を担当。10年以上のキャリア持つ書店員でリアル店舗からヒット作を次々と生み出す事から仕掛け番長と呼ばれる。人生のバイブルは『鮫島、最後の十五日』

Twitter(@maron_rikiya)

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