悪魔の手毬唄のクチコミ・レビュー

クチコミ・レビューFilmarks

3.7

観た人
3190

観たい人
910

投稿者:仁 2020年10月21日

『犬神家の一族』に引けを取らない傑作だと感じた。石坂浩二の金田一の飄々とした魅力はもちろん、何より今作は磯川警部役の若山富三郎の存在が大きい。感情の機敏が全部伝わる表情、昭和の名優ってやっぱりすごい。

前作観た時も思ったけど、市川崑の撮り方とか編集がカッコよすぎて憧れる。勉強になりますホンマに。

しかしまぁ~相変わらず家系図は死ぬほど複雑だけど、こんな設定を思いつく横溝正史の頭ん中ってどうなってんの。

投稿者:kazu1961 2020年10月20日

▪️JP Title :「悪魔の手毬唄(1977)」
Original : ※※※
▪️First Release Year : 1977
▪️JP Release Date : 1977/04/02
▪️Production Country : 日本
Main Awards : ※※※
▪️Appreciation Record : 2020-674 再鑑賞
Running Time : 144分
▪️Director : 市川崑
▪️Writer : 久里子亭
▪️MusicD : 村井邦彦
▪️Cast : 石坂浩二、岸惠子、仁科明子、渡辺美佐子、永島暎子、草笛光子、山岡久乃、若山富三郎
▪️Review
作品全体の世界観やインパクト、そして音楽では『犬神家の一族』の方が素晴らしいのですが、ストーリー展開の深さ、哀しさ、心に訴えるものは本作の方が見応えがありますね。男性の欲のために関わった女性たちが全て不幸になっていく。。。ほんと哀しい物語です。
そして印象的なのはラストシーン、金田一耕助の質問に汽笛の音で聞こえない若山冨三郎。その答えを駅名が語っている。。。ユーモアが効いた有名なシーンです。
鬼首村で起きるなぞの連続殺人事件。それにいどむ金田一と磯川警部(若山富三郎)との友情、また旅館のおかみリカ(岸恵子)へ寄せる磯川の愛情など、人間の業や哀しみ、そして愛といったものが見事に描かれています。
本作、市川崑監督・石坂浩二主演による金田一耕助シリーズの第2作で、東宝映画が製作しました。キネマ旬報ベストテン第6位にランクインしています。

物語は。。。
文明社会から隔離され、古い因習がいまも力を持つ鬼首村(オニコベムラ)。村に伝わる手毬唄。その歌詞に見立てた殺人事件が発生します。事件解決を依頼された金田一耕助。やがて、事件の背後に村を二分する二大勢力、由良家と仁礼家の存在が浮かび上がってきます。金田一は真犯人を見つけ出すため、失われた手毬唄の秘密を追いますが。。。

▪️Overview
古い因習と二大勢力、仁礼家と由良家の対立する鬼首村に次々と怪奇な連続殺人事件が突発するという横溝正史の同名小説の映画化。脚本は久里子亭、監督は「犬神家の一族」の市川崑、撮影も同作の長谷川清がそれぞれ担当。(引用:映画. com)

投稿者:くれお 2020年10月18日

再鑑賞
市川崑監督×石坂浩二金田一シリーズ
の世界観は唯一無二で全作大好き

なかでも本作は特に好き

岸恵子さんの最後のシーンの静けさ、悲しさ、残酷さ、美しさ、が心に残る

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クチコミ・レビューTSUTAYA DISCAS

抒情的なラストシーン

投稿者:kazupon 2018年12月12日

おどろおどろしさが売りの金田一耕助シリーズ。
中でも市川崑監督で石坂浩二が金田一を演じる本作は、シリーズ中最高傑作と言われているそうです。
「悪魔の手毬歌」は観たことがあると思っていたのですが、それは稲垣吾郎が金田一耕助を演じたテレビ版でした。
今回wikipediaを調べていて知ったのですが、あの高倉健さんも1961年版で金田一耕助を演じていたのですね。(観てみたかった!)

金田一は岡山県警の磯川警部(若山富三郎)の紹介で、鬼首村の温泉宿「亀の湯」に滞在中でした。
亀の湯の女主人・青池リカ(岸恵子)の夫は23年前に殺害された上、囲炉裏に倒れ込んで顔が焼けただれ、元の顔も分からない状態だったようです。
犯人は、詐欺師の恩田幾三で行方不明のままでした。
金田一と合流した磯川警部の様子は、明らかにリカに気があるようで、今回の依頼者は磯川警部でした。
タイトルに“手毬唄”とあるように、舞台となる鬼首村に昔から伝わる手毬唄の歌詞になぞらえて連続殺人事件が起こります。
旧家のお婆さんが歌う“手毬唄”がヒントになるのですが、金田一が次の事件を未然に防ぐために2番の歌詞を訊ねます。
しかし、忘れたとお婆さんは言い、思い出すのは決まって事件後というもどかしさ。
そうして3人の娘が殺され、辿り着いた真相は・・・
金田一シリーズ特有の古い因習や血縁、因縁が渦巻くストーリーにあって、本作はさらに磯川警部の切ない思いが記憶に残ります。
駅のホームで列車に乗り込む金田一を見送る磯川警部。
「磯川さん、あなた、リカさんを愛してらしたんですね。」と金田一。
動き出した汽車の音で聞こえなかったように「え?」と聞き返す磯川警部。
金田一はそれ以上は言わず、無言で頭を下げます。
そこに駅の柱にある駅名の看板が大写しになるのです。
「総社」
鈍い私は見過ごしていたのですが、「総社」がそのまま磯川警部の答えだというレビューにハッとした次第です。

土俗的ミステリー

投稿者:さっちゃん 2017年02月19日

 本当は15日にアップしようと思っていたのですが、前日にカミさんからLINEで、イイモノが届きますよと連絡があり、家に帰ってしまいました。で、やっぱり遅れての投稿となった次第です。
 さて、本題に戻って、さすがに本作のような有名作品ですとTSUTAYAさんの店頭にも在庫があり支障なく借りることができました。
 特典映像を見ると原作が発表されてすぐに一度、映画化されているとのこと。調べてみると原作の発表が昭和32年から34年頃だそうで、その頃なら舞台となった昭和20年代後期の風俗とか車も残っていたと思うのですが、本作公開の昭和52年ともなるとボンネットバスやら蒸気機関車が走っている路線やらを探すだけでも大変だったと想像します。
 横溝正史作品の映画化としては『犬神家の一族』に続く金田一耕助シリーズと記憶しております。お話としては、この後で映画化された『獄門島』と同様の見立て殺人であり、『獄門島』が有名な俳句に沿った連続殺人なのに対し、こちらは舞台となる鬼首(おにこべ)村に伝わる手毬唄(創作)に沿って起こる連続殺人となっております。横溝作品に共通する土俗性に満ちたおどろおどろしさが当時、受けたと記憶しております。
 舞台となる時代背景やら山奥の因習的な旧家やらの設定が殺人の動機とも絡んで全体に暗い映像とマッチしております。その映像も冬枯れた景色の美しさとか、ときどきはっとするものがあり、それも見所かと思います。
 出演者も物故者が多いですが錚々たる面々で、若い石坂浩二、若山富三郎、岸恵子、北公次、辰巳柳太郎(やぁ、映画界で取り上げた『我が町』の主演俳優さんですね。)、加藤武、草笛光子などなどといった方の演技も見応えがあります。特に加藤武さんの軽妙な演技が陰惨な殺人事件の合間に緩急をつけているところとか、幼馴染であり、同時に実家が角突き合わせている関係にある若者たち、専制君主のような家長を存在感たっぷりに演じた辰巳柳太郎さんなど唸ってしまいました。
 ただ、金田一耕助という探偵は果たして名探偵なのか~というのが昔から疑問なのです。シャーロック・ホームズのように被害者が一人ならトリックを見破って「君が犯人だ」と言えば大団円ですが、連続殺人で最後の一人が殺されるまで犯人を特定できないというのは如何なのでしょうか。
 まぁ、ミステリーの場合、あまり色々と書きすぎると最後の解決が分かってしまってシャレにならないので、あらすじとかには深く踏み込まないことにしますが、多分、注意深い観客であれば犯人と動機は終盤近くには分かるんじゃないかと思います。
 昔は横溝作品はおどろおどろしくって好んで観なかったのですが、今回、初めて観て市川昆監督の演出力にも感心しました。小説を映画化する場合、長編を限られた映画の尺の中に過不足なく収める監督と短編を膨らませるのがうまい監督がいますが、市川監督は前者でしょうね。何だか他の映像化された横溝作品をもう一度、観たくなりました。

磯川警部の哀愁事件簿。

投稿者:ぴよさん 2017年02月19日


 ほぼ文句無く良い映画なのに、なんだかレビューが面白く書けないシリーズ…
まあ、先述のレビュアーさん達が書ききってるからいいか。

 市川・石坂コンビによる金田一シリーズは、『犬神家』『手毬唄』『獄門島』
『女王蜂』『病院坂』の5本(リメイク版の『犬神家』も入れれば6本)かな。
 第一作『犬神家』で確立されたスタイルに、その後の5本が引きずられてしま
ったのは「やむなし」というもの。最初から最後まで一分の隙も無い『犬神家』
…下世話で悪趣味なドラマなのに、エンタメとしての面白さに、どこか詩情まで
漂う奥深さ。これぞ、ザ・日本映画だと堂々と言えた。だいぶ経ってから、デミ
の『羊たちの沈黙』がアカデミーに評価された時に「やっと世界が犬神家に追い
ついたか」と感じたものだ(笑) 

そんな『犬神家』から間髪を容れず撮られたこの『手毬唄』は、『犬神家』に
比べてコンパクトな印象で、大作オペラ感には欠ける。だがヒット作の次作と
いう気負いも無く、王道の昭和推理物という出来になっている。

 人物関係は単純なのに、意図してわかりにくくされている。観客は推理自体
を楽しむのではなく「横溝様式のドラマ」を楽しむのであり、それがここでは
手毬唄という仕掛けと、それが活かされる舞台設定にあるわけだ。
 長野の那須に比べ岡山の架空の村・鬼首村は「鄙びた感」が抜群で、長谷川
清のカメラがその空気を巧く切り取っている。峠や湖の寂しさ、朝霧も陰鬱だ。

 しかしなにしろ、この映画の白眉は若山富三郎=磯川警部にある。原作の磯川
警部とは明らかに違う肉付けがされていて、結果、若山が主役で、石坂の金田一
は狂言回しの準主役に追いやられてる感さえある。

 ラスト、金田一が報酬を数えてからの駅での別れも、犬神家のセルフパロディ
(同時に『望郷』オマージュ)のようでありながら、思いがけなく胸にしみる
シーンとなっている。それはもちろん、若山の存在感のおかげだ。駅のホームと
いうベタな舞台なのに「ああ、いい映画だったな」としみじみ思わせてくれる。

やはり映画は、終わり方と余韻が肝心だと、今さらながら思わせてくれるのだ。


( ykk1976さんの映画会・第76回 )


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クチコミ・レビューTSUTAYA

岸恵子・若山富三郎の巧さ

投稿者:よすたかず 2013年09月16日

 犯人の行動を後で想像すると大変せわしい動きとなるが、観ている間にそのような疑問を抱く隙がないのは、ダレのない市川監督の演出と岸恵子・若山富三郎の円熟俳優の巧さか。恒例の恐怖場面は派手さやグロテスクさが抑えられる一方、「滝」「酒樽」での殺害が絵的にかなり奇怪であり、童唄を背に無表情の仮面の子供が毬つきするに至っては夢に出そうな不気味さだ。前作「犬神家」同様に山村の旧商家や老旅館の美術が素晴らしい。

ベスト1

投稿者:梅太郎 2009年08月11日

市川・石坂コンビの金田一シリーズの最高傑作ではないでしょうか。知り合いに薦める際にも、犬神家の一族よりもこちらを薦めます。磯川警部役の若山富三郎さんの演技がすばらしいです。横溝正史の金田一物は、登場人物の悲しい過去などによって事件へ発展していきます。泣けます。とにかく泣けます。観ていない方、必見です。

これが横溝正史だよねぇ。

投稿者:ヤスミ 2004年11月04日

怖い!
グロい!
これがまさに横溝正史の金田一シリーズだよ!
最近のえせ金田一シリーズにはない、怖さがあります。
出ている俳優陣も素晴らしい!

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