大好きな彼女と同じ顔の義妹!? 複雑純愛? ラブコメディ!『カノジョの妹とキスをした。』【TSUTAYAの名物企画人“仕掛け番長”のススメ】

│突然できた義妹は彼女と同じ顔!? ドタバタ三角関係ラブコメディ!

突然の親の再婚で義妹が出来て、といういわゆるラブコメのお決まりパターンで始まる『カノジョの妹とキスをした』。
そしてその後やっぱりよくある「その妹と彼女の間で揺れ動く主人公」という展開になっていくのだが、この作品はそこにある主人公の心が揺れ動いてしまう理由がよくあるラブコメ作品とは少し違ったりする。

突然できた義妹はなんと主人公が大好きな彼女と瓜二つ、見間違えるほど顔がそっくりだったのだ。それもそのはず、彼女と妹は幼い頃両親の離婚でそれぞれ父親と母親に引き取られた双子の姉妹だったのだから…。

優しくて奥手な彼女と甘えん坊でイタズラ好きな妹。
そんな自分の好みの顔をしている全く違う性格の、しかしそれぞれ魅力的なヒロイン二人に振り回される主人公の日常はどうなってしまうのか?

│本当にそっくりに描かれた彼女と妹のそれぞれの性格から表れる表情の違いという魅力!

なかなかハードな設定の作品なのだが、この『カノジョの妹とキスをした』の一番の見どころは同じ顔をしたヒロインを本当に見間違うほどそっくりに描いておきながら、その性格の違いから出てくる表情の作り方や行動でそれぞれの魅力がしっかりと表現され、全く別の人物だと読者が認識できるところだろう。

大抵の作品での双子などはそっくりと言いながら髪型を変えたり、漫画的には全然似てなかったりするがこの作品は髪形なども含め本当にそっくり。

甘えん坊で悪戯好きな妹のドヤドヤ感の強い表情などが可愛いと思った矢先に、奥手で恥ずかしがり屋の彼女の恥ずかしそうな笑顔にときめいてしまう。そんな主人公の同じ顔のヒロインに振り回される気持ちをしっかり読者にも再現してくれるのだ。

これはなかなか他のラブコメでは味わえない面白さだろう。

ちょと複雑な3人が織り成す三角関係ラブコメぜひ気になった方は一度読んでみてはいかがだろうか?

(文:仕掛け番長)

│仕掛け番長のおすすめ本

カノジョの妹とキスをした。

1巻発売中

原作:海空りく
作画:加藤かきと
構成:敷誠一
キャラクター原案:さばみぞれ
出版社:スクウェア・エニックス

“仕掛け番長”栗俣力也

【コンシェルジュ】仕掛け番長

栗俣力也(くりまた・りきや)。TSUTAYA IPプロデュースユニット 企画プロデューサー。
TSUTAYA文庫、コミック、アニメグッズの企画を担当。10年以上のキャリア持つ書店員でリアル店舗からヒット作を次々と生み出す事から仕掛け番長と呼ばれる。人生のバイブルは『鮫島、最後の十五日』

Twitter(@maron_rikiya)

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