長崎県、大崎。高校２年生の剛と拓郎は学校帰り、いつものように廃虚と化したアパートへ向かった。幽霊写真を撮ってＴＶ局に売る、と張り切る剛の叔父、博に付き合っているのだ。刺激とは無縁のこの町では、幽霊話の１つ位ないとつまらないと２人は感じていた。そんな他愛ない毎日を送っていた２人にとって、忘れられない夏がやって来た。それは学校に、東京から島田英世という謎めいた美少女が転校して来たから…。 長崎県の大崎島を舞台に、２人の少年と１人の少女が織り成すひと夏の物語。助監督としてキャリアを積んだ芳田秀明の初監督、脚本作品。長崎出身の監督ならではの風土感、そして島の人々を見つめるあたたかい眼差しが感じられる秀作。