新型コロナウイルスでロックダウン中のイギリス。6人の友人グループはロックダウン中も週に1度はZoomを介して定期的に集まろうと約束を交わす。ある時、グループの1人、ヘイリー(ヘイリー・ビショップ)が霊媒師をゲストに招き、みんなで「Zoom交霊会」をしようと提案する。メンバーはヘイリーの新しい提案にのり、いつもの飲み会のノリで和気あいあいと交霊の儀式を始める。部屋の照明を落とし、ろうそくを用意して、霊媒師の先導で進行していたが、そのうちそれぞれの部屋で異変が起こり出す。霊媒師は除霊を試みたが効果はなく、不気味な現象は次第にエスカレートしていく。彼らは暗闇に潜む何かから逃れることができるのか―!?
│コロナ禍だから生まれた作品!
ついに8月になり夏真っ盛り!という感じですね。小学生は夏休みも始まり、よく遊びよく学ぶ日々を過ごしているでしょう。大人の皆さんはいかがお過ごしでしょうか。いつも通りのお仕事スケジュールでしょうか。今日はコロナ禍になってから在宅で勤務をすることがある/増えたという方必見の映画をご紹介いたします。
本作『ズーム/見えない参加者』は2020年の新型コロナウイルスが流行り出した年に製作された作品で、その名の通りウェブミーティングサービスのズームを題材にしたストーリーです。全編ズームでの撮影となっており、自分もそのズームに参加しているかのような視点で鑑賞することができるのが大きな特徴です。私はパソコンの画面で視聴したのですが、これが大当たり。実際にパソコンでミーティングをしているかのようなリアルさですので、DVDの再生がパソコンでできる方にはぜひテレビ画面ではなくパソコンで観ることをオススメします。
ストーリーとしては、新型コロナウイルスの流行によってロックダウンが起こってお店も閉まってしまい自宅からも出られない状況の中、ズームを繋いで友達同士集まろうというもの。日本でも感染者が増えて外出自粛してください〜という時期は「ズーム飲み」なんていうのも流行ったりしていましたよね。仲良しの友達同士で家から繋いでおしゃべりをするというのは、世界中どこでも行われていたようです。
定期的にこうした集会をしていた彼女たちはある日、交霊術ができる人を呼んでみんなで交霊会をしようということになります。交霊術とは、幽霊を呼んで会話をしてみようという行為です。日本だとこっくりさんとかが近いのでしょうか?言い出しっぺはヘイリーという女の子。しかし周りのみんなはどこか馬鹿にした様子で「はいはい、参加しますよ〜」というノリです。「お願いだから失礼なことしないでね」と忠告をするヘイリーを他所に「交霊術師が専門用語を言ったら酒を飲むってゲームをやろう」とふざける始末。案の定、本人がやってきてみんなで交霊術を始めても本気にせずに実在しない人の名前を伝えたり、先祖が中国系で私は中国語話せないんですけどそれでも交流できるんですか? と質問をしたりめちゃくちゃ。みんなお酒を飲んでいるし完全にゲーム感覚で始めてしまいます。
よく悪魔召喚系でもある「イエスは1回ノック、ノーは2回ノックしてね」というルールが今回も適用され、交信が始まると電気がチラついたり蝋燭が消えたり兆候が出てきました。するとそこで交霊術師のズームが切れてしまいます。ネット接続が原因で突然消えることありますよね、私はこの間雷が落ちて一瞬電気もネットも全て落ちてミーティングから抜けました、びっくり。
この術師が抜けてしまったことを皮切りに、ここから段々と兆候はエスカレートしていって……?
│ズーム全面協力だからこその工夫
最近ではNetflixオリジナルの『呪詛』のようにPOV(一人称視点)作品のホラーが製作されたりと、こうした撮影方法の人気は衰えないようです。
本作ではズームでの撮影ということもあってフェイスフィルターを使って加工をしたり、背景を変えたりとオリジナルな要素も追加されています。撮影中のはずなのにくしゃみをするのがリアルすぎて、本当に今自分がみんなとズームで話しているような演出もとても良かったです。
前段であらすじをお伝えしたように、交霊術を始める彼女たちですが、ふざけて実在しない人の名前を使って術を始めてしまったためどんな霊が来たのかわからない状態になってしまうのでした。
突如座っている椅子を引っ張られて後ろに消えていく友達や、グラスが割れる等変なことが続出してくシーンで「いやいや、ふざけないでよ〜」というテンションから「姿の見えない何かが絶対にいる!」という確信に変わっていきます。このじわじわ来る恐怖は格別です。
この映画では作品が終わった最後に、撮影のリハーサルとして行った事前ミーティングの様子を収録しています。キャストみんなで交霊術師を呼んで映画のストーリーさながらに交霊を行うのですが、そこでも画面がフリーズしたり…という不思議なことが起きているのです。
このリハーサルをみた後にストーリーを振り返ると、この映像は本当に起こったことなのでは…? と錯覚してしまうような作りになっています。新しいラストにまたビビってしまうこと間違いなしです。
在宅勤務が多いあなたに!ぜひ観ていただきたい作品ですのでチェックしてみてください!
製作年:2020年
監督:ロブ・サベッジ
出演:ヘイリー・ビショップ、ジェマ・ムーア、エマ・ルイーズ・ウェッブ、キャロライン・ウォード ほか
【Editor】septmersfilms
三度の飯よりホラー好き。ホラーがないと夏が始まらないと思っている。たまにおしゃれ映画・アニメーションも嗜むが、基本的にゾンビ映画をみることで心を癒している。Twitterでは映画以外にも本業のマーケティング関連記事もつぶやきます! ぜひチェックしてください!
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