見えているのは現実か幻想か…40年間漂流する船の謎とは!? 映画『ゴーストシップ』

(C)2002 Warner Bros. U.S., Canada, Bahams & Bermuda. (C)2002 Village Roadshow Films (BVI) Limited. - All Other Territories.

 

│ゴーストシップ

恐怖といっしょに、閉じ込めてあげる。

<あらすじ>
1962年春、イタリアが誇る豪華客船アントニア・グレーザー号は、アメリカに向けて大西洋を航行中に突如消息を絶った。それからおよそ40年、ベーリング海を漂う謎の船が発見される。

│豪華客船で起こった悲劇!その真相は?

今回は最近ご無沙汰になってしまっていたホラージャンルの映画をご紹介いたします! 2002年に制作された今作『ゴーストシップ』は、20年前とそんなに昔に作られた作品ではないのにどこか80〜90年代っぽさのある印象を受けます。登場人物の雰囲気でしょうか、どこか懐かしい気持ちになれる良い作品です。

「子どもの頃にオープニングシーンを観てトラウマになった」という感想がちらほらあり、ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんがこの映画、最初からかなり飛ばしています。
豪華客船の上で優雅にパーティーをする人たち、広いホールではジャズ隊が演奏をして歌を歌い、みんなが食事をしたりダンスをしたりして過ごしています。
ここから急展開、『ファイナルディスティネーション』シリーズ顔負けのワイヤーでお腹スパッとシーンが流れます。なぜ急にワイヤーが取れて乗客が真っ二つになってしまったのか?謎の船の正体とは? 刺激的なオープニングから『ゴーストシップ』の謎が始まります。

この物語の主人公はアークティック・ウォーリアーと呼ばれる、海から船を引き上げる仕事をしているメンバーたちです。いつものように仕事を終えてバーでお酒を飲んでいると、ちょうど漂流船を見つけたから引き上げてほしいという話が。割の良い仕事のためメンバーは快諾、依頼者と一緒に回収に向かうこととなります。 タイトルからも皆さんお察しの通り、この漂流船の回収に向かったところで色々事件が起こるわけなのですがこの話の流れでメインキャラクターの1人が「来月結婚式なんだ」って話をするんです。これ、ホラー映画で一番いっちゃいけない台詞ですよね。未来の話をすると大体よからぬことが起こるわけですよ…。

後日、漂流船に向けて探索を進めていると自分が乗っている周りを探知するレーダーに映ったり映らなかったりする物体が現れ、いつの間にか目の前に大型客船が登場!まさしくゴーストシップというような異様な見た目の船にアークティック・ウォーリアーのメンバーは乗り込んで行きます。

│惑わせるのは天使のような可愛いゴースト!

船の中ではスタンリー・キューブリック監督の『シャイニング』を思わせる幻想とリアルの交わりが起こり、探索を進めるメンバーを惑わせます。「今そこに女の子が…いや、なんでもない」「なんでこんなところにこんなに死体があるのよ!」「幽霊だったら浮気じゃないよな」などなど、幻想に迷い込む台詞はこれだけ聞いても面白いですよね。この幻想世界のパーティーのシーンなど、豪華でおしゃれな衣装やセットがとても素敵なところも見所となっています。

終盤では残り15分のところでゴーストシップの謎が明らかに。ここから最後まで、かなり勢いがあり目が離せない展開となっていました。船を探索している途中で遭遇していた謎や、幻想の正体が一気に明かされるので探索部分の伏線を覚えておくとより最後が楽しめますよ!

私の一番テンションが上がったポイントは、ストーリーではなく1人のゴーストなのですがオープニングの船上パーティーのシーンにも登場していた少女です。この子どこかで見たことあるな…と思っていたら以前ご紹介した『ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール』の主演の女の子であるエミリー・ブラウニングでした!当時14歳でこのケイティ役を演じていたそうですが、薄いブルーのワンピースでじっと見つめる姿はとってもキュートです。(これも『シャイニング』の双子の女の子のオマージュなのかな? と考えつつ…)

謎解きあり! ゴーストあり! と盛りだくさんなストーリーになっており、普通のホラー映画のようなハラハラドキドキ…というよりは冒険要素が強く自分からホラーに向かっていくような特徴があります。「怖いもの見たさに絶対何かいるけど扉開けちゃう!」というような人にオススメかもしれません。笑 ぜひご覧ください!


ゴーストシップ

製作年:2002年
監督:スティーブ・ベック
出演者:ガブリエル・バーン、ジュリアナ・マルグリーズ、ロン・エルダート ほか

septmersfilms

【Editor】septmersfilms

三度の飯よりホラー好き。ホラーがないと夏が始まらないと思っている。たまにおしゃれ映画・アニメーションも嗜むが、基本的にゾンビ映画をみることで心を癒している。Twitterでは映画以外にも本業のマーケティング関連記事もつぶやきます! ぜひチェックしてください!

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