大学の怖い話?ちょっと大人の「欲」が引き起こすホラー漫画!!『スケアリー・キャンパス・カレッジ・ユニバーシティ』【TSUTAYAの名物企画人“仕掛け番長”のススメ】 Tweet │欲まみれの大学生活×怪異!? ちょうどいい感のあるヒロインが出会うこわい話の数々!! 飲み会、サークル活動、恋愛…。大学生活というのは色々な意味で人生の中で一番、人が欲に忠実に生きる時間だなんてどこかで聞いたことがある。これはそんな欲にまつわる恐怖に会いまくるヒロインを描いた作品だ。本作のヒロイン、千嵐まひなは大学生活に沢山の憧れをもった新入生だ。大学でイケメンの彼氏作るぞとチャラめのサークルに開始早々入った彼女。しかしお世辞にも自分に自信を持っているようなタイプではなく、飲み会の雰囲気に馴染めずひとりボッチになっていた。そんな千嵐に声をかけたのが3年の藤宮というイケメン男子。騒がしいのが苦手と話す彼は千嵐に二人で静かな所いかない? と声をかける。イケメン男子に誘われるそんなシチュエーションにドキドキしながら「はい」とうなずき、彼についていってしまう彼女。読者は「あ~あ」とそのあとの展開を色々想像してしまう事だと思うが、案の定この後千嵐が想像するような甘い展開は待っていなかった。そう向かった先は……廃墟だったのだ!?幽霊を見てみたいとにこやかに話す藤宮。心霊趣味という変わったところはあるけどこのイケメン普通にいい人じゃん、と読者も千嵐も思った矢先、その日の夜から千嵐はとんでもない悪夢を見るようになってしまうのだ。実は千嵐と藤宮が行った廃墟は、女性が多くの男性に襲われる場所になっていると噂されている場所。その被害者を追体験するような夢を毎晩見てしまう千嵐。そしてそれは現実にも影響を及ぼし始める。精神的にどんどん追いつめられていく彼女はとある学内の専門家、間九部薫に助けを求めるのだが…。 │怖さの中に笑いや心地よさもあるのがこの「スケキャン」の魅力! この作品で起きる事件はいわゆる霊的な非現実的な恐怖と、その裏にある人間の欲という現実的な恐怖、2つの側面がある。この2つが同時に読者を襲うのだからもうたまらない!また、千嵐まひなが何とも言えないちょうどいいヒロイン感を持っている事もこの作品の大きな魅力の一つだろう。欲もあるし色々残念なポイントもあるけどなんか憎めない、そしてなんか可愛いと感じてしまうようなちょうどよさ。このバランスはなかなか出せるものじゃない。彼女が真ん中にいることで『スケアリー・キャンパス・カレッジ・ユニバーシティ』は怖さだけでなくクスッとしてしまう笑いや読み心地の良さがあるのだろう。著者の永椎晃平先生作品といえば『星野、目をつぶって』も個人的にむちゃくちゃドはまりして毎週新作を楽しみに読んでいた。実は恥ずかしながらヤングマガジンで読んでいる時は永椎晃平先生作品だと気づいておらず、コミックスで本作の表紙にあるお名前を見て知ったのだが、本当にこの先生は一気に読者を引き込んでしまう様な漫画が上手い方だなと改めて思った。ついに1巻が発馬押された『スケアリー・キャンパス・カレッジ・ユニバーシティ』気になった方はぜひ読んでみて欲しい! (文:仕掛け番長) │仕掛け番長のおすすめ本 スケアリー・キャンパス・カレッジ・ユニバーシティ 1巻発売中 著者:永椎晃平出版社:講談社 商品検索 商品検索 作品詳細 【コンシェルジュ】仕掛け番長 栗俣力也(くりまた・りきや)。TSUTAYA IPプロデュースユニット 企画プロデューサー。TSUTAYA文庫、コミック、アニメグッズの企画を担当。10年以上のキャリア持つ書店員でリアル店舗からヒット作を次々と生み出す事から仕掛け番長と呼ばれる。人生のバイブルは『鮫島、最後の十五日』 Twitter(@maron_rikiya)