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エドガー・アラン・ポーの小説を3人の監督が短編3作品で描くオムニバス作品。
『黒馬の哭く館』
ロジェ・ヴァディム×ジェーン・フォンダ&ピーター・フォンダ
令嬢の傲慢な性格が黒馬と不思議な現象を招く。
『影を殺した男』
ルイ・マル×アラン・ドロン&ブリジット・バルドー
見た目も名前も同じ男に出会い陥る数奇な運命。
『悪魔の首飾り』
フェデリコ・フェリーニ×テレンス・スタンプ
かつて名声を手にした俳優はアルコールに溺れ虚実皮膜な思いに取り憑かれる。
豪華な面々で綴られる奇怪な物語。
オムニバス作品。
なんかよくわからんけど面白いみたいな映画でした。
2作目の感じは割とよくある気がするけど結構好きだった。
BBの往復ビンタ華麗すぎてちょっと笑っちゃう。
話と話の間にタモさん出てきて欲しかったな。
6年前アナザースカイの放送で名前を覚えてて突然フラッシュバックした悪魔の首飾りの映像
すげえ好きだった
監督・出演スターが贅沢なオムニバス映画
エドガー・アラン・ポー原作とした3話のオムニバス・ホラー映画です。
それでは最初に
第3話「悪魔の首飾り」から感想を述べます。
監督 フェデリコ・フェリーニ
主演 テレンス・スタンプ
原作の題名の意味は「悪魔に首を賭けるな」
現代のローマを舞台に、テレンス・スタンプの役柄は、イギリス人で、
酒と麻薬に溺れて落ち目のシェークスピア俳優。
イタリアで聖書を題材とした西部劇に出演するためと、報酬のピッカピカの金色のフェラーリを得るためにローマにやってくる。
ここで注目はテレンス・スタンプ。
28歳の若さのテレンス・スタンプを見れただけでも、この映画を観た価値がありました。
1965年の「コレクター」が彼の出演した作品で一番有名ですが、
この映画のテレンスは、青白いメイクに金髪、麻薬中毒にアルコール依存症、落ち目・・・と、アラン・ポーと全く同じなのです。
幻覚に苛まれ、「自分に見える悪魔は、白い鞠をツく純白のドレスの
少女」と公言します。
まさにテレンス・スタンプはこの役のために生まれたような、ナリキリ方です。
フェリーニ監督らしく夢か現か定かでない映像美。
ラストのオドロオドロしいシーンは、ユーモアさえ漂います。
まさに怪奇譚です。
1話はロジェ・ヴァディム監督。
主演はジェーン・フォンダ。ピーター・フォンダが彼女を振る貴族の
役に扮しています。
恋の鞘当てから好きな男の厩舎に放火して、好きな男が焼け死んでしまう。そして現れた黒馬の話です。
2話はルイ・マル監督。
主演はアラン・ドロンとブリジット・バルドー。
悪魔のような青年が自分の幻覚の分身(ドッペルゲンガー)に
破滅させられる話です。
1967年作品。
斬新なアート作品のような映像が、3話とも楽しめます。
フェラーリ フェリーニ
「世にも怪奇な物語」(1967年、フランス/イタリア、カラー、計122分)。
3編構成のオムニバス映画です。
三作とも、エドガー・アラン・ポーの作品を原作にしたそうですが、僕が読んだのは、2編目(「ウィリアム・ウイルソン」)だけです。
1・3編目は、手元にある東京創元社の文庫版・小説全集にも、見当たりません。
ポーの詩の演繹なのかもしれません。
【1】「黒馬の哭く館」
伯爵家の令嬢フレデリックは、奔放でわがままな女性だった。彼女は、馬で駆けることが好きだ。森の中で、男爵家のウィルヘルムと会い、彼に惚れてしまう。
ウィルヘルムは、彼女の振る舞いを聞いていたので、拒絶する。フレデリックは自尊心を傷つけられ、ウィルヘルムの厩舎に放火する。彼は愛馬と共に焼死する。
この二人を、ジェーンとピーターのフォンダ姉弟が演じる。監督は、ジェーンと当時つきあっていた、ロジェ・ヴァデム。
【2】「影を殺した男」
多重身体(ドッペルゲンガー)を描いた映画。アラン・ドロンがその二役を演じる。CGのない時代、フィルム合成と影武者で撮った映像が見事。
二人の「ウィルソン」が争う女性を、、ブリジット・バルドーが演じている。
監督は、ルイ・マル。ドロンとマル監督の唯一の作品ではなかろうか。
【3】「悪魔の首飾り」
かつての名優ダミット(テレンス・スタンプ)は、アル中になり、完全な落ち目になっていた。
久しぶりに、映画の話が、イタリアから来る。報酬は、新車のフェラーリだ。
しかし、彼は今は何も自分の中に、表現するものがない。ただ酒を飲み続けるだけだ。不安でしかたがない。
彼は、ローマの道路を、フェラーリで疾走する。彼の前に、ボールを抱えた少女が出てくる。
監督は、フェデリコ・フェリーニ。
【3】が、圧倒的に、良いと思います。
史上最高のオムニバス
こうゆう作品は一生涯に1本です!
フェリーニの映像はすごすぎ!
やっぱりフェリーニかな。
オムニバス映画には必ず残念な作品が何本かあるのだが、これは3本とも素晴らしい。
1,2は時代背景から完璧にポーの世界。3は現代が舞台なのになおもポーである。ポーの時代にフェラーリはない。しかしいちばんポーの世界観がよく表現されているのがこの3作目だ。フェリーニはすごいと認めるが長編ものはちょっと・・・・という人に是非観てほしい。
たった30分にも満たない作品のなかにフェリーニの天才がいっぱい詰まっている。
美しく残酷な物語
ちょっとしたお宝を発見した気分。3部作なんだけど私的には1と2にはまった。驚いたのがジェーンフォンダの美しさとピーターフォンダの美しい不思議くん。衣装も斬新で素っ裸がいかにつまらないかを思わせられた。とても雰囲気のある作品。忘れられない。
新鮮な映像美
豪華絢爛のひとことに尽きる伝説のホラー映画。ポーの小説をもとに3話オムニバス構成で撮られた作品だが、なんと監督・脚本がロジェ・バディムにルイ・マルにフェデリコ・フェリーニだ!これだけでも相当すごいが、キャストがまたすごい。ドロンは出るわブリジット・バルドーは出るわ、ジェーン&ピーターのフォンダ姉弟も最も美しい時期の出演で素晴らしい存在感がある。放埒な貴族の衣装もほんとに見物。どこからどこまで豪華で大満足の一本です。下品なグロシーンもないことだし、ホラーに興味のない方でも是非いちどご覧あれ。