一粒の薬が生み出したサスペンス! 騙し騙されラストまで目が離せない…映画『サイド・エフェクト』

(C) 2012 Happy Pill Productions.

 

│サイド・エフェクト

一粒の薬が、あなたの人生を変える。

<あらすじ>
うつ病を患っていたエミリーは、精神科医のバンクスが処方した新薬の副作用で発症した夢遊病で夫を殺してしまう。医師として社会的信頼を失ったバンクスは新薬についてやエミリーの周辺を独自に調査を開始。やがて、隠された衝撃的な真実にたどりつく。

│副作用が生んでしまった悪夢

ここのところずっとホラー映画の記事が続いていたので、今回は久しぶりにサスペンス作品をご紹介いたします!

日本語で直訳すると「副作用」という意味の『サイド・エフェクト』が題名である本作はその名の通り、薬の副作用が生んだサスペンスストーリーとなっています。

主人公のエミリーには最愛の夫がいました。ある日突然、その夫がインサイダー取引の容疑で逮捕されそのまま服役。1人になってしまったエミリーはそのショックからうつ病を患ってしまい、精神科に通って薬をもらう日々を過ごしていました。時が経ち、もう少しで夫が刑を終えて帰ってくる…そんな時でしたが、エミリーは自身が運転する車で故意に駐車場の壁に突っ込んで自殺をしようとする事件を起こしてしまいます。別の精神科の先生からも自傷行為と診断され、入院することを勧められますが頑なに拒否するエミリー。きちんとクリニックに通うことを約束して入院はせずに、通院して様子を見ることに。夫も帰ってきて一緒にパーティーに参加するなど活動的になり好転するかと思いきや、その後も何種類か薬を試してみますがなかなか症状は改善されず、駅では電車が来るホームの近くをうろうろしたりとても危険な状態でした。

現在のエミリーを担当する精神科医のバンクスは、以前のうつ病初期を診ていた医者にコンタクトをとって当時はどんな状態だったのかなど情報交換をすることにしました。すると、その時の医者が「エブリクサという薬が効いていたようだよ」とアドバイスをくれました。エミリー本人も望んでいたので、バンクスも同じくエブリクサを処方してみると、エミリーの症状が改善!いい方向に向き出したと思いきや、このエブリクサという薬の副作用で夢遊病のような行動をとるようになってしまうのです。

効果はあるけど副作用が気になる…エミリーはこのまま飲んでいたいと希望するのでそのまま様子を見ていると、なんと夢遊病の症状のまま料理をしていたエミリーが夫を刺殺。眠っているエミリーはそのことに気づかず、また布団に入って何事もなかったかのように夜を明かします。起きてみたら夫が死んでいる!訳もわからず警察に通報し、事態は殺人罪を誰に課すべきなのか?という議論が始まります。薬を飲んで意識が朦朧の中、殺人をおこなったエミリーなのか?薬の副作用を知りながら処方した精神科医バンクスなのか?誰がこの事件の犯人なのか、物語の後半ではエミリーとバンクスのやり取りに注目です。

│主役級の役者勢ぞろい!豪華な心理戦

サスペンスというからには、あらすじの通り単純に薬の副作用だけの話ではなく様々な裏側の動きが絡み合うことで複雑になっていくという展開が後半に待ち構えているので、これから観る方はぜひネタバレ厳禁で鑑賞ください!

この素晴らしい作品に登場する役者さんたちはやっぱり豪華!主役たちをご紹介いたします。

まずは主人公エミリーを演じるルーニー・マーラさん。『ドラゴン・タトゥーの女』や『キャロル』など数々の主演作がある日本でも人気の俳優さんです。今作でもどこか影のある魅力的な女性を演じていて、パーティーシーンでは華やかに、後半ではボサボサに髪を振り乱す姿を見せるという振り幅の広い演技をみせています。

そんなエミリーと一緒に殺人の罪に問われる精神科医バンクスを演じるのはジュード・ロウさん。この人といえば私は『シャーロック・ホームズ』シリーズのワトソンくんか、はたまた『ファンタスティック・ビースト』シリーズのダンブルドアかという、かなり濃いキャラクターのイメージが出てきてしまうのですが、今作では誠実な精神科医を演じきっていました。フランス語もさらりと話してしまう姿には新たな魅力を感じてしまうこと間違いなしです!

他にも過去にエミリーを診ていた医者にキャサリン・ゼタ・ジョーンズさんも登場。この人も『シカゴ』のヴェルマ役が印象的でこれまた濃いメンバーに、さらに殺されてしまう夫役には『G.Iジョー』シリーズに出演するチャニング・テイタムさんも。それぞれ主役級の役者さんたちがこんなに集まるとどこをみていいやらという感じです。

ストーリーも去ることながら、映像としても個人的にとても好きなトーンでそこもお気に入りポイントです。彩度が高すぎず、全体的に薄暗いグレーがかったような画面作りが美しくちょっとしたシーンも絵になっていてこういう作品は観ていて飽きません。

豪華すぎる出演陣と、予想できない展開であっという間の100分かと思いますのでぜひご覧ください!


サイド・エフェクト

製作年:2013年
監督:スティーヴン・ソダーバーグ
出演:ジュード・ロウ、ルーニー・マーラ、キャサリン・ゼタ・ジョーンズ、チャニング・テイタム ほか

septmersfilms

【Editor】septmersfilms

三度の飯よりホラー好き。ホラーがないと夏が始まらないと思っている。たまにおしゃれ映画・アニメーションも嗜むが、基本的にゾンビ映画をみることで心を癒している。Twitterでは映画以外にも本業のマーケティング関連記事もつぶやきます! ぜひチェックしてください!

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