おじさんと小学生の逃亡劇と思いきや衝撃の展開に!?『この子知りませんか?』【TSUTAYAの名物企画人“仕掛け番長”のススメ】 Tweet │先が読めない展開に読む手が止まらなくなる!! おじさんと小学生の短い旅の行く先は?? 工場でパワハラを受けていた中山は一大決心をして、自分に今まで酷い仕打ちをしてきた工場長をおもいっきり殴り付けた。自分の人生を取り戻す。小さい頃から自分で何かを決めたことのなかった彼が、生まれて初めての自分で決断した行動。倒れる工場長に今日で工場を辞めると言い放ち、その場から立ち去り追って来る工場の連中から必死に逃げ、この日のために買っておいた中古車へと走る。そんな必死な彼に「おじさん」と声をかけた少女がいた。ほぼ毎日のように工場の裏口に一人で遊びに来ている生意気な小学生、ちあき。中山はちあきと軽く声をかわしさっと別れを告げ、中古車へ乗り込みそのまま急ぎ車を走らせた。ついにあの最悪な毎日から抜け出せた!その想いから高笑いをする中山。そしてその後部座席には同じように大笑いをするちあきの姿があった。思わず車を止める中山。これでは誘拐になると少女を家に帰そうとするが、ちあきは必死にそれを嫌がる。そういえば前にちあきが鼻血を出しボロボロの顔で工場に来たことがあった…。そんなことを思い出した中山に、ちあきはおじさんと一緒に遠くに行きたいと告げる。自分の過去の想い出と彼女の表情が重なり、彼は彼女の想いを無下にする事が出来ずそのまま車を走らせる中山。中古車に積まれた荷物には首を吊るためのロープを用意して。望む人生で最高の最後の旅に中山はちあきを連れて。 │まさに伏線の嵐。思いもよらない展開の連続に度肝を抜かれる感動作!! この『この子知りませんか?』は、著者であるてぃーろんたろん先生がインディーズ作品として発表し話題になった漫画のセルフリメイク作となる。一大決心をしてゴールを死ぬ事と決めて自分がやりたかった事を全てやる旅に出た中山と、それについてきた小学生のちあき。そんなふたりの短い旅の日々を描いた『この子知りませんか?』はホラーであり、ミステリーでありそして感動の人間ドラマだ。ふたりが旅の中で過ごす日々。中山の過去や中山が好きな小説として作中で語れる小説「盲目と死に神」ふたりの旅とは別の軸で描かれる警察官パート。それら全てが繋がり最後に見えてくる真実。リメイク版でより読みやすくなった本作。2巻の発売も楽しみすぎる。ぜひ多くの方に読んで欲しい紛れもない傑作だ! (文:仕掛け番長) │仕掛け番長のおすすめ本 この子知りませんか? 1巻まで発売中 著者:てぃーろんたろん出版社:日本文芸社 商品検索 商品検索 作品詳細 【コンシェルジュ】仕掛け番長 栗俣力也(くりまた・りきや)。TSUTAYA IPプロデュースユニット 企画プロデューサー。TSUTAYA文庫、コミック、アニメグッズの企画を担当。10年以上のキャリア持つ書店員でリアル店舗からヒット作を次々と生み出す事から仕掛け番長と呼ばれる。人生のバイブルは『鮫島、最後の十五日』 Twitter(@maron_rikiya)