パッションでエモーションでファッションな映画『バーレスク』

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│バーレスク

―この声で、夢への扉を開けてみせる。―

<あらすじ>
バーレスク・ラウンジ、それはセクシーなダンサーたちがゴージャスなショーを繰り広げる大人のためのエンタテインメントクラブ。片田舎を離れ、アリは歌手になる夢を追いかけて、ロサンゼルスを目指す。テスが経営するクラブで、自分が思い描いていた憧れの世界に出会ったアリは、アルバイトを始める。やがてアリの抜群の歌唱力と突出したダンスの才能が話題となり、クラブは大盛況を極めていくのだが…。

│好きこそ物の上手なれ、アリの「好き」が人を動かす瞬間

アイオワ出身の田舎娘アリが「ここに私の未来はない」と、ロサンゼルスへ向かう決意をするシーンから始まるこの映画。
始まって数分のオープニングソングから、アリを演じるクリスティーナ・アギレラがかましてくれます。
夢である豪華な衣装と大人数のステージとは対照的に、カジュアルな服と自分きり。そんな状況でも見劣りしないのは、その力強い歌声の存在感です。
ミュージシャンである彼女でしか出せない魅力が、このシーンだけでも溢れ出ています。

その後、アリはロスに行くもののあてもなくサンセット大通りをぶらぶらしていると、「Burlesque」と描かれた看板とその下でニーハイをなおすセクシーな衣装のお姉さんを発見。

その姿に興味を惹かれたアリは恐る恐る入店。入った先は怪しげな音楽が流れる薄暗いバー…?
ショーを見るか悩んでいるアリに店員さんがかけた台詞が、この後のアリの人生を大きく変えることになります。「窓はないけどサンセット大通り最高の眺め」がここにあったのです。

ショーを見たアリは自分の居場所をみつけ、ここで働きたいと願い始めます。どこから来たのかも分からない、ちゃんと踊れるのかも分からない人を易々と舞台にあげるわけもなく何度も断られるのですが、ここからがアリの凄いところでした。
「好き」だから。他の誰にも負けないから。この気持ちが自信となって周りに少しずつ伝わり始め、ついに舞台で輝き始めるアリの姿はとても眩しいです。
これは持論なのですが、「好き」という気持ちがあれば知らない間に人よりも努力を重ねられたり、知識が広がったり、つながりが生まれたりと良いことを引き付ける力が出ると思っています。アリも歌とダンスが好きだからバーレスクの勉強をして、誰よりも曲を聴いて、歩きながらもダンスの練習をして、仲間が増えていったんだと思います。

│往年のスターが歌うあの曲をセクシーに、オリジナル楽曲も煌びやかに魅せる

作中には数え切れないほどの楽曲が使われており、それがどれも魅力的な衣装とダンスとともに描かれています。
Burlesqueに入って一番最初に流れる『welcome to burlesque』はオリジナル楽曲です。マリンモチーフで一見セクシーさとは遠いようなイメージなのに、キラキラのアイシャドウや短いスカートからいやらしさのない健康的な色気を感じさせます。

『diamonds are a girl’s best friend』はマリリン・モンローが主演のミュージカル映画『紳士は金髪がお好き』で披露された楽曲。
ダイヤモンドに見せたキラキラのチェーンがスポットライトに映えてとても美しいステージとなっています。
こちらの曲では全員、黒の下着のみでダンスをしておりダイヤモンドモチーフがとてもマッチしています。
下着のみもなかなかの露出度ですが、一番は黒いレースだけをまとったクリスティン・ベルが印象的な『Dr. Long John』の衣装です。
繊細なこのレースを選ぶのに、とても苦労したという話を映画の舞台裏映像で衣装担当さんが語っていました。その他、シェール演じるテスの足元を映すシーンのために何度もやり直しをするプロ根性などが見られる舞台裏映像はDVDのおまけとして付いていますので、ぜひレンタルでご覧ください!

そして私が最も印象に残っているステージは力強い女性像を体現している『express』です。
メイクシーンから始まり、ドレッサーの鏡から他のキャストが出てくる演出や椅子を使った振り付けなど女性らしいしなやかさの中に、芯の強さがある大好きなシーンです。今回の記事の題名にもした「パッションでエモーションでファッション」な歌詞にも注目です。

始めはバックダンサーのようなポジションからスタートしたアリが、映画最後の『Show me how you Burlesque』では圧巻のセンターに。ダンスの代役なしに全員が本気で踊る姿は、心を鷲掴みにされること間違いなし! 最後の最後までお見逃しなく!


バーレスク

製作年:2010年
監督:スティーヴン・アンティン
出演:シェール、クリスティーナ・アギレラ、エリック・デイン、カム・ジガンデイ ほか

septmersfilms

【Editor】septmersfilms

三度の飯よりホラー好き。ホラーがないと夏が始まらないと思っている。たまにおしゃれ映画・アニメーションも嗜むが、基本的にゾンビ映画をみることで心を癒している。Twitterでは映画以外にも本業のマーケティング関連記事もつぶやきます! ぜひチェックしてください!

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