子どもだけを狙って忍び寄る魔女の影、最新青春ホラームービーはこれ! 映画『ウィッチサマー』 Tweet (C) Cailleach Productions, LLC │ウィッチサマー 能力1 彼女は体を乗っ取り操ることができる能力2 彼女は記憶を消すことができる能力3 彼女は子どもを食い殺す <あらすじ>17歳のベンは、父リアムの住む町に来た。両親の離婚後、父と夏を過ごすためだ。リアムの家の隣には、4人家族が暮らしている。ある日、ベンが帰宅すると、隣の家からおびえた少年ディロンが逃げてきていた。ディロンは、ママの様子が最近おかしく、自分のママではないと言う。その日からディロンは、夜遅くまで部屋の窓から隣の家を監視することにした。しかし、それから数日後、ディロンは姿を消してしまう。心配したベンは、隣の家の父親にディロンのことを尋ねると、「私に息子はいない」と答える。不振に思ったベンは隣の家に侵入するが、それは想像を絶する悪夢の始まりだった...。 │海と山に囲まれた最高の夏シチュエーション 7月になってついに夏! というような季節になってきましたね。暑い気温に合う映画といえば海や森などの自然が豊かなもの、そしてやっぱりホラーですよね! ということで今回はその名も『ウィッチサマー』という作品をご紹介いたします。元々私は悪魔降臨系のホラーが苦手で、降霊術や悪魔との交信のシーンはどうも冷めてしまっていたのですが『ジェーン・ドウの解剖』を観てからというもの、魔女系はイケる! ということに気づいてこのジャンルを開拓しておりました。そこで見つけたのが、2020年の映画館などが閉鎖されていたコロナ真っ只中に公開されたにも関わらず口コミで人気を広げたこの『ウィッチサマー』です。主人公は高校生のベン、バスに乗って父親の住む街へ向かっています。離婚した両親は離れて暮らしているため、夏の間だけ父親のところにお世話になろうという計画です。この街でベンは父親のお手伝いのためボートなどが停泊する波止場の管理人のバイトを始めます。この波止場でのシーンはとても夏! という感じなのでこれからの季節にぴったりです。このバイト先でベンはマロリーという同い年くらいの女の子と親しくなっていい感じに…。パーティーに行って意地悪なイケイケ集団に会ったり、マロリーと酔っ払いながらも仲良くなったり、青春ハイスクールものという感じでキラキラ素敵なまさにサマー映画…となればいいのですがそうもいかず。お隣のお家に住む一家の様子がどうもおかしいです。そのお家は父母と子どもが2人の4人家族で、子どもはまだ5歳くらいの男の子と生まれたばかりのちびっ子たち。始まりは母親とお兄ちゃんが森にハイキングをした帰りに鹿にぶつかったことでした。母親はせっかくだから鹿肉を自分で捌いて食べようと考えて、鹿を持って帰り家の前で解体ショーを始めます。すると鹿の中が腐っていたのかうまくいかず、そのままゴミ箱に捨ててしまうのですが、その鹿の中からモゾモゾと何かが出てきてしまうのでした。鹿を持ってきた挙句にそのまま捨てるんかい! と突っ込みたくなるのですが、アメリカのファンキーママはやってしまうのでしょうか。この後から、生まれたばかりの子どもがいなくなり…母親の様子がおかしくなり…お兄ちゃんもいなくなりと異様なことが次々と起こります。異変に気づいたベンは、お隣さんの父親に「息子さんどこ行きました?」と聞いてみると「うちに息子はいないけど? 冗談はやめてくれないか」と返されてしまいます。確かにいたはずなのに家族から息子の記憶が消されているのでした。何ものかに母親が取り憑かれている? お隣の魔女とどう対峙していくのか? ベンの行動力に驚きです! │様々なホラー映画のエッセンスが凝縮 この作品の監督であるピアース兄弟のインタビューをみると、小さい頃からかなりのホラー好きで、この作品を作る際にも様々なホラー映画からインスピレーションを受けたのだとか。魔女ものというとアニャ・テイラー=ジョイ主演の『ウィッチ』のような、都会から離れた田舎町で起こる閉鎖的なカルトムービー感であったり、アン・ハサウェイ主演の『魔女がいっぱい』のようなちょっとファンタジーが強いものが多い中、今作は「現代の生活に魔女がいたら?」というリアルな視点が貫かれています。いろいろなホラー映画を観ているからこそ、この設定を思いついたのかもしれないですね!魔女映画必須の儀式的なシーンは最小限に、魔女が使える能力のルールの中で事件が起こっているので突飛さが少なく、魔女ものの中でも抵抗感が少ないのかもしれません。怖がらせ方にもバリエーションがあり、ジャンプスケアのような演出もありつつ、ジャパニーズホラーにありがちな背後に映り込みシーンもあったりして「後ろにいるやーん!!」というハラハラもあってワクワクします。こうした工夫以外にも、魔女に何かをされてからのお隣の奥さんが着ているワンピースが白からどんどん真っ赤に染まっていくのが魔女に染まっている演出になっているとか、細かな部分にも注目してみると面白いですよね。特に魔女の能力を覚えていると最後シーンで「え!そういうこと!?」となって2週目を観ること間違いなしです。私はまんまと3回観ました。あとはなんといっても世界共通の武器は塩であるということ。日本でもお清めの塩はありますが、この作品でも部屋や家の周りに塩を撒いて追い払おうとしているので今後海外へ旅行するときは塩をひとつまみ持っていくと安心かもしれません。よく分からんものには塩! というのはどこに行ってもある概念なのですね。そんな教訓も得られる作品となっておりますのでぜひご覧ください! ウィッチサマー 製作年:2020年監督:ブレット・ピアース、ドルー・T・ピアース出演:ジョン・ポール・ハワード、パイパー・クールダ、ツァラー・マーラー、ケヴィン・ビグリー ほか 商品検索 商品検索 作品詳細 【Editor】septmersfilms 三度の飯よりホラー好き。ホラーがないと夏が始まらないと思っている。たまにおしゃれ映画・アニメーションも嗜むが、基本的にゾンビ映画をみることで心を癒している。Twitterでは映画以外にも本業のマーケティング関連記事もつぶやきます! ぜひチェックしてください! Twitter(@septmersfilms)