人生案内のクチコミ・レビュー

クチコミ・レビューFilmarks

3.6

観た人
22

観たい人
67

投稿者:ダメハム 2020年06月29日

1931年のニコライ・エック監督によるソ連初のトーキー映画。これは傑作! 盗みを働く浮浪児たちを共同工場で自主的に働かせて人間性を養い更生させていく。メリハリある映像演出は見事で少年たちがとても生き生きしてるのが伝わる。珍しく娯楽的傾向が強く、とても面白い。純粋に感動したよ。

『人生案内』は、1932年度のキネマ旬報ベストテンで2位だったんだね。すごく納得。てか、この頃は、まだ日本はソ連映画を輸入してたんだ。

投稿者:U 2019年12月06日

2019.12.6 DVD #210

ソ連最初のトーキーで作られた映画作品、1957年にニコライ・エック監督自らが改訂した復元版。

 十月革命の動乱によって生まれた孤児たち、中でもムスターファを筆頭とする11人の浮浪児集団は盗みや博打で悪さばかりしていたところ、国の主導の下、共同工場で仕事を与えられて更生していく——とりわけムスターファの乱れていた髪が七三にしっかりと分けられていくのが印象的——一方で、彼らの窃盗に巻き込まれて母を亡くした育ちのいいコーリカも浮浪児となるものの彼も共同工場へ行き、手に仕事を持つ。このような晴々しい工場の世界に対し、元締や娼婦たち悪党が集まる闇の世界がある。このような悪の根元を断つためムスターファたちはアジトへ潜入し、壊滅させるものの、ボスには逃げられる。大事業の鉄道敷設を終え、ムスターファが確認しているとき、ボスが鉄道のレールを外す。
 この対決の映像=音響処理が面白い。丘の上でシルエットとなったふたつの影が取っ組み合い、落としたナイフを探るクロースアップを挟み、空を写す画面に悲痛の声が響く。この時点でどちらが刺されたのかわからない仕組みとなっている。それゆえ開通式で列車を走らせるとき、これが無事に終わるのかどうかわからないというサスペンスが作られる。
 共同工場の成功を決定づける列車の目的地への到着がクライマックス。しかし、それは歓喜の瞬間などではない。





父が子を殴る場面(殴る動作があたかもスロー再生されているかのように鈍い)や画面のつなぎ(発言の先に人が不在であること、つまりいわゆるイマジナリー・ラインとのちに言われるものが成立していない)がおかしい箇所があったりと、こんにちから見れば奇妙な——それゆえに面白い——映画のように思える。

サイレントの名残のように字幕の画面がたくさん出てくることから察するに、オリジナル版のトーキーは一部分だけだったのではないか。

投稿者:ごじごじ 2019年05月03日

素晴らしい!心的距離がかなりあるソ連という国の遠い昔の話なのに、すぐに映像世界に没入できる明快なつくり。不幸な育ちでグレた若者を更生させるためにまずすることは彼らを信じること。

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