進んでも進んでも箱箱箱…「キューブ」から脱出はできるのか?

│CUBE

世界を犯す、騒がしい絶望。

<あらすじ>
謎の立方体空間から脱出を図るという異色のシチュエーションサスペンス。
閉じこめられた人間の頭脳と精神と肉体を極限まで追い込みます。果たして出口を見つけることが出来るのか。そして出口の先にあるものは。

│突如始まる命懸けのゲーム、その狙いとは?

目が覚めたら、そこは箱の中。"キューブ"と呼ばれるその箱の中で一人、また一人と合流をして男女6人ひとかたまりになった彼らは、何故こんな場所にいるのか?どうやって連れてこられたのか?冷蔵庫のサワークリームを取りに行ったら…ベッドに入ったら…”キューブ”に連れてこられる前の状況は様々で、誰も何も分からないまま物語は進んでいきます。

警官、医者だけでなく脱獄犯や数学に強い女子学生など、個性的なメンバーが集まって脱出のために知恵を絞ります。
こうしたいろんな考えの人が一緒にいると、ケガをした時も診てもらったり脱出のための考察が冴えていたりなど自分だけでは起こり得ない良いことがある!…のですが、その反面やっぱり自分以外の人間がいることで衝突が増えるわけです。一緒に行動している人が死んでしまったりしたら、冷静さなんて保てませんよね。
26メートル四方の立方体という閉鎖的な空間で、数々のトラップをくぐり抜けるうちに徐々に狂い始める人々の挙動がリアルでとても恐ろしいです。衝撃的なシーンからスタートし、”キューブ”が怖いのか、はたまた人が怖いのか分からなくなっていく展開がファンの心を鷲掴みにしているとか。
カルト的人気を誇る本作が公開されている世界線と、されていない世界線ではサイコスリラー界の作品が大きく変わっていることでしょう。

│低予算映画ながら、飽きさせない場面展開から目が離せない!

主人公たちを中心に、次々と”キューブ”内を進んでいくシーンのみのワンシチュエーションが続き、一見中だるみしてしまいそうな設定ですが最後まで飽きさせません。
5,000万円以下で制作されたという低予算映画としても有名な本作ですが、一つのキューブのセットのみで撮影をしたそうです。しかしそれを知りながら観ていても、そうしたセット事情が全く分からないほど上手い場面展開がなされています。

”キューブ”の上下左右にあるハッチを開けてどんなトラップが仕組まれているのか分からないなか、ブーツを投げて先を確認して進むドキドキが、絶えず緊張感を生みます。
このブーツを投げて先を確認するという手法は、『キューブ』を題材にして2016年に発売された『Half dead』というゲームでもありました。即死部屋以外では、これでトラップを確認できるのでもし”キューブ”に閉じ込められたら必須知識です!

1997年に公開された本作は、なんと20年以上の時を超えて日本でのリメイクが決定しています。
菅田将暉さん主演で映画化し2021年10月公開予定ということなので、公開前の予習としてぜひご鑑賞ください!


CUBE

製作年:1997年
監督:ヴィンチェンゾ・ナタリ
出演:モーリス・ディーン・ウィン、ニコール・デボアー、デビッド・ヒューレット、ニッキー・グァダーニ ほか

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【Editor】septmersfilms

三度の飯よりホラー好き。ホラーがないと夏が始まらないと思っている。たまにおしゃれ映画・アニメーションも嗜むが、基本的にゾンビ映画をみることで心を癒している。Twitterでは映画以外にも本業のマーケティング関連記事もつぶやきます! ぜひチェックしてください!

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