東ベルリンから来た女のクチコミ・レビュー

クチコミ・レビューFilmarks

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投稿者:TAKA 2021年05月06日

1980年、ベルリンの壁崩壊の9年前ってまだまだ最近。
監視されてるってすっごいしんどいな。自由の西側へ行きたいよ誰しも。

投稿者:阪本嘉一好子 2021年04月25日

東ベルリンと西ベルリンの狭間に生きてきた人たちの映画やドキュメンタリーをいくつかみているので、これも選択肢に入れた。しかしこの映画は東ベルリンから東ドイツの田舎のバルト海が見えるところで生きている(いく)バルバラという女医の話だった。

先ず、千九百八十年東ドイツでと字幕が出る。千九百八十九年に東西一緒になったから、その前の映画で、かなりの人々が西に移りたい様子がよくわかる。以前、東に残った人と西に移った人のドキュメンタリーを観たことがある。
この映画はバルバラ(ニーナロス)が東ベルリンのシャリテー – ベルリン医科大学の大病院から田舎のバルト海の近くの病院に左遷されてくるところから始まる。この映画で好きなところを3つぐらいあげてみたい。
1)バルバルはステラという患者をステラと呼ぶが、アンドレは『彼女は』と言う。それをバルバルはステラと言うようにと。もっと患者に個人的に接するように、名前で呼ぶようにと。これは重要で、『彼女』が何人もいるけど、ステラはこの患者一人だと言う指摘だと思う。
2)アンドレ(ロナルト・ツェアフェルト)はオランダのハーグに行ってみたいと言った。レンブラントの作品The Anatomy Lesson of Dr. Nicolaes Tulpについて話しているが、この死人はAris Kindt で泥棒して死刑になった人で、この左手を解剖していて、それが誇張されて描かれていると。これは、アンドレが自分の考えていることや好きなことをバルバルと共有したいと言う気持ちが現れている。それに、アンドレの医者としてのミッションがここで現れていると思った。間違って解釈しているかもしれないが、医者は患者のAris Kindtの立場で、これを観察している研修医の立場ではないと。私は魅力的な人だと思った。彼女はこの絵画の彼の解釈にあまり興味を示さなかった。

3)この映画の中でバルバラは医者として成長してきていると思う。なぜかと言うと、アンドレが末期癌の女性、秘密警察の妻を自宅訪問して看護しているのを知って、彼が自分の人生をこの仕事に捧げているのを見て驚いるようだ。これを見てから自分の道も決めかねているようだった。それに、西にいるボーイフレンドの『西に来たらはたらかなくいいよ』という考えが噛み合わなかったように見えた。それだから、アンドレにより好感をもってきたように見えた。アンドレはただ彼女を優しい眼差しで見つめているだけで、自分がどういう人間かをレンブラントや書物などによって、現そうとしたが、結局は、彼が医者として訪問医をしている姿が、バルバラに印象的だったようだ。アンドレは紳士で彼女を食事に招待した時、初めてバルバラに気持ちを告白した。それも、『あなたがここにいて、しあわせ』と。ただこれだけが、彼の精一杯の告白で深い愛の気持ちだと思った。

最後のシーンでバルバラはボーイフレンドに手紙を書いてステラを自分の代わりにボートに乗せた。この行為がアンドレの医者のミッションと同じで、ここで二人は結びついた。

バルバラがマリオを見守っているアンドレのもとに戻ってきた時、アンドレの目は嬉し泣きのようで目に涙がにじみ出ていた。アンドレの心の悲しみがとれた。

P.S.アンドレが摂氏と華氏を間違えたと言った。それはニュージーランド製品だからと。ちょっと不思議に思って調べてみたらニュージーランドは1969年に華氏から摂氏に変えたと。

二人とも左遷された身だが、アンドレはすでに生きる道を見出しているし、それが患者への献身につながっている。しかし新参のバルバラにはまだ自分の先が見えないし介入したくもない。この状態が良く描けていると思った。

投稿者:ミルコ 2021年04月20日

東の弾圧が残る中、多くを語らず日常の接触の中で近づいていく心を表現。
病院や田舎の風景、時代の車などがが雰囲気を作っている。

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クチコミ・レビューTSUTAYA DISCAS

監視社会の中で息を潜め生きるひとりの女性医師

投稿者:hinakksk 2019年07月04日

 ベルリンの壁崩壊の9年前、1980年夏、東ドイツの海沿いの田舎町、病院に勤務する女性医師バルバラは、西側への移住を申請した廉でベルリンから左遷され、秘密警察の監視下に置かれている。医師としての務めはしっかりと果たしながら、無表情で誰とも交流せず、ひっそりと暮らしている。やがて、彼女には西側に恋人がいて、彼の助けで密かに脱出しようと計画していることが分かってくる。

 監視の目をくぐって恋人と会う束の間の時間、あるいは入院した不幸な少女や青年に寄り添う時、抑圧された彼女の、本来の人間らしい優しい感情がきらりと輝く。そして、仕事を通して、同僚の医師アンドレとも次第に打ち解けていく。いよいよ脱出する日時が迫った時、未来ある少女へのひとりの女性としての愛情と医師としての矜持が、彼女に利他的な決断をさせる。どういう結末になろうとも、彼女は決然として自分の選択を後悔したりはしないだろう。

 背景にほとんど音楽は使われず、コツコツという靴の音、重いドアがきしんだり、バタンと閉まる音、カチャカチャという食器の音や古い車のエンジン音や走行音。ザーザーという激しい風の音やしきりにさえずる鳥の声、夜の波の音。こういった生活音や自然の音からは、何の潤いも楽しみもない、逃げ場のない、息の詰まるような監視社会の冷ややかな無言の重圧が伝わってくる。彼女の弾くピアノの曲が、秘められた情熱を感じさせ、不穏で悲しい。

医者としての選択

投稿者:こうさま 2014年11月24日

評価72点(100点満点)
原題は主人公の名前である「バルバラ」舞台はベルリンの壁崩壊前の1980年代の旧東ドイツの田舎町。
そこに赴任してきた小児科の女医バルバラ、最初から周りと全く同調していない雰囲気なのだが、彼女は東ベルリンから来たようで西ドイツへの移住申請を却下されて田舎の病院にとばされ現在秘密警察の監視下にあるということがだんだんと判ってくる。
当時東ドイツは完全な社会主義国家で人々は秘密警察の存在に怯えて暮らしており、誰かに密告されるかもしれないのでなるべくいわくのある人間とは関わらないようにしていたということが背景にあるようだ。
彼女はあまり人とも話さずうちとけず孤立を深めてゆく。
バルバラにはヨルクという西側の恋人がおりⅠ-2度密会しながら彼の指示で西側への脱出機会を覗っている。
バルバラの同僚である医師アンドレはバルバラに接近、彼もやはりベルリンの大病院で医療ミスを犯し田舎にとばされたという経歴をもっていて秘密警察とも関わりがあるようだ。
秘密警察の抜き打ちの家宅捜索、恋人ヨルクから受け取った逃走資金の隠し場所、脱出の決行予定日、恋人との密会、この辺りはサスペンス要素でもって淡々と進むストーリー展開を面白くしている。
最初は頑なにアンドレを拒否していたバルバラの気持ちも彼の医師としての考え方や人間性を理解することによってだんだんとほぐれてゆく。
そしてバルバラが選択した道は愛なのかそれとも医者としての矜持だったのか。
日本も戦時下で特別警察の存在が人々の猜疑心を高めていた時代があったようだが、現世代ではこんな雰囲気はピンとこないだろう。

バルバラはこの後・・・

投稿者:ともこさん 2014年11月18日

えぇ~っというような決断と結末。

この後バルバラは無事に過ごせるのかが気になってしまいました。

見ごたえある作品でした。

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